魔法はイメージ、、、それだけ?
軽い自己紹介を済ませた後、僕らは座った状態で質問をした。
「他の国と戦争を手伝わせるために僕らを召喚したんですか?魔王とかは?」
「魔王?いないわよ?そんなもの」
「え、じゃあ魔界とかも?」
「そんなものないに決まってるでしょう?」
バニラ姫は呆れたような顔をして顔を左右に軽く振った。
「そんなおとぎ話のようなものじゃないわよ。魔王なんて物語に出てくる化け物でしょ?そんなやついるわけないじゃない」
おっかなビックリこりゃ驚いた。こういう召喚系は魔王を倒すことが目的だろう?
僕ら勇者じゃないの?
「はいはい。もう質問は終わりね。ステータスを見たいからちょっとこっちきて」
手招きされて近づくと僕らを包囲していた兵士の1人が前へ出てきてカードのようなものを渡してきた。
それは銅で出来ているようだが大きさも厚さもクレジットカードぐらいでそんなに重くはなかった。
「それに血を垂らしてちょうだい。そしたらステータスが浮かび上がってくるから」
とバニラ姫が言い、兵士の人がつまようじ並みの金で出来ていそうな針を渡して
「人指し指に軽く刺して、一滴でいいので垂らしてください」
と言った。
隣では天音が
「無理...痛いの嫌...」
と言って拒否していたが、六輝は自分のステータスが見れることに興奮しているのか、迷わず針を人差し指に刺してカードに血を垂らした。
すると、カードに黒い文字が浮かび上がってきた。
「おい!出てきたぞ!俺のステータス!お前も早くやれよ!」
「わかったわかった。そんな興奮するなって。俺も痛いのは苦手なんだ」
「なんだよ。じゃあ、俺がやってやる」
すると六輝が僕の右手をつかんで針を突き出してきた。
「おい!やめろよ!危ないだろ!間違って深く刺さったらどうするんだよ!」
「暴れなきゃいいだろ!いいからじっとしろって!」
とぎゃーぎゃー男たちがやってる隣で
「目をつぶって手を出して。すぐ終わるから」
「ん...」
と予防接種を行う医者と患者みたいなやりとりが行われていた。
しばらくして結局自分で刺すことになった正武はビビりながらも血を垂らすことに成功し、全員分のステータスカードが出来上がった。
「じゃあ全員のステータスを見せてもらうわね。じゃあまず六輝から」
「おう!」
六輝: 魔力 B
属性 (表示されなかった)
スキル 身体強化 衝撃付与 言語理解
称号 異世界人
「まあ、これからよね。鍛えれば強くなるんじゃないかしら?」
バニラ姫の頬が少し引きついた気がした。
「じゃ、じゃあ次凛子ね」
「ええ」
凛子: 魔力 C
属性 火 水
スキル 剣撃強化 言語理解
称号 異世界人
「まあ、うん。剣戟強化、、いいんじゃないかしら...」
あの姫明らかに期待ハズレって顔してるぞ!
「はい、次〜」
「え?僕?」
「違う!天音でしょ!どう考えても!」
いや、右から六輝、天音、凛子、僕の順だから順番にもなってないしわかんないよ。
なんでそんなに苛立ってるんだ?
「はい...」
天音: 魔力 A
属性 水
スキル 属性強化 言語理解
称号 異世界人
「あ、いいじゃない!そうそうこういうの!はい次!」
「あ、うん」
何テンション上がってるんだ?
正武: 魔力 E
属性 電
スキル バフ使い 言語理解
称号 異世界人
「・・・・・」
「え、何?どうしたの?」
なんかバニラ姫が急に固まったんだけど。顔の前で手を振っても反応しないし。
「おーい。どうしたの?」
「ハッ!?な、なんでもないわ!?ちょ、ちょっと待っててね!?」
と言ってビューっと王様の元へ走って行った。
「ドレスであんなに走れるんだ..」
感心していると六輝がウキウキしたような顔をして近づいてきた。
「おいおい、正武、ちょっと耳貸してくれ」
「何?なんで小声なの?」
「いやさ、ちょっとここから逃げねえか?」
「え、なんで?」
「え、だってこういう勇者召喚系って最近逃げることとか多いじゃん?」
「それが理由かい。それに無理でしょ。周りはガチガチの装備つけてる兵士さん方が僕たちを囲んでるし逃げれないよ」
「何とかなるって!俺の能力結構使い道ありそうだし」
「いや、まあ、そうだけどさー」
凛子と天音の方を見ると向こうもこちらに気づき近づいてきた。
「どうしたの?」
「六輝がここから逃げないかと言ってる」
「だって戦場に駆り出されるだけの兵士より世界を冒険する冒険者の方が楽しそうでいいからな」
「そっちの理由が聞きたかった..」
凛子はしばし考え込むと
「そうね。逃げましょうか」
「え、賛成するの?てっきり反対するかと思った」
「なんでよ。戦場に行くのは私は嫌よ。戦場に行くくらいならまったりこの世界を見て見たいわ」
「う、うん。わかった。じゃあ、天音はどうする?」
「...私はどっちでもいい。みんなと一緒に行動する」
