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ICE500Z

 俺は1人で城を出てそーなーんくんを頼りに魔物を探していた。ナルニアは城で荷物整理をするためにお留守番している。最初は複数体と戦うのは怖いので、敵性反応が一つだけの方に向かうことにする。


 神界でこの身体を作った時に何度も実験してオリハルコンの強度は試している。普段はもちもちすべすべの肌が、「許可していないダメージ」を受けそうになった瞬間にオリハルコン並の強度に変化するようになっている。


 この実験をしているのを眺めていたお爺さん神様が実験結果をみて頭を抱えていたのが印象的だった。


 神様が頭を抱えるほどやばい防御力なのはわかっているのだが...


 でもだからといって殺気とか向けられてまともにいられるほど俺のチキンなハートは強くない訳でして?


 いきなり近距離戦闘はハードルが高いから、ぽっちくんから日朝特〇番組で出てきそうな銃を取り出した。


 こいつは魔力を込めることで、込められた魔力を圧縮して打ち出すことが出来る魔道具で、オレのオリジナルだ。


 ほら、遠距離武器っていったら銃じゃん?男のロマンじゃん?


 実際神界で実験した時、この銃は厚さ5cmのミスリルのプレートすら貫通した。偶然通り掛かった若い男の神様がその実験を見て真っ青になっていたのをよく覚えている。


 そこからこの銃はミスキラーPって名前にしたorz


 向かった先には、狼の魔物がいた。「グルルッ」っと威嚇してくるので攻撃される前に、ミスキラーPで魔力を放つ。狼の魔物は実にあっさりの頭に風穴を開けた。


 さすがミスリルプレートを貫いただけあるな。


 そーなーんくんで敵性反応が無くなっているのを確認したあと、狼の魔物をポッチくんの中に回収する。


 頭を貫いて死なない魔物がいるかもしれないからな。


 そーなーんくんなら敵性反応を利用して倒したかの確認を簡単に行える。そんな便利なそーなーんくんが、移動をしようとした時に、近づいてくる敵性反応を3つ確認した。


 ミスキラーPは発砲音を出さないから、血の匂いで寄ってきたか?死体はすぐに回収したはずなんだが...


 ミスキラーPを構えてしばらく待つと、正面の草むらから狼の魔物が2匹、飛び出してきた。


 狼の魔物A、狼の魔物Bが草むらから飛び出した▼


んん?...あれ2匹?1匹どこいった?って不味い!


 数が足りないことを疑問に思った隙に、狼の魔物Aに急接近された!ミスキラーPでは小回りが利かないために使いづらい...


 このままでは噛まれる!ICE!


 ...ICE500Z...ON...


 「俺の身体」が勝手に動き、足元まで来ていた狼の魔物Aの顔をハイキックで蹴りあげる。


「キャイン!!」


 蹴り飛ばされた狼の魔物Aはもう1匹の狼の魔物Bにぶつかり、そのまま狼の魔物Bを巻き込みながら吹き飛んでいく。


 背後から...


 ガサッ...ザッ!!


 っと音が聞こえると「俺の身体」は後ろに向かって肘鉄を行った。「ガッ!!」と何かに攻撃を当てた感覚を感じながら、振り向くと3つ目の敵性反応だった「狼の魔物C」が、顔が潰れた状態で木の太い枝に突き刺さってた。


 ...ICE500Z...OFF...


 俺の身体の主導権が返ってくる感覚を感じた。


 あっぶねぇ...いや、噛まれたところで怪我はないんだけどやっぱビックリするじゃん?


 思わずICE500Zを起動してしまった...


 ICE500Zはステータス画面の知性でも書かれていた「魔法の力を組み込んで錬金術で作成した、小型化高性能化したスパコン」だ。そして、俺が錬金術で作った1番最初の作品でもある。


 命令を送ることで、自動戦闘や、人間の脳では処理できない大規模な計算系を任せられる。


 神界でも高度な錬金術を使用する時にかなりICE500Zにはお世話になった。


 魔法人形の身体も、色々持っているアイテムでさえ、ICE500Zを最初に作っていなければ神界から出るまでに完成を間に合わすことが出来なかっただろう。


 ...これからは戦闘でもお世話になりそうだ。


 この後もそーなーくんで敵性反応を見つけては近寄り戦うことで少しづつ戦闘になれようとした。攻撃を受けそうならばICE500Zに任せ、効率のいい身体の動かし方を学ぶ...ICE500Zは戦闘の先生としてもかなり優秀だった。

 やっと初戦闘...俺つえー系の主人公にしてはなかなかチキンな初戦闘な気がする...

 

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