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作者: 波子

 


 この手に昔誰かが触れたと思い出すのも馬鹿馬鹿しいほど時間は経った。


 右手だった。あの人は左手を離した後にズボンで掌を擦っていた。汗をかいたのはどちらだったのか、あの時私は不安に思った。一瞬の出来事に揺れたままもう何年も過ぎたのよ。


 白い砂の上を歩くビーチサンダルは薄いグレーと黄色い鼻緒で貴方のは餞別代わりのお下がりだと聞いたけど、私のグレーは元夫が空港で買ってくれたもので、もう手元には無いよ。


 あの白い砂が白いままの暑い世界を一緒に歩く新しいビーチサンダル。


 次はグリーンを選ぶ。


 自分で選んだ新しい履き心地は如何ですか?



 

 本当に似合う?と誰に愛を乞う私はもういない。




 怖がらない素足は若い私の時よりもだいぶマシになってきた。




 

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