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1~10

女僧侶の平和で怠惰な日常生活。個性的な村民に振り回し振り回され…?

少年「ねーねー、遊ぼうよー」

女僧侶「今お仕事なのでごめんなさい」

少年「つまんねーのー。だから結婚できねーんだよー」

女僧侶「あんだとこら」

少年「わー!僧侶が怒ったー!」ダッ

女僧侶「まったく…」

神父「女僧侶さん、教会のお掃除は終わりましたか?」

女僧侶「す、すみません!もう少しで!」

神父「1時間も待ってるのですが…これだけ時間がかかっているのはあの草むらの少年と遊んでいるからですか?」

少年「べろべろばー」ガサッ

女僧侶「」ピキ

神父「まったく…子供に振り回されて掃除もしっかりできないとは…」

女僧侶「神父様、すぐ戻りますので少しお時間をください」

神父「え?ちょっ…まだ話の途中…」

女僧侶「神の使徒を小馬鹿にする悪魔の子を退治してきます!待てこのガキァ!」ダッ

神父「…まったく。」フウ

女僧侶「おらぁ!おらぁ!」バシーンバシーン

少年「痛っ!痛っ!尻叩きとか、母ちゃんかよ!」

神父「ふふ」

村の爺さん「おぉ、元気じゃのう」

神父「こんにちわ」

村の爺さん「今日も女僧侶ちゃんに癒されに来たわい」

村の婆さん「女僧侶ちゃんにみかんを持ってきたんじゃが」

神父「渡しておきますね」

村の婆さん「ありがとうのう」

神父「いえ」

村の爺さん「若い実力者が皆魔王討伐に旅立つ中、女僧侶ちゃんはずっとこの村にいてくれておる。うれしい事よのう」

神父「そうですね。私も助けられていますよ」

村の婆さん「ずっといてくれたらうれしいのう。でもそれを決めるのはあの子じゃ。旅立つときは笑顔で送り出してやろうのう」

女僧侶「誰が旅立つって言いましたか?」ヌッ

村の婆さん「おお、びっくりしたのう。折檻は終わったのかのう」

女僧侶「お祓いですよ」

少年「…」ピクピク

村の婆さん「ほっほっほ。女僧侶ちゃんを見てると元気になるわい。そろそろいくかの」

女僧侶「お婆ちゃん気を付けてくださいね」

婆さん「ありがとうのう」

爺さん「わしも行くわい。女僧侶ちゃんを見れて元気でたしのう」

女僧侶「ふふふ。ありがとうおじいちゃん。またね」

爺さん「おう、またのう」

女僧侶「うふふ。さて、教会に戻って朝ごはんを…」

神父「お待ちなさい」ガシッ

女僧侶「え?」

神父「あなたが先ほど捨てて行ったほうきとその周辺のゴミを見てみなさい」

女僧侶「あ」ダラダラダラ

神父「それが終わったら、先ほどの説教の続きですから。朝ごはんは無理そうですねぇ」ニタァ

女僧侶「NoOOOOOOO!」

村の入り口

剣士「…くっ。やっと人のいる所に着いたか」フラフラ



剣士「くっ…教会か。ゴールドも無いし少し休ませてもらおう」フラフラ

神父「!?どうされました旅の方!今すぐ回復を!僧侶さん!」

女僧侶「はーい…って、きゃあ!すぐに回復します!」パァア

剣士「すまない…道中のモンスターが手ごわくてな…」

女僧侶「え?このあたりのモンスターはおとなしくて強いのはいないはずですけど…」

神父「突然変異のモンスターでも出たのですかね。さ、とりあえず奥で少しお休み下さい。剣士様」

剣士「ありがとう…」スクッ

女僧侶「突然変異ですか…」

少年「退治しに行こうよ!おねえちゃん!」ワクワク

女僧侶「行きません。というかあなたは絶対に行っちゃダメです」

少年「えー。ケチー。貧乳ー」

女僧侶「誰が貧乳じゃこらー!」ダッ

少年「わー!」ダッ

神父「静かにしなさい!」

女僧侶「」


女僧侶「剣士さま、私の回復魔法でお手伝いしますのでその突然変異種の退治をお願いできませんか?」

剣士「え」

女僧侶「この村に戦える人はいないのです。村が襲われないように、剣士様のお力で魔物を退治しておきたいのです」

剣士「わ、わかった…では明日行こう。あなたのおかげで怪我ももうばっちりだし」

女僧侶「ふふ。では、お願いします」

剣士「(やばい、どうしよう)」


早朝

剣士「(さて、書置きも残したし…一人で倒したということにして逃げよう…)」ソーッ

女僧侶「あら、おはようございます。やる気満々ですね。うれしいですわ。うふふ」

剣士「!」ギックゥ

女僧侶「もうすぐお掃除も済みますのでそうしたら向かいましょう。少しお待ち下さい」

剣士「は、はい…」ガク


女僧侶「では向かいましょう」

神父「お気をつけて。お願いしますね」

女僧侶「はい!私一人なら無理かもしれませんが、剣士様がいらっしゃいますから!」

剣士「はい…」

少年「俺も行くー!つれてけー!」

女僧侶「家に帰りなさい」

