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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
97/612

96・イベントを始めてみた

光が消え、草原フィールドにいることに気づく。そして少し離れたところに街が見える。どうやらアレがロックダムらしい。

このゲーム内で街を見ることは初めてなのでなんか新鮮。見た感じはファンタジー世界でよく見ることが多い石の塀で周囲をぐるっと囲っている感じの街だった。

僕らがいるすぐそばに道があり、街へと続いている。


「目の前に門があるな。あそこから冒険者が出てくるのか・・・」

「じゃあここで待ってれば良いの?」

「いや、門に近い場所に移動した方がいいかもな。ここだと冒険者の取り合いになる」


そう言ってなまけものはキョロキョロと周りを見回した後、門に向かって歩き出した。僕たちはよく分からないままついて行く。

なまけものは門の近くまで移動すると、そこで止まる。


「あそこじゃダメなのか?」

「取り合いって・・・。これって共同クエストなんでしょ? 協力したら良いんじゃないの?」

「それでもいいが・・・。冒険者倒すと交換ポイント貰えるからな。知ってる奴は少しでも稼ぐために冒険者をすぐ倒せる場所に移動するんだよ。周り見てみろ」


言われてぐるりと周囲を見回す。するとある程度離れた距離の所にちらほらとパーティが陣取って待っていた。

門を見て構えている所からするに、現れた冒険者に我先にと攻撃するのだろう。


「皆考えることは同じだな・・・」

「一部を除いて他のパーティが戦闘している冒険者に手は出せないからな。基本早いもん勝ちだし」

「ちなみに冒険者1人当たりのポイントって?」

「それは知らないけど、イージーだから1~5ポイント位じゃないか?」

「まぁそんな所ね」


一回のイベントでどれくらいの冒険者が出てくるか知らないが、それ程多くは無いはずだ。多すぎると取り合いとなり殺伐とするからな。


「ねぇねぇ。じゃあスキルってどれくらいで交換できるの?」

「・・・10万」

「え?」


なまけものはココアの問いにボソッと言う。ココアは聞き逃したが僕にはその数字が聞こえてしまったため反射的に聞き返した。


「10万? それやり過ぎじゃ・・・」

「10万!?」

「移動時などの補助スキルで10万な。デバフ系スキルが50万、バフ系のスキルが100万」

「デバフ? バフ?」

「デバフは弱体化、バフは強化するという意味。だからデバフ系スキルは相手のステータスを一時的に弱くするスキルで、バフ系は味方のステータスを一時的に強化するスキルだ」

「強化スキルなのね。でも流石に100万は多すぎるわ・・・」

「まぁ一応このポイントはこれからの全イベント共通だしな。・・・・まぁ多いのは多いが、取った瞬間ゲームバランスが崩れるようなものは無いし、急いで取った方がいいものもなかったな」


なまけものは既に交換スキルを見たらしい。聞いたら教えてくれそうだけど後での楽しみに取っておく。

もうバフ、デバフスキルがあるのは分かってしまったけど・・・。急いで取る必要ないのなら、ポイントは気にせずのんびり行くか・・・。


カンカンカンカン!!


そう思う僕の前でロックダムから大きな鐘の音が響く。慌てて叩いている感じから緊急を知らせているものだと分かる。


「設定上は魔物(私たち)が攻めてきたってことになるのかしら?」

「雰囲気的にはそんな感じかな」


のんびり構えてると街門がゴゴゴッっと開き始め、中から冒険者の怒声が聞こえ始めた。

ようやく開戦の様だ。

次回更新は明後日になります

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