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夏生詩集3

甘いガム

作者: 夏生

口に入れたら

甘い

フルーツの香りが

いっぱいになって

噛むほど香りと

甘さでいっぱいに

なって


その日の味は

甘いガムの味で

包まれて


甘さがぬけると

舌でのばして

唇すぼめて

小さな風船

ふくらました


はじけては

噛んで

唇すぼめて

ふくらまして

くりかえして


甘いガムは

10円で

当たりとハズレがあった

当たればもうひとつ

もらえた

それだけで

うれしかった


甘いガム

むし歯になります

糖分はよくありません

あっさり消されて


甘さ控えめ

甘さなし

ばかりになった


いつか見た

映画のラストシーン

主人公が虚ろな

眼差しで

唇を大げさに歪めながら

ガムを噛んでいた


甘いガムの味が

口の中に広まって

私も

唇を大げさに歪めていた







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