「じゃあ決まりだな!」
「うーん、わかったよ。じゃあ、どうやってここから出るの?」
「全員倒すのは流石に無理だ。だから逃げる方向で行こう」
「逃げるにしてもこの数では無理だと思うけど..」
「不意打ちで能力使えばいいさ」
「じゃあまず全員のちゃんとした能力把握と使い方を知る必要があるね、バニラ姫に聞こうか」
「おう」
「...うん」
「わかったわ」
バニラ姫の方を見るがまだ向こうは向こうで王様と話をしている。
「あのー、ちょっといいですか?」
「!?な、なにかしら?」
バニラ姫が驚いたようにこちらに顔を向けた。
「僕らの能力について聞きたいんですけど」
「そ、そう。わかったわ。じゃあ簡単に説明するわね。魔法を使うには基本的にイメージすれば使えるわ。」
バニラ姫が人差し指を立ててしばらくすると先端にろうそくぐらいの火が出てきた。
「例えば火を出したければ火をイメージすればいいのよ」
「「「「「....」」」」」
「え、それだけ?」
「以上よ。小さい頃に私もこう習ったわ」
えー。何一つわからないんだけど。
「わかった。とりあえずイメージすればいいんだな」
「え、六輝、今のでわかったの?」
「まあ、イメージすればいいだけなら俺のは簡単だ。だって俺のは身体強化だろ?だったら頭の中で俺の体が硬くなったり強くなったイメージをすればいいだけだ。」
「ごめん。六輝の説明でもあんまりわかんない」
「まあ、見とけって」
そう言って六輝は腕の力を抜き目を閉じて一呼吸した。するといきなり拳を大理石のような白い床に振り下ろした。
ガッという音が鳴った後床にヒビが入った。
六輝がドヤ顔でこっちを見た。
「どうよ?」
「す、すごいね..」
「お前のはなんだっけ?バフ使いだっけか。じゃあ、バフってゲームでよく出てくるからそれをイメージすればいいんじゃね?お前よくMMOとかするだろ」
「なるほど」
「そういうのはバニラ姫に聞いた方がいいんじゃない?」
凛子がそう言ってきたのでバニラ姫に聞こうとしたら、
「やっぱり聞いたことない....?」
「はい。聞いたことが.....?」
片眼鏡をかけて髭を生やしたおじいさんと何やら喋っていた。
しかも何やら分厚い辞典のようなものを開きながら。
何してるんだろう?
「何話してるんですか?」
「へ!?いや、な、なんでもないわよ?」
「なぜ疑問形?」
バニラ姫は慌ただしく首にぶら下げていたのであろう懐中時計を開く。
「そ、それよりも、もうこんな時間!お疲れでしょう?部屋を用意してるからゆっくり休むといいわ!さあさあ!案内してあげて!!」
バニラ姫がそういうと後ろの扉からいかにもメイドっぽい服装をした若い茶髪の女性が入ってきた。
「勇者の皆様、どうぞこちらへ。お部屋までご案内いたします」
「あ、はい」
促されるまま扉から出ると赤いレッドカーペットが一直線にひかれており長いろうかが続いていた。
大きい窓があり、そこから空を見ると黒い夜空に真っ赤な月が浮かんでいた。
〜数十分後〜
「この城でかすぎだろ」
悪態をつきながら綺麗に整えられた白いベッドの上へ六輝がダイブした。
部屋には左右にベッド、中央に丸いテーブルが配置されており、奥にはタンスが置かれているといった簡素なものだった。ちなみに凛子達の部屋は隣だ。
「たしかにでかかったね。ろうかの天井も高かったし、何より庭が広かった。散策でもしてみる?」
ちょっとした冗談で六輝へ問いかけると顔を枕に埋めながら手をひらひらとさせた。
「そういうのは明日にするわ、もう疲れた」
と言ってまた全身を脱力させた。
「今日誰よりもはしゃいでたもんね、僕もちょっと疲れたし。今日はもう寝るとしよう。おやすみ」
寝ようとして周りに天井の光を消すためのスイッチを探すが見当たらない。
紐も垂れてないし、どうやって消すんだろう?
ふとライトから細い管が伸びてることに気づいた。
それは天井に張り付いていて辿っていくとタンスの横に付いている丸い球体へと続いていた。
丸い球体は黒くて中が何も見えなくなっていた。
少し触ってみたら回せそうだったので慎重に回してみた。そしたら少しずつライトの光が管を通って黒い球体へ流れ込んで行きライトは光を失った。
そんな光景を目にして僕は
「魔法すげー」
としか言えなかった。
ライトを消したせいで周りがよく見えず手探りでベッドを見つけ出し僕も横になった。
横になって少しすると思っていた以上に疲れていたのか自然とまぶたが落ちてきた。
薄れていく意識の中でこんなことを思った。
そういやお風呂はいってないや....
やばい、書きすぎた。しかも話がめちゃくちゃだ。
なんとかなるさー。
後は任せたぜ!相棒達!
今度からここで会話しよ?
いいなら次話で返事して?
読んでくれてありがとう!次話も読んでね!




