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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
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89・竹と柳先輩と三玉課長

~水曜日昼~


資料を作るためにキーボードを叩いていると後ろから柳先輩が覗き込んで来る。僕の席は部屋の入口から柳先輩の席の間にあるので、こうやって通るたびに覗かれる。嫌ではないが・・・絡みが鬱陶しいときがある。


「どした? 今日テンション低いな」


声のトーン的に今日は大丈夫そうだ。まだ朝だからかな。

僕はキーボードを叩く手を止め、柳先輩のに向き合う。


「ちょっと昨日PvPでやられたので・・・」

「負けたのか?」

「4対4でやって、3対1の時に相手が逃げたので勝ちといえば勝ちですね。ただ僕だけ死んだので・・・」

「ははぁ・・、経験値貰えなかったんだろ?」

「はい・・・」


ユウさん達は全員貰ったけど、僕は死んだのでロボとスライムの経験値が入っていない。リョータの経験値は入ったがデスペナで全て消えた。

戦闘結果はオアシスに帰ってきたみんなから聞いた。聞く限りみんな頑張ってたぽいし1人だけ死に戻ったのが辛い。そもそも瀕死のリョータに大ダメージを受けた自分のプレイヤースキルの低さに苛立つ。


ちょっと1人で特訓せねば・・・

ヴェノムリザードになってから避け方が下手になってるしな。


「まぁそういう時もあるって。相手どんなんだった?」

「サイ、ロボット、火の鳥、メ◯ルスライムでしたね。僕はサイを倒したんですがロボにやられたそうです」

「また変なのばかりのチームだな。てかロボもいるのか、俺そっちにすれば良かった。どーー」


その後何か言いかけた「ミスったなぁ・・・」と言いながら柳先輩は自席に戻っていく。何だろうと思っていると入れ替わりに三玉課長がやってきた。どうやら柳先輩は、課長が来るのが見えたため戻ったようだ。


「竹君。ここにはもう慣れたかい?」

「ええと・・・はい、少しは」


とはいえ話すのは柳先輩ばかりで馴染めてはない。他の人とは出退勤の挨拶時くらいで仕事中に話すことはほとんどないからな。


「なら良かった。柳君が指導係だから少し心配だけど、何かあったら言ってね」

「ちょっ!? 三玉さん何言ってんすか! 寧ろ心配要らないでしょ!!」


聞き耳立てていたらしい柳先輩が抗議するが三玉課長は気にしていない。それどころか柳先輩の頭を持っていた資料で叩く。


「何で叩くんすか!?」

「さっきも竹君にちょっかい出してただろ! 構うのはいいが仕事しろ、昨日言ったアレはどうなったんだ!?」


あ、バレてたのね。


「さっき開発部と打ち合わせしてきたとこっす。議事録あるんで昼までには纏めて送るっす」

「チッ! 終わってやがったか・・・」

「何すか!? その反応!」

「いや・・・まだだったらサボってたとして怒れたのにな」

「何すかそれー!」


仲良いな・・・

最初の紹介時に聞いたが三玉課長は柳先輩の指導係だったらしい。なので2人は毎日こんな感じなのだ。


「ちょっと竹の様子を見てただけなのに酷いっすわ」

「そう言いつつ話題はゲームの話だろ?」

「まぁ・・・そうっすね」


素直に認める柳先輩。また軽く叩かれた。


「それはこの前言っていた幽霊の話か?」

「それとはまた違うっすね。あ、三玉さんは見ました?」

「まだだ。娘と家内がやってる時は出るって言うんだけど、俺がやる時は出て来ないんだよなぁ・・・。場所も一緒なのにさ」

「そうなんすね・・・」


三玉課長もMWRしてるの? 

しかも家族みんなで?

・・・この会社やってる人多くない?


「そういえば次のイベント明後日からだよな?」

「ああ、そうっすね」


2人はその後もMWRで盛り上がる。

仕事はいいのかなぁ・・・


次回更新は明後日になります

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