ブレンドコーヒー
まだシュークリームにいっていないというね…
「「シュークリーム!!」」
俺と光莉は声を揃えていった。
「はいはい、佑樹くんはほんとにそれが好きだね
まぁ、うちのシュークリームは絶品だからね
ほかに飲み物とかは良い?」
「えーと、俺は…ブレンドで、適当に…」
俺は少し見栄を張ってコーヒーにした、
普段コーヒーなんて飲まないので豆の種類なんて知らないが精一杯アイコンタクトを春乃さんに送る。
(なんかいいかんじにおねがい!)
それを見た平坂さんが一瞬悪魔的笑みを見せたが
俺は平坂さんを信じるしかない。
「光莉はどうする?」
メニューを見ながら迷っている様だ。
「うーん、春乃さん、
シュークリームに何が合うかな?」
平坂さんは少し迷ってから答えた。
「そうだねぇ、アッサムティー、コーヒー…
あとほうじ茶ラテなんかも合うんじゃないかな?」
「あじゃあ、ほうじ茶ラテでお願いします。」
「はーい、じゃあちょっと待っててね。」
とメモに書き込んで、
カウンターの方へと行っていった。
シュークリームが来るまでのあいだ、
俺は昼休みに出来損なった質問責めをすることにした。
「じゃあ光莉、
光莉の思い当たる個人情報全て教えて。
光莉が俺のことで知らないことは話すから。」
なんだか俺もヤンデレみたいなこと言ってるな、
などと思いながら言うと。
「うん、分かった。」
あっさり了承された。
「えーと、じゃあ誕生日…は言ったから、
身長は160cmで、体重は49kg、
む、胸は…D、す、スリーサイズは…」
ああ、かわいいなぁ、
顔を赤らめながら自分の全てを俺に教えてくれている。
俺は頬杖をつきながらその光莉を見て聞いていた。
「後は…もう思いつくのは言ったかな?」
「そうだね、全部覚えたよ。
じゃあつぎは光莉の番、
何か聞きたい方はある?」
「うん!、えーと」
ポケットからメモを取り出す。
「えーと、
佑樹くんは「好きな物を最後に食べる時」
と「最初の辺りに食べる時」が両方あるんだけど、
どっちなの?」
「ううん、なんかいきなりマイナーなの来たね…
えーと俺は、
好きなものがいくつかある場合は最初少し食べて
残りを最後、と
好きなものが1つしかない時は最後食べる、
って言うのをやってる。」
「へぇー、そうだったんだ!
…じ、じゃあわたしも最後においしく頂かれちゃうのかなぁ?」
自分で言いながら光莉は真っ赤になっている。
「そうだね。
でも最後一回だけじゃないからね?」
「…うん」
ちょっと今立場が逆転してるな。
こういう光莉もかわいい
などと思っていると、
平坂さんがトレーにコーヒーとほうじ茶ラテを
入れて持ってきた。
「はい佑樹くん、コーヒー。」
と、テーブルに置かれたのは
明らかにブラックなコーヒーだった。
てブレンドと、頼んだからそうか…はぁ。
俺は普段コーヒーなんて飲まないので、
ブラックなんて飲めるはずもなく、
だけどここで残したりすると物凄くカッコ悪い。
苦し紛れに睨んでやろうとすると、
すぐさま目を離し、笑顔で光莉にほうじ茶ラテを
渡した。
「はい、光莉ちゃん、ほうじ茶ラテ。」
「ありがとう、わぁ、すごい!かわいい」
光莉が受け取ったほうじ茶ラテには、
綺麗にラテアートが施されていて。
猫とハートが描かれていた。
「本当だ、光莉は猫好き?」
さっき光莉の個人情報を聞いた時、
俺以外で好きな物を聞いても頑なに「佑樹くん」
としか答えてくれなかったので聞いてみると。
「うん、好き。
あ、でも佑樹くんの方が不可説不可説転倍、
大好きだから安心してね♥️」
「うん、俺もだよ。」
と、いつの間に和みながら二人の空間に浸っていると。
「はい、はい、
冷めるから早くお飲み、佑樹くん?
ではごゆっくり〜」
痺れを切らした平坂さんは、
そう言いながらカウンターに戻っていった。
(早くお飲み、佑樹くん?)ねぇ、
俺がコーヒー飲まないの知ってるくせに
俺がカッコつけたからですね、すいません。
「ふぅ、」
仕方がない。
自分で蒔いた種だ自分で刈り取らないと。
ふーふーと少し冷ましてから
俺は真っ黒なコーヒーに口を付ける。
光莉もほうじ茶ラテに口を付けたようだ。
「わぁ、おいしい。」
光莉はほうじ茶ラテを飲んで言った。
対して俺は、
(苦い。
いや別に飲めなくはないよ?
だけど普段からコーヒーを飲まない俺からしたら
ブラックはちょっとキツイのであって、
普通のミルクと砂糖を入れたコーヒーなら、
好き好んで読みはしないけど飲…
「ねぇ、佑樹くん
ほうじ茶ラテちょっと飲む?」
光莉はカップの自分が口をつけていた方を
俺に向けて差し出しながら行った。
「ああ、ありがとうじゃあ一口。」
俺はそのままカップを受け取り、
光莉の思惑通り間接キスをしながら一口、
ほうじ茶ラテを飲んだ。
こちらも、あまり甘みが無いがブラックコーヒーよりは甘くおいしい。
「佑樹くん、
別に無理してブラック飲まなくていいよ?」
「ああ、なんだ知ってたのか…
いや、そりゃそうか。」
「そうだよ、
わたしは佑樹くんのこと熟知してるんだから。
わたしに嘘はつけないと思ってね。」
光莉はそう、微笑いながら言った。
えーと、
今モンスターと戦ってまして、
次話が遅れます。