神父「抑えておくので早くお行きなさい」

少年「連れてけよー!年増ー!」ヒュン

女僧侶「…」シュッ

少年「え…今俺の顔の横を何かが通り過ぎて…」ツー

神父「あぁあ…教会に穴が…」

女僧侶「さ、行きましょう。剣士様。少年君、早くおうちにかえりなさいね」ニコ

少年「は…はい」

剣士「は、はい」ガクガク


村の外

スライム「ピキー!」

女僧侶「一応神に仕える身なので無駄な殺生はしたくありません。さあ、先に行きましょう」

剣士「いや、突然変異種は外見に変化がなかった。おそらくあいつだろう」

女僧侶「え?どこからどう見てもただのスライムのような…」

剣士「行くぞ、村を脅かす危険なモンスター!うおおおお!」ダッ

スライム「ピキー!」バシッ

剣士「ぐおおお!」ドサッ

女僧侶「剣士様!回復魔法!」パァ

剣士「すまない…やはり手ごわいな…危険だからあなたは手を出さずに回復を頼む!」

女僧侶「は、はい!(剣士様がこんなに苦戦するなんて…やはり突然変異種なのね…!)」

剣士「うぉおお!」

スライム「ピキー!」

剣士「ぐあ!」

女僧侶「回復!」

剣士「うぉおお!」

スライム「ピキー!」

剣士「ぐあ!」

女僧侶「回復!」

スライム「ぴ、ぴきぃ…」ハァハァ

女僧侶「ああ、スライムが疲れています!今がチャンスです、剣士様!」

剣士「わ、わかった…」ハァハァ

女僧侶「こっちも疲れてる…だと?」

スライム「ピキィ…」ダッ

女僧侶「ああ…突然変異種が逃げてしまいます!私が石投げで足止めをしますわ!そのすきに剣士様、とどめをお願いします!」ヒュン

スライム「ぴ!…」バタッ

女僧侶「え、倒し…た?」

剣士「…強敵だった。しかしこれで村は救われたな。さ、帰ろう」

女僧侶「おい」

剣士「はい!?」

女僧侶「いえ、失礼しました。あそこにもう一体突然変異種がいますわ。剣士様、今度こそ村を救って下さいね」ニコ

スライム「ピキー」

剣士「」


教会

神父「お帰りなさい。無事でなによりです」

少年「あ、お帰りー!ねーちゃん魔物倒した!?強かった?」

女僧侶「いえ、とんでもなく弱かったです。さ、お昼ご飯にしましょう」ズルズル

少年「弱かったの?じゃあなんで剣士はそんなにボロボロになってんの?」

剣士「…」ボロッ

女僧侶「さあ?話はご飯の後で聞きましょうか」ズルズル

少年「変なのー」



剣士「お願いします、レベル上げ手伝ってください」

女僧侶「いや、そんな土下座されても」

神父「お顔をお上げください。旅の方」

少年「神父さん、剣士様って呼ばなくなったね」

女僧侶「スライムも倒せない剣士がどこにいますか」

神父「それどころか、村の危機を不必要に仰いだ方を剣士様と祭り上げるのも…」

剣士「そ、それは勝手にそちらが勘違いしたのだろう!突然変異が~と!」

女僧侶「黙りなさい」

剣士「」

神父「いや…そういえば剣士様は一言もそんな事言ってなかったような」

女僧侶「」

剣士「ほ、ほら!」

女僧侶「では何故すぐに訂正しなかったのです」

剣士「それは…」

女僧侶「恥ずかしかったからでしょう?恥ずかしかったからなのでしょう?」ウリウリ

剣士「うう…」

少年「ねーちゃん何故そんなに嬉しそうな顔してるの?」

神父「あなたは少し神に仕える身としての自覚を説く必要がありそうですね」

剣士「それも正直ある…が、私は出身の村でずっといじめられていた。最弱の剣士としな。だから頼られたのが少し嬉しかったんだ。その嬉しさに酔っていて、ずるずると…」

女僧侶「そうなんですか…」

神父「女僧侶さん、せめてスライムを倒せるようになる位までは手伝ってあげてはいかがですか?」

女僧侶「え」

神父「剣士様、あなたがそのレベル上げの成果でいじめの復讐をしないと誓うのならば私達は協力します」

剣士「本当か!?復讐なんて考えていないぞ!少しでも見返したいだけだ!よろしく頼む!」

女僧侶「ちょ、ちょ、ちょ…神父様がいけばいいじゃないですか!スライム位なら神父様でも…」

神父「これから3時間続けて神に祈りをささげるのですが、代わりにやってくれるのなら私が行きましょう」

女僧侶「さ、行きますよ剣士様。私の修行は厳しいですよ?」ダッ

剣士「あ、ああ…頼む!」ダッ

神父「まったく…」フウ

神父「あれ?少年君?」


村の外

女僧侶「そういえば純粋な疑問なのですがスライムも倒せないあなたはどうやってスライムたちを倒さずにこの村まで来たんですか?スライムたちに沢山襲われたでしょうに」

剣士「あ、ああ…隣の村から出てきたし、ずっと逃げ続けたからな。この村に着く直前にスタミナが切れてつかまってしまったんだ。散々いたぶられたよ。そして満足して帰って行った」

