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17話 始まりの終わり その1

そうしてそれから2分位たった後皆が目覚め始めた。


 「あれ…私寝ちゃってた…ってもうこんな時間!?入学式始まってるじゃん!」


「あれ…俺寝てたのか…?あれ、でも半分ぐらいの人寝てるなぁ…一体なにがあったんだか」


そうクラスメイト達が不思議に思っている間に、私は一人であることを考えていた。


 結局ユーノーを切りつけたのって誰だったんだろう。


 状況から考えると幽香ちゃんの固有魔法の暴走があの時にもあって、それでたまたまユーノーに幽霊が襲いかかったていうのが自然ではあるけど…。


 でも、流石に偶然が多すぎるんだよね。


 牧田兄妹の家が私達の家と隣だったり、流生先輩と遠くの公園で出会ったり。


 ぶっちゃけ陰謀論唱えたくなってくるね、これは。



 ま、私そういう難しいこと考えるの苦手だし、ユーノーに押し付けちゃえばいっか!



そう私が考えていた時だった。


「えーと、これはどういう状況なんですかね。私それなりに長く教員勤めさせてもらってるんですけど、こんなこと初めてですよ」


佐藤先生が起きて、私達に話始めたのは。


「さて、本当にどうしましょうかねこの状況。んーとりあえず皆さん教室に待機してください。他の先生方と連絡取ってきます」



 佐藤先生がそう言って教室から出ていた瞬間、クラスが再び騒ぎ出す。


「今まで俺ら何してたんだ?」

 

「さぁ…寝てたのは確かだけど…私達全員寝ることある?」


「うぅ…ごめんなさい」

 

私はその中で、また謝罪をしている少女に向かって行く。


「だから謝る必要ないってば。それよりほら、これ」


私はそう言って幽香ちゃんにあるものを手渡す。 


「え?これって…石?」


「うん、石は石でも魔法がこめられてるやつだけどね。ほら、また暴走するの嫌でしょ?これ持ってればある程度暴走しにくくなるからさ」


「あ…ありがとう…。…あっ…先生戻ってきた…」


私は幽香ちゃんに言われて振り返ると、佐藤先生が息を切らしながら戻ってきていた。


「皆さん、今すぐ講堂に向かってください。しかたないので今すぐに入学式を始めます」


 ようやく入学式か…。 

 

 もうなんか一日が終わった気分だったけど、まだ昼にもなってないんだった。


 「それじゃ、行こうか」


 「うん…!」


あと一話ぐらいで一章完結します。

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