まりも
さて、神界内を怒られない範囲で好きにするお許しを得たので、早速鉱山に向かう。
錬金術で最も使う素材は鉱石・宝石だからな。せっかくだから取れるだけ欲しい。
ただ神界の鉱山は、なかなかに敵が凶悪と神獣たちから聞いているんだよな。
そう、神界といっても神界産のモンスターがいる。
魔物管理の神が管理をミスって神界に魔物を放ってしまった結果、神素によって種族が変わった魔物が神界中に広がったのが始まりとか...
まぁ、その魔物の1部が鉱山に住み着いてる訳で...
ちゃんと管理されてれば、いくら神素で種族の変わった魔物であろうとも住み着いたりはしないんだが...
鉱山管理者の彼女はなかなかにナマケモノなんだよなぁ。
採掘自体は神獣にやって貰ってたが、許可を貰うためやら報告やらで俺は何度かその彼女に会いに行ったことがある。
今回も使わせてもらうんだし挨拶はしとかないとなぁ...
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「まりもー?いるかー?」
「...んにゃ?あれ?ふぁふじゃーん...どったのー?」
まりものおうち...そんな丸文字で書かれた表札がかかった鉱山前の家。
そこに住む、ナマケモノすぎる鉱山管理者「まりも」...彼女はなんと、床にブカブカのシャツ1枚で寝転がってプレ○テをカチャカチャしてた。
...あっ訂正しよう、猫耳カチューシャも着けてた。シャツ1枚と猫耳カチューシャの姿だな。
「どったのーって...パンツぐらい履けよ...」
「やだ。めんちー...」
「おい、足を開くな。せめて閉じろ。」
「ういー。」
人前でノーパンで足をバタバタして...まりもには羞恥心がないのだろうか?
はぁ...これで美少女だから本当タチ悪いよなぁ。神界には「まりもふぁんくらぶ」とかあるぐらいだし...
「てか、パンツ履かない癖に部屋は片付けてるのな。髪とかもちゃんと梳いてるみたいだし。」
まりもの家は、ゴミが溜まってたりとか、床にものが散乱してるとか...そういうのが起きてない...髪も梳いてるみたいにサラサラしてるし...
「お部屋汚かったら...ゲームをかーてきにできんのですよー?」
「なら快適の為にパンツも履こうな?」
「やだ。すーすーである意味かーてきだもん。」
やだやだーっとまりもが足をバタバタさせるのでちらりと視界に...!?
「分かった分かった!分かったから足を閉じろ!見えてるから!」
「うへーぃ...」
残念美少女とは、まりものことを指すんだろうな...俺に襲われるとは思わないんだろうか...
「襲われたらー?...ふへへ...ふぁふならいーよ。責任とってもらってーゲームでずっとマルチしてもらうもん。」
まりもはにへらと笑った。
残念美少女って一種のステータスだと思うんですよね。甲斐甲斐しく世話してあげたくなるっていうか...思わないか...そうか...(´・ω・`)