女僧侶「スライムにすらいじめられるんですね…というか何故村を飛び出して旅に。スライムにすらいじめられるのに」

剣士「そうだな…スライムにすらいじめられないように修行…しようと…思って…」グス

少年「あー。年増が剣士をいじめてるー!」

女僧侶「どぅあれぐぁ年増じゃ!」

少年「にひ」

女僧侶「…少年君、何故ここに」

少年「ついてきちゃった」

女僧侶「はぁ…まあいいでしょう。ここにはスライムしかいないですしね」

少年「あ、スライムいたよ!」

スライム「ピキー!」

女僧侶「さ、剣士様レベル上げ開始ですよ」

剣士「う、うむ!」ギュッ


村の近くの山

盗賊親分「くくく今日の夜…村の物資を頂戴しにいくぞ。野郎ども!準備しとけよ!」

盗賊たち「おう!」



剣士「はぁ…はぁ…ダメだ…」

女僧侶「奇跡的な弱さですね…」

少年「えい!」ブンッ

剣士「そんなブーメランなんかで…」

スライム「ピキー!」バタッ

剣士「」

少年「いえーい!」

女僧侶「危ない事をするんじゃありません!」ゴンッ

少年「痛っ!」

剣士「あんな少年にも…そういえばさっき、神父様も倒せるみたいなこと言ってたな…私って…私って…」ブツブツ

少年「何ぶつぶついってんの?」

剣士「いや、なんでも…ない…」

少年「剣士さー。大きく振りかぶりすぎなんじゃない?小さくふりなよー。スライム相手にそんな力いらないでしょ。よけられてるし、剣に腕を持ってかれてるよ」

剣士「そ、そうか…?」

少年「うん。それにブンブン振り回しすぎだよ。一度避けられたら、相手をよく見て2回目の攻撃すればいいじゃん。焦ってから回りしてるだけだよ」

剣士「う、うむ…やってみる」

女僧侶「どこで剣術の知識を…」

少年「え?適当に言っただけだけど?でも見てわかんじゃん。ブンブン振り回してるだけだって」

女僧侶「まあそれはそうですが…」

剣士「当たった!当たったぞ!」

スライム「ピキー!」バタッ

剣士「やった!倒した!倒したぞ!」

女僧侶「やりましたね!剣士様!」

少年「やりぃ!」

剣士「ありがとう!ありがとう!」グス

巨スライム「ピギィ」

少年「でかっ」

女僧侶「あんなのいましたっけ?」

剣士「あいつは…俺をいじめたスライム…」

少年「ブーメランが効かないよ!」

女僧侶「突然変異種…いたんですね…」

剣士「あれってそうなのか」

女僧侶「…」

剣士「とにかく、倒すぞ!今の私なら…できる!」ダッ

巨スライム「ビギィ」

剣士「ぐあぁ!」

女僧侶「回復魔法!」

剣士「すまない!つ…強い…」

少年「剣士!スライムの右側の色が少し違うよ!あそこなら効くかも!」

剣士「わかった!小ぶりに…小ぶりに…」ザシュ

巨スライム「ビギィイイイ!」

剣士「き…効いた…」

少年「やった!」

巨スライム「ビギィ!」

女僧侶「痛みで頭に血が上ってるわ!少年君逃げて!」

少年「うわ!…痛てて…」

剣士「大丈夫か!?くそっ…」

女僧侶「…」

剣士「え?」ゾクッ

女僧侶「私の村の子供に…」

巨スライム「びぎぃ…ビギ?」

女僧侶「何さらしとんじゃぁ!」ドスッ

巨スライム「ビギィ!?」バシュッ

剣士「み…右フックで倒した…だと?」

女僧侶「少年君大丈夫?」パァ

少年「ありがと、おねえちゃん」

女僧侶「さ、帰りますよ」

剣士「あ、あの…」

女僧侶「はい?」

剣士「私に武術を教えてください!」

女僧侶「え?私そんな事できませんけど…」

剣士「だって今、巨スライムを1撃で…」ヒュン

女僧侶「何の事ですか?」ニコ

剣士「…」ガクガク

少年「…さっきのは石だったのか…」

女僧侶「私は神に仕える身で無益な殺生はしませんし、先ほどのスライムは剣士様が倒したじゃないですかぁ。うふふ」

少年「無かったことにする気なんだな…」

剣士「ハ、ハイ」

女僧侶「さ、帰りましょう」クルッ

剣士「はい」

