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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
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91・近衛兵と戦ってみた

先回りし、馬車の行く手を阻むように飛び出す。同時に馬車が急停止し周囲を護衛していた近衛兵たちが一斉に馬車を守るように陣を組む。この目立つ体の所為でちょっと離れているのに出た瞬間すぐ見つかった。


まぁ今回は囮役なのでそれでいいのだが。


『何だ、あの馬鹿みたいに目立つ蜥蜴は?』

『ありゃヴェノムリザードだ。猛毒になったら助からんぞ』

『俺らであいつを引き付ける。お前らは姫様をその間に逃がせ!』

『『了解!!』』


彼らの話の内容から、今目の前に居る3人が僕を注意を逸らしその間に王女を逃がすつもりらしい。とりあえず聞いた内容をチャットでみんなに送信しておこう


ポンタ   :馬車は別方向に逃げるっぽいので宜しく。3人は僕が引き付けとくから残りは頼んだ

なまけもの :じゃあ残りの3人は俺が倒しておくわ。ココアは馬車頼むぞー

ココア   :はいはーい

ユウ    :私は予定通り王女をやればいいのね


すぐさまみんなから連絡が返ってくる。

元々の作戦はこうだ。

1・僕が囮となって馬車を止め、近衛兵の注意を集める。

2・なまけものの魔法で近衛兵一網打尽にして全滅させる。

3・護衛を全滅させると馬車から王女が出てくるらしいので、出てきた所をユウさんの『雷斬』で止めを指す。


ココアはもしもの時に馬を攻撃して足止めする役目で、現在馬車の真上で待機中だ。


しかし相手は馬鹿じゃないのかそんなに上手くはいかない。全員釣れることは無くすぐさま対応してきた。

とりあえず釣れた3人は何とかして倒そう。マーキングすると全員レベルは20、多分何とかなる・・・と思う。

最近負けること多いし安心はできない。


『一気に攻めるか?』

『だな。挟み込んでさっさと片づけるぞ』

『了解。毒に気をつけろよ』


2人が左右に広がり僕の斜め後ろまで移動し囲い込む。三方向から挟撃するつもりらしい。

ある程度まで近付いた3人は剣を目の前に掲げ・・・


『『付与・炎』』

『『付与・水』』

『『付与・雷』』


それぞれが持つ剣に属性を纏わせた。そして剣を構えながらジリジリと同じスピードで近付いて来る。

あの炎エンチャはユウさん欲しがりそう・・・

しかしこのままでは攻撃範囲に入った瞬間にやられるな。囲まれる前に後ろに下がれば良かった・・・。『溶解液』使っても良いけど確実に躱されるだろうし、1人に攻撃した瞬間、残りの2人がすぐさま攻撃して来るだろう。


となると・・・


「突撃!!」


僕は水を剣に纏わせてた正面の近衛兵に向かって走り出した。このまま待ってると3方向から攻撃されるが1人に突撃すれば1人から攻撃されるが他の2人からは少し離れられる。まぁ走って寄ってこられたら終わりなんだけど。


『む、そっちから来るか!』


突っ込む先の近衛兵が剣を振り上げる。そして僕が剣の間合いに入った瞬間を狙って振り下ろす。


「『毒斬』!」

『ガッ!?』


僕は相打ち覚悟で飛び掛かり『毒斬』で相手の首元を狙う。相手は振り下ろしてきていたけど僕の爪が先に相手の頬辺りに直撃し、その反動で剣の軌道がズレた。そのおかげで僕にダメージは入らない。


『『ダスティン!!』』


打ち所が良かったのか、兜は壊れ倒れる近衛兵ダスティン。毒も入っているので死んでないけどそのまま放置する。先に後ろから走って来る2人を倒さないといけない。


『『風切』』

「わっ!?」


剣の炎が飛んでくる。飛び退いて躱すと着弾場所が燃上がり雑草を燃やす。『風切』ってエンチャした状態だと、飛んでくる斬撃がその属性に変わるらしい。ますますユウさんが欲しがりそう。


『『アタックブースト』! 死ねぇ!!』


躱した先に赤いオーラを纏ったもう1人が斬りかかってくる。急いでその場で体を回転させ、近衛兵に足払いをかける。右足を払われた近衛兵はコケることはしなかったがその場で蹌踉めく。


『ぬぉお!?』

「『毒斬』」

『!?』


その隙に左脇腹に攻撃する。鎧に穴が空いたが倒れなかったので、頭突きをして押し倒しもう一度『毒斬』を同じ場所に当てた。


『ぐぅぉ・・お・・・』


押し倒された近衛兵は倒れたまま雷を纏った剣を振ろうとしたがそこで息絶え消える。さっき毒にした近衛兵も視界の端でHPが0になったのを確認した。


「これであと1人・・・」


遠くから『風切』をまた撃ってくる近衛兵に向かって走り出した。

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