久しぶりの外出
前回のあらすじ
オンラインゲーム仲間のトムさんに、合コンに誘われたが美穂との合コンが被っていたため断った。
日にちが被っていることに少し違和感を覚えたが気にしないことにした。
「んぁー。よく寝た!カーテン越しに刺す日差しがまるで私を歓迎しているみたいだよ。」
この日は珍しく早起きすることにしていたのだ。
本当はもう少し寝ていたかったのだが、バッグやアクセサリーを売りにどうしても外出をしないといけないからだ。
「早起きついでにメイクも練習しようかな。」
あらかた外出する支度を終えた静音は、2年ぶりにメイク道具を取り出しドレッサーの椅子に座る。
少しばかり性が悪くなっていたが気にせずに、化粧をしたが、わりかしセンスは衰えておらずまぁまぁの出来栄えだった。
出かける間際に母が、
「しずがこんな時間に出掛けるなんて珍しい。今日は雷雨ね。洗濯物は明日にしよう。」
などと小言を言っていたが、気にせず家を後にした。
母の車を借りて少し走らせ、リサイクルショップの前についた。
「お願いだから少しでもいい値がつきますように。」
手を合わせ拝んだあと、入り口で軽く会釈をし入店した。
「らっしゃいやせぇー」
響き渡るような高い声で店員にお出迎えされ、今まで溜め込んできたブランド品の数々をレジに並べる。
「よくこんなに持ってこられましたね。少々お待ちくださいねぇ」
と言われたので、
「たくさん持ってきたので色をつけといてくださいね」
と伝え、番号の書いてある札を渡され店内で待つことにした。
数十分後、
「18番のお客さまお待たせしまたぁ!」
静音の番号が呼ばれた。
「お!ついにきましたか!」
心拍数が少し上がりつつも、気持ちを抑えてレジ前に立つ。
「13点のブランド品の合計金額は3万円になります!」
目が点になった。
「本当に言ってます?安すぎません?」
「いやぁ、傷がついてるものが多くてこれが限界でしたねー」
がっくりと肩を落としながらも、今まさにお金が欲しい静音は3万円で承諾し、泣く泣く店を後にした。
「もっと丁寧に扱っておけば良かった、、、」
その足取りのまま美容院に行き、お尻まであった髪の毛をバッサリと切り、手元にあるお金は2万円ほどになったが
満足のいく髪型になったので、モチベーションは上がっていた。
家に帰ると、母と魁斗が夕食の準備をしていた。
「ただいまー。どう?変わった私は!」
メイクとヘアカットをし少し着飾っていた静音は、バレエダンサーのように1回転して魁斗に見せつける。
「これが豚に真珠ってやつか」
本当にこの子は私の弟なの?と思ったが、気持ちが高くなっていたので右から左へ受け流した。
「普段からそうしていれば玉の輿なんてあっという間なのに」
母が珍しく褒めてくれた昇天しかけたぜ。
久しぶりの外出もいいものだと思いながら食卓につき、夕食を少し食べ、今日を振り返りながら1日を終えた。