少年「あ、ブーメラン取ってこないと」ソッ


村の入り口

女僧侶「さ、村の脅威は、成長した剣士様が掃ってくださったので安心ですわ。ね、少年君」

剣士「私が倒した…私が倒した…私が倒した…」

女僧侶「少年君!?少年君はどこへ?」

剣士「え?」ハッ

女僧侶「はぐれたのね…探しに行きましょう!」

剣士「あ、ああ!」ダッ


草原

少年「ブーメランも見つけたし、帰らなくちゃ。~♪…痛っ!」ドンッ

盗賊下っ端1「なんだ坊主」ニヤニヤ

少年「え、す、すみませ…」

盗賊下っ端2「坊主、あそこの村の子か?」ニタァ

少年「はい、これから帰ろうかなーっと…」

盗賊下っ端2「おい下っ端1、こいつを使えば強盗うまくいくんじゃねぇか?」

盗賊下っ端1「そうだなぁ」ニヤ

少年「あ、あのー。もう行っていいですか?」

盗賊下っ端1「帰る前にいいところに連れてってやるよ。おら、来い」

少年「」



女僧侶「ど、どこにいるの…」ハァハァ

剣士「僧侶…速い…待って…」ゼエゼエ

少年「たーすけてー!」

盗賊下っ端1「おら!おとなしくしろ!」

盗賊下っ端2「おい、誰か来たぞ!早く馬に乗せて逃げるぞ!」

女僧侶「いた!待ちやがれぇ!」ダッ

剣士「加速!?」

盗賊下っ端1「おい!何かものすごい形相をした化け物が追いかけてくるぞ!」

盗賊下っ端2「ちっ!俺が足止めするからそいつを連れてアジトへ行け!」

盗賊下っ端1「任せた!」

女僧侶「おらぁ!」

盗賊下っ端2「ここから先は行かせんぞ!」

女僧侶「邪魔だぁ!」

盗賊下っ端2「うおおおお!」

剣士「…僧侶…待って…ん?」

女僧侶「おらぁ!おらぁ!おらぁ!」ゴッゴッゴッ

盗賊下っ端2「…っ…っ…っ」

剣士「ちょ…それ以上顔面を殴打したら死んじゃう、死んじゃうぅ!」

女僧侶「おr…ん?」ピタ

剣士「そいつ殺したら少年の居場所を聞けなくなるぞ。というか神職が何を…」

女僧侶「あら?うふふ。この方最初からこんな顔でしたわよ。さ、道案内をお願いしましょう」

盗賊下っ端2「」ピクピク

剣士「いや、無理だろう」

女僧侶「おい!起きろ!少年をどこにやった!」ユサユサ

剣士「かわいそう!かわいそうだから!回復してあげてぇ!」


盗賊のアジト

盗賊下っ端1「はぁはぁ…親分!」

盗賊親分「なんだぁ?」

盗賊下っ端1「あの村のガキをさらってきました」

盗賊親分「ほう、よくやったなぁ。これで楽に金品食料奪えそうだなぁ」ニタァ

少年「離せ!帰せよう!」ジタバタ

盗賊親分「ピーピーうるせぇなぁ。おいガキ。俺の小指見てみろぉ」

少年「え?ありませんね。指が4本しか…」ピタ

盗賊親分「あんましうるせぇとお前の手もこれと同じにしちまうぞぉ」ニタァ

少年「(あかん。これ逆らったらダメなやつや)…はい。あちらに座っていればよろしいでしょうか」

盗賊親分「おう、おとなしくしてろよぉ」

少年「はい。お邪魔します」

盗賊下っ端1「親分、そいつをさらった時に変な女に追いかけられまして…下っ端2が足止めに残ったんですが」

盗賊親分「そうか。女1人相手なら、すぐに帰ってくるだろぉ。下っ端2が帰り次第村に突入だぁ!用意しろ!」

盗賊たち「はっ!」


山道

盗賊下っ端2「こ…こっちです」

女僧侶「そうですか」ニコ

盗賊下っ端2「ひっ」

剣士「すっかりトラウマだな」

女僧侶「そういえばあなたたち盗賊団は何人で組まれてるんですか?」

盗賊下っ端2「へ、へい…あっしを入れて4人でさぁ…親分と子分3人です」

女僧侶「そうですか。4人…いえ、3人なら何とかなりそうですね」ニコ

剣士「うっ…」

女僧侶「スライムよりは強敵かもしれませんけど…」

剣士「…し、しかし、私も剣のコツを教えてくれた少年を助けたい!」

女僧侶「ありがとうございます。がんばりましょうね」ニコ

盗賊下っ端2「俺らは弱いですが…親分は何度も死線を潜り抜けてる猛者でさぁ…その斧さばきを見て生きてる人間は…」

