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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
94/612

93・昼休み

~木曜日昼~


「あーあ、昨日は勿体なかったなぁ」

「じゃあ次は榊君がやりなさいよ。私アレに攻撃当てれる気がしないし」

「柳が当てられないのを俺が当てれるわけないだろ」


今日は4人集まっての昼飯。休み前に榊から[集まろーぜ]とメールが来たので集まった。何かあるのかなと思ってたが、聞くと特に用事があるわけではないそうだ。


「お前・・・」

「た、たまには良いだろー」


たまにはっていうけど、前一緒に食ったの先週じゃないか。

まぁ良いけどさ。


「竹君ってお昼は買ってるの?」

「ああうん。ちょっと面倒で。柳さんは作ってるんだ?」


ベリベリとおにぎりの包装を外してると自分のお弁当をお箸でつつきながら聞いてくる。よそ見をしたせいで海苔の一部が包装と一緒に取れてしまったが見なかったことにした。

朝早めに起きてるので弁当を時間はあるんだけど、何か面倒な感じがして作ってない。柳さんはよく毎日作れるよね。


「まあね。でもお弁当を作ってるっていうより、夕飯の残り詰めてるだけだけどね。夕飯のおかずをちょっと多めに作って小分けにして保存してるの」

「全部?」

「全部」


柳さんの弁当を見てみると今日の中身は金平と煮物のようだ。親が作ってくれた冷凍食品オンリーの弁当よりは美味しそうに見える。


「その考えは無かった」

「竹君もしてみたら? 最初は小分けが面倒だけど慣れると楽よ。昼食費も結構浮くしね」

「うーん・・・しかしなぁ・・・」


僕は自分の夕飯は思い出して考える。良い案なんだが僕の作る料理はお弁当向きではない。


「どうしたの?」

「僕が普段作るのはカレーとかシチューとか何だよね。流石に弁当には・・・」

「・・・ダメじゃないけどちょっとお弁当向きじゃないわよね」


メニューを聞いて柳さんも納得する。

そこにラーメンの汁を啜ってた柳が話に入ってくる。


「てかお前、毎日そんなの作ってるのか?」

「毎日はしてない。多めに作って数日食べ続けるんだ」

「同じのを? 飽きないのか?」

「飽きる時もあるけど・・・ってお前に言われたくない!」


榊がラーメン以外のものを食ってるところを殆ど見ない。会社の昼は毎日ラーメンだし、買い物でも買っていたのはカップラーメンばかりだし。

コイツ食べ過ぎでそのうち糖尿病とかなるんじゃないか?


「榊君そのうち死ぬんじゃない?」

「それはお前だろ」

「えー! 何でよー!?」

「タピオカばっかで栄養偏りすぎなんだよ。いつもそれじゃねぇか」


榊は柊さんが持っている飲み干したばかりのタピオカミルクティー容器を指差す。それにムッとした柊さんはスマホを操作して画像を出しつつ言い返す。


「ほらこれ! これ私の昨日の晩ご飯。言っとくけど私夜はちゃんとサラダとか食べてるし! 栄養不足とかじゃないし!!」

「何・・・だと!?」


スマホの写真に榊が驚愕の表情を見せる。そこには綺麗に盛り付けられたサラダが映っている。

榊は栄養バランスを考えた食事を取っている柊さんに驚愕したのかと思ったが・・・


「お前・・・料理出来たのか?」

「ふふん! 私だってやればできるのよ!」

「いやそれ作ったの私・・・」


ドヤる柊さんに呆れつつ柳さんが言う。


「あー! やなっちゃん言っちゃダメだよー」

「あー・・・これ柳が作ったのか」

「そうよ、たまにご飯作ってあげてるの。ちょっと放っとけなくてね」

「じゃあ俺のもーー」

「嫌よ。竹君に作ってもらったら?」

「たーー」

「自分で作れよな」


自分ので手一杯だからな。榊の分とか金貰っても嫌だ。


「じゃあ俺はどうすれば良いんだよ!?」

「「「ラーメン止めろ」」」


そう言った所で昼休みは終わった。

次回更新は明後日になります

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