運命の黒い糸
投稿頻度おそくてすまない。
「「「「いただきます!」」」」
俺と悟郎はそれぞれの彼女に感謝しながら
挨拶をする。
箸を箸入れから取り出し、まずは…
王道のだし巻き卵を箸にとる、
見た目は普通の、いや一流レストランのだし巻き卵だ(出るかは知らんが)だが、
少し大きさが小さい気がする。
なんだか、一口で食べて、と訴えているような大きさだ。
それと、さっきのいただきますの後から、
光莉が頬を僅かに赤らめ、
両手を太ももに挟みもじもじしているのは多分俺だけは気付いている。
ちなみにこの光莉めっちゃかわいい。
つまりなんか入っているのだろう。
愛する彼女の一部が入っただし巻き卵、
普通の人?なら気持ち悪いとか思うのだろうが、
これに俺はすごく萌えた。
愛する人の一部が自分の身体に吸収され、
自分の身体が作られる。
その身体は愛する人でできている、
と考えてもいいのではないか?
そんな幸せな事実他にはないだろう。
さぁて、なにが入ってるのかな?
期待しながら一口で、だし巻き卵を口に収める。
噛むとふわとろの感触とあっさりとした出汁の旨味が口いっぱいに広がる。
一言で言うと超うまい。
ふわとろの卵のなかに出汁が凝縮されて入っていて
噛めば噛むほど出汁が口に広がる。
そしてゆっくりと卵がいつの間にかとろけて無くなっていく。
だし巻き卵が口の中で少しずつなくなると
それに反しじゃりっとした感触が口に伝わってくる。
じゃりっとした感触の体の一部、しかもヤンデレとなるとそれは一つしかない。
光莉の髪の毛、だ。
俺はこれをほぼ予測していた。
ヤンデレが食べ物に混ぜる物といったら
髪の毛だ。
髪の毛を食べると胃液で髪の毛は消化されず、
胃の中で一生残る、と言われている。
好きな人の胃の中で一生自分の一部が残る。
いわば呪いだ。
それを求め、ヤンデレは自分の髪の毛を好きな人の食べ物に入れる。
それを理解した上で食べる側の俺は、
その呪いを受ける、改めてヤンデレの光莉を溺愛する、意思を固めなければいけない。
ここでこれを飲み込むと、俺の中では一生、
光莉の綺麗な黒髪が胃の中に残ることになる。
それはつまり、生涯を決める、
パートナーをここで「光莉」と決めることになると言っても過言ではない。
だからこの儀式はとても大切なものなのだ。
だが、俺はここで迷わない。
光莉がヤンデレを見せてから
出会ってから、二日しかたっていないが…
俺は光莉が大好きだ。
本当に将来結婚しようと本気で考えている。
俺は迷わずこれを飲み込んだ。
ごくん、と喉に髪が通るのがよくわかる。
口に光莉の髪の毛を組んでいたのをとても心配そうに見ていた光莉だが、飲み込んだのを見届けると、
とてもホッとした様で、太ももに手を挟んで、もじもじするのをやめ。
今度はとても満足げで嬉しそうな笑みを浮かべている。
これで、俺と光莉は永遠に愛を誓い合ったことになる。
ああ、もちろん結婚式でも愛は誓うが、これは2人だけの、式では公に、愛を誓う。
そのためこれは、あくまで婚約。
この婚約に名前を付けるならそう。
運命の髪の毛
我ながら中二チックだが。
まぁかっこいいし、運命の赤い糸みたいで
ロマンチック?だからいいだろう。
こうして、俺と光莉は運命の髪の毛
で結ばれたのだった。
投稿頻度遅いわ、文字数少ないわ、
本当にすまない。
そして、遅くてもブックマークしてくれてた人、
たまに様子見に来てくれた人
ありがとうございます。
書くの辞めるのは多分ないと思います。
メリークリスマス