タァン

盗賊下っ端2「ひっ!」

女僧侶「なんですか!?」

剣士「銃声だ!」

猟師「ちっ。外したか」

盗賊下っ端2「」ガクガク

女僧侶「いきなり何をするんですか!善良な盗賊さんが年甲斐もなくおもらししちゃったじゃないですか!どうしてくれるんです!?」

剣士「何故お前は人の恥をそう嬉々として話すのか…」

猟師「…」



女僧侶「ど、どこにいるの…」ハァハァ

剣士「僧侶…速い…待って…」ゼエゼエ

少年「たーすけてー!」

盗賊下っ端1「おら!おとなしくしろ!」

盗賊下っ端2「おい、誰か来たぞ!早く馬に乗せて逃げるぞ!」

女僧侶「いた!待ちやがれぇ!」ダッ

剣士「加速!?」

盗賊下っ端1「おい!何かものすごい形相をした化け物が追いかけてくるぞ!」

盗賊下っ端2「ちっ!俺が足止めするからそいつを連れてアジトへ行け!」

盗賊下っ端1「任せた!」

女僧侶「おらぁ!」

盗賊下っ端2「ここから先は行かせんぞ!」

女僧侶「邪魔だぁ!」

盗賊下っ端2「うおおおお!」

剣士「…僧侶…待って…ん?」

女僧侶「おらぁ!おらぁ!おらぁ!」ゴッゴッゴッ

盗賊下っ端2「…っ…っ…っ」

剣士「ちょ…それ以上顔面を殴打したら死んじゃう、死んじゃうぅ!」

女僧侶「おr…ん?」ピタ

剣士「そいつ殺したら少年の居場所を聞けなくなるぞ。というか神職が何を…」

女僧侶「あら?うふふ。この方最初からこんな顔でしたわよ。さ、道案内をお願いしましょう」

盗賊下っ端2「」ピクピク

剣士「いや、無理だろう」

女僧侶「おい!起きろ!少年をどこにやった!」ユサユサ

剣士「かわいそう!かわいそうだから!回復してあげてぇ!」


盗賊のアジト

盗賊下っ端1「はぁはぁ…親分!」

盗賊親分「なんだぁ?」

盗賊下っ端1「あの村のガキをさらってきました」

盗賊親分「ほう、よくやったなぁ。これで楽に金品食料奪えそうだなぁ」ニタァ

少年「離せ!帰せよう!」ジタバタ

盗賊親分「ピーピーうるせぇなぁ。おいガキ。俺の小指見てみろぉ」

少年「え?ありませんね。指が4本しか…」ピタ

盗賊親分「あんましうるせぇとお前の手もこれと同じにしちまうぞぉ」ニタァ

少年「(あかん。これ逆らったらダメなやつや)…はい。あちらに座っていればよろしいでしょうか」

盗賊親分「おう、おとなしくしてろよぉ」

少年「はい。お邪魔します」

盗賊下っ端1「親分、そいつをさらった時に変な女に追いかけられまして…下っ端2が足止めに残ったんですが」

盗賊親分「そうか。女1人相手なら、すぐに帰ってくるだろぉ。下っ端2が帰り次第村に突入だぁ!用意しろ!」

盗賊たち「はっ!」


山道

盗賊下っ端2「こ…こっちです」

女僧侶「そうですか」ニコ

盗賊下っ端2「ひっ」

剣士「すっかりトラウマだな」

女僧侶「そういえばあなたたち盗賊団は何人で組まれてるんですか?」

盗賊下っ端2「へ、へい…あっしを入れて4人でさぁ…親分と子分3人です」

女僧侶「そうですか。4人…いえ、3人なら何とかなりそうですね」ニコ

剣士「うっ…」

女僧侶「スライムよりは強敵かもしれませんけど…」

剣士「…し、しかし、私も剣のコツを教えてくれた少年を助けたい!」

女僧侶「ありがとうございます。がんばりましょうね」ニコ

盗賊下っ端2「俺らは弱いですが…親分は何度も死線を潜り抜けてる猛者でさぁ…その斧さばきを見て生きてる人間は…」

タァン

盗賊下っ端2「ひっ!」

女僧侶「なんですか!?」

剣士「銃声だ!」

猟師「ちっ。外したか」

盗賊下っ端2「」ガクガク

女僧侶「いきなり何をするんですか!善良な盗賊さんが年甲斐もなくおもらししちゃったじゃないですか!どうしてくれるんです!?」

剣士「何故お前は人の恥をそう嬉々として話すのか…」

猟師「…」



剣士「やはり猟師にも協力してもらったほうがよかったのではないか?」

女僧侶「やりたくないと言ってるので仕方ないでしょう」

盗賊下っ端2「あれが俺たちのアジトでさぁ…」

女僧侶「着きましたか」

剣士「どうする?隠れて様子を見るか?」

女僧侶「相手は3人でしょう?正面からいきましょう。もしかしたら話せばわかってくれるかもしれません」

盗賊下っ端2「…」

女僧侶「私が行くので、剣士様と盗賊さんはそこに隠れていてください。危なくなったら助けてくださいね」ニコ

盗賊下っ端2「あっしは向こうの人間っす…だから助けれないっす…でも、飯うまかったっす…だから…」

女僧侶「あなたが好きな方につきなさい」ニコ

盗賊下っ端2「え…」

女僧侶「あなたの心にある愛には、善も悪も勝てないのです。あなたが好きな人を助けなさい。どんな結果でも、それを私は責めたりしませんよ」ニコ

盗賊下っ端2「…」

女僧侶「では行きます」

剣士「き、気を付けて…」

女僧侶「はい」


盗賊アジト

盗賊親分「下っ端2は遅ぇなぁ」

盗賊下っ端1「俺、見てきます!さぼりやがってあの野郎!」ダンッ

盗賊親分「早く連れてこい」

盗賊下っ端1「はい!…え?ブッ」ガチャ…ドガッ!

盗賊親分「何だ!?」

女僧侶「少年君を返してもらいに来ました」

剣士「(いきなり下っ端吹っ飛ばしてるじゃないすかー!)」

盗賊親分「部下にいきなり右ストレートとはずいぶんな挨拶だなぁ」ニヤニヤ

女僧侶「少年君がいるはずです。返してもらえませんか?」

盗賊親分「ああ、ガキならあそこにいるぜ」

少年「んー!んー!」

女僧侶「少年君!今助けてあげますからね!」

盗賊親分「それは困るなぁ。あいつを人質に楽に村を襲いたいからなぁ」

女僧侶「…話合いで解決をしようとしましたが、村の襲撃の予定まで聞いてしまったらそれは無理そうですね」

盗賊親分「話合い…」

盗賊下っ端1「…」ピクピク

盗賊親分「本当に話し合いで終わらせようとしてたのか?」

女僧侶「もちろんです!」

盗賊親分「まあいいか…おい下っ端3!出番だぞう!」

女僧侶「剣士様!」

盗賊下っ端3「村の襲撃の前にひと暴れですかい?」ノソッ

女僧侶「でかっ!…剣士様!?」

盗賊下っ端2「あのー…呼んでますぜ」

剣士「(あんなでかいの無理あんなでかいの無理)」ガクガク

女僧侶「…」

盗賊親分「ん?そっちにも仲間がいるのか?」

女僧侶「あのヘタレ…!」



盗賊下っ端3「むぅん!」ドゴッ

女僧侶「!?危な…」サッ

盗賊下っ端3「外したかぁ…」

盗賊親分「相変わらず遅ぇなぁ。でもその分力は人並み外れてるぜぇ。女のお前が一撃でも食らったらどうなるかなぁ」ニタァ

女僧侶「私はか弱い僧侶です…攻撃なんてそんな」

盗賊親分「さっき見事な右ストレートを見たからな。そんな言葉に騙されねぇぞ」

女僧侶「何の事でしょうか?」ニコ

盗賊下っ端3「むぅん」バァン

女僧侶「確かに…すごい力ですね」

盗賊下っ端3「当たらない…むかつくなぁ…おばさんのくせにぃ…」

女僧侶「は?」

盗賊親分「ん?空気が変わった…?」

女僧侶「私はまだ…」

盗賊下っ端3「え?」

女僧侶「22歳だぁ!」ドゴォ!

盗賊下っ端3「ぐはぁ!」バタッ

盗賊親分「1撃…だと…」

盗賊下っ端3「なんていうパンチ力…本来あるはずの胸の脂肪が、全部腕の筋力に変わってるのか…」

女僧侶「んだとおらぁ!」バキ

盗賊下っ端3「」

盗賊親分「も、もうやめてあげてぇ!死んじゃう、死んじゃうからぁ!」

女僧侶「さ、そろそろ返してもらえますか?」

盗賊親分「それは無理な話だなぁ」

女僧侶「では…あなたも倒します!」

盗賊親分「怖いけど仕方ねぇ…」ブンッ

女僧侶「大きい斧ですね…あなたもさっきの人みたいにパワーバカなんですか?」ニコ

盗賊親分「それはどうかなぁ…?」ニヤ

女僧侶「な!?(速いっ!やられる!)」

盗賊親分「一瞬で終わったなぁ!」ブゥン!

ガキィン

女僧侶「…?あれ、死んでない…」

盗賊親分「なんだおめぇ…」

剣士「少年の…友達だ」

女僧侶「へ…剣士様!?」

剣士「すまなかった…古傷の痛みですぐに出て来れなくてな…」

女僧侶「草むらでブルブルしてたのはビビッていたからではないのですね」

剣士「さぁ、行くぞ!」

盗賊親分「次から次へと…おらぁ!」ブゥン

剣士「くっ!1撃が重い!」カキィン

盗賊親分「くっくっく。剣で受けてもダメージ食らうだろう。ずっとこれを繰り返してればお前は死ぬなぁ」ニタァ

女僧侶「回復魔法!」パァ

剣士「すまない!」

盗賊親分「…」ポカーン

女僧侶「何間抜け面してるんですか?」

盗賊親分「お前僧侶だったのか…」

女僧侶「恰好を見ればわかるでしょう」

盗賊親分「いや、僧侶の恰好をした武闘家だと思ってた」

女僧侶「…」

剣士「うぉおお!」カキィン

盗賊親分「へへ、なかなかいい剣の振り方じゃねぇか」

剣士「あの少年が教えてくれたんだ…」

盗賊親分「ほぉ?」

剣士「はぁ!」

盗賊親分「だが、経験の差がでるなぁ!」ブゥン

剣士「くっ!(さっきよりだいぶ弱い?)」キィン

盗賊親分「こっちががら空きだぜぇ!」バキッ

剣士「な!ぐはっ(斧の反対から蹴り…?)」

女僧侶「回復魔法!」パァッ

剣士「ひ…卑怯な…」

盗賊親分「卑怯も何もねぇだろ?これは殺し合いだぜぇ!」ブゥン

剣士「くっ!ぐあ!」ゴッ

盗賊親分「俺の石頭もまだまだ捨てたもんじゃねぇなぁ」ニタァ

剣士「うっ…(勝てない…?)」フラフラ

女僧侶「剣士様!今あなたは新たな戦い方を学んでいるのです!少年君のアドバイスもすぐに吸収したじゃないですか!あなたなら勝てます!」

剣士「…そうだな。確かに。行くぞ!」

盗賊親分「大した僧侶様だぜ…体だけじゃなくて心まで回復させやがった」

剣士「うぉおお!(姑息な事が出来ない位守勢にまわす!)」

盗賊親分「くっ!ちっ!」キィン、キィン

剣士「(だめだ…どれだけ攻めても斧を落とさなくては…!)…!?」バタッ

女僧侶「!?」

盗賊下っ端2「すいやせん剣士さん…俺やっぱり親分が好きで…」ガクガク

盗賊親分「…得意の吹き矢かぁ…助かったぜ…下っ端2よぉ」ニヤ

剣士「麻痺矢か…動けん」ピクピク

女僧侶「それがあなたの答えなのですね」ニコ

盗賊下っ端2「すいやせん…僧侶さんも剣士さんもあの短い中ですごい好きになったんすけど…俺はやっぱりずっとお世話になってる親分を裏切れねぇっす!」

女僧侶「先ほども言いましたが、私はそれを責めませんよ」ニコ

盗賊親分「じゃあ、僧侶さんにも死んでもらおうかぁ!」ブゥン

女僧侶「(今度こそ本当に…少年君、ごめんなさい)」

少年「んー!んー!」



タァン

女僧侶「…?また…死んでない?」

盗賊親分「ぐぁああ!俺の腕が!斧が持てねぇ!」

盗賊下っ端2「親分!?」

女僧侶「窓が割れてる…そしてあの手の傷…」

アジト外の草むら

猟師「…飯の借りは返したぞ…やっと当たった」ザッザッ

アジト内

女僧侶「顔位見せればいいのに…ふふ」

盗賊親分「ちくしょぉおお!」

女僧侶「さて、斧が持てないそうで。先ほど、私の事を僧侶の恰好した変態武道家とか言ってましたよね?」パキポキ

盗賊親分「え?言ってな…」

女僧侶「おらぁ!」バキィ

盗賊親分「ぶぼぉ!」

女僧侶「おらおらおらおらおらおらぁ!」

盗賊親分「ぐっ!がっ!げほっ!おげぇ!」

盗賊下っ端2「あわわわわ…」

盗賊親分「」ピクピク

女僧侶「さぁて…残る盗賊はあと一匹」ユラァ

盗賊下っ端2「ひっ!どっちの味方しても責めないって…」

女僧侶「責めませんよ?でも、今のあなたは敵です。きちんと倒さないと」ニコ

盗賊下っ端2「ひぃいいい!」

剣士「…眠ってしまったか…お、やっと体も動くように…」

ドゴッドゴッゴッゴッゴッ

剣士「ん?何の音…」

女僧侶「…」ゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴ

盗賊下っ端2「っ…っ…っ…っ…っ…っ…っ…」

剣士「ちょ…もう顔面やめたげてよぉ!」

女僧侶「え?」クルッ

剣士「」

5分後

女僧侶「少年君…少年君」

少年「ん?…!?おねえちゃん!」ガバッ

女僧侶「もう、勝手にはぐれちゃダメでしょ?」ヨシヨシ

少年「怖かったよぅ」エグエグ

女僧侶「さ、早く帰りましょう」

少年「…剣士は何であんな隅っこで震えてるの?」

剣士「返り血…般若…返り血…化け物…」ガクガクブルブル

女僧侶「さぁ?何か恐ろしいものでもみたのでしょうか?」

少年「ふーん」

女僧侶「剣士さん、帰りますよ?」

剣士「は、はい!…でも盗賊はどうするんだ?」

女僧侶「これだけ痛めつけたらもう村にも手を出さないでしょう。このままにしていきましょう」

剣士「でも猟師さんは退治してくれって…」

女僧侶「それもそうでしたね…やはり殺しておきますか…」ギラッ

剣士「ひっ!」

盗賊親分「心配しなくても俺らはもうここから立ち去るぜぇ…」

女僧侶「そうですか、それはよかった」ニコ

盗賊親分「こんだけやられて、兵士に突き出されねぇだけでもありがたい話だぁ。失った命だと思ってこれからが義賊に鞍替えしようと思ってる」

女僧侶「盗みはいけませんよぉ」

盗賊親分「それはゆずれねぇなぁ。それしか俺らにはねぇんだからよぉ」ニタァ

女僧侶「まあ、ここから去ってくれるのなら、回復してあげますから気を付けて旅立ってくださいね」

盗賊親分「おお、ありがてぇ」

剣士「…」

盗賊親分「にいちゃん、楽しい戦いだったぜぇ。昔を思い出しちまった」

剣士「昔?」

盗賊親分「俺は昔、貴族の雇われ兵士だったんだ。野蛮な手練れとよく戦ってたっけなぁ」

剣士「城の…」

盗賊親分「まあ、汚ぇ貴族に騙されて、今は指名手配だけどなぁ。逃げながら、拾ったこいつらの面倒見ながら盗賊してんだ」

女僧侶「盗賊でなければ同情する話なのに…」

盗賊親分「はっ。同情なんかいらねぇぜぇ」

剣士「…さっきの戦いから何故その過去を思い出すのだ?」

盗賊親分「その頃はただひたすら強くなりてぇ…って願ってた…バカだけどひたむきでなぁ。生きるのに必至な今じゃ、その頃の自分が眩しく見える」

剣士「…」

盗賊親分「人には向き不向きあるかもしれねぇが、後で後悔しねぇように、やると決めたことをとことんやっちまった方がいいぜぇ。でないとこんなんになっちまうからなぁ」ニヤ

剣士「覚えておこう…」

女僧侶「さ、行きますよ。」

盗賊下っ端2「女僧侶さん!」

女僧侶「はい?」ニコ

盗賊下っ端2「うっ…」ビク

女僧侶「どうしました?」

盗賊下っ端2「飯うまかったっす!ありがとうごぜーやした!」ペコ

女僧侶「うふふ」



10

猟師「そうか。礼を言おう」

女僧侶「あのときは助かりましたわ」

猟師「…?何のことだ」

女僧侶「ふふ」

剣士「…俺はここで別れようと思う」

女僧侶「唐突ですね」

剣士「向いてないかもしれないけど…やっぱり剣を極めたいんだ。その旅を一刻も早く再開したくって…」ウズウズ

少年「堪え性ないねー」

猟師「そうか。剣士の旅なら北へ向かうといいぞ。北には剣術道場や強者がいる町もあるし、その周辺はそこまで強くないモンスターが縄張りとしているからな。最初のレベル上げにもってこいだろう」

剣士「!…ありがとう。さっそく行ってみる」

猟師「ふん」

女僧侶「引きこもりかと思ったらずいぶん外界に詳しいんですね」

猟師「昔少し旅をしていたからな」

女僧侶「その旅の先にホームレスに…」

猟師「嬢ちゃん、俺の心は救ってくれねぇのかい?」

女僧侶「先ほど食を救いましたが?」

猟師「ふん。気が向いたらまた来いよ。うまい飯食わしてやる」

女僧侶「『また食わせてくれ』の間違いでしょう?」

猟師「ふん」

女僧侶「ふふ」

剣士「それじゃあ私はここから…」

女僧侶「剣士様、山賊退治を手伝ってくれてありがとうございました」

剣士「何もできなかったがな」

女僧侶「私のピンチの時にビビッていて出てこなかった時はどうしようかと思いましたが…」

剣士「(気づいてたー!)」

女僧侶「戦いの最中にも言いましたが、あなたなら絶対に強くなれますよ。どうか剣士様の旅に神のご加護があらんことを…」ニコ

剣士「ありがとう」

少年「剣士ー!がんばってなー!また遊びにこいよー!」

剣士「ああ、私の第一の師匠は君だ、少年。本当にありがとう!それでは」クルッ

少年「ちょっとさびしいねー」

女僧侶「そうですね。ふふ。さあ、帰りましょう」


教会

女僧侶「ただ今かえりました。神父様。ご心配おかけして本当に…」

神父「…」クルッ

女僧侶「ひっ!?なまはげ?」

神父「あなたがさぼった…掃除、炊事、洗濯!教会の仕事の間に誰がやったと思ってるんですか!」

女僧侶「えーっと…隣のエロ爺?」

神父「きえー!」ブゥン

女僧侶「ぎゃー!」

少年「あはは!やっぱこの人達おもしれー」


教会の外

村の婆さん「困ったのう、困ったのう…」



続く

はじめまして!

すでにpixivや自分のブログにて投稿しているSSを、今後数話纏めて投稿していきます!女僧侶の活躍を今後もご期待下さい!

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