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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
81/612

80・荒野エリアに行ってみた①

~火曜日夜~


「てな話しててさ。だから日曜とか多分抜ける」

「「「分かった」」」

「あれ・・・そこは「え~!!?」って言ってくれるところだろ?」

「「「いや別に」」」


荒野エリアに向かう途中、なまけものが真剣な顔で「話がある」っていうから何かと思えば・・・

どうやら日曜日など予定がない日に他のメンバーでやるとのことらしい。別にこのメンバー以外とやるななんて約束はしてないし、好きにしてくれて構わない。


「そっちは職場の先輩たちもやってるんだ?」

「まぁ先輩って言ってもみんな独身で若いしさ。ユウのところは居ないのか?」

「居ないわね。・・・まぁ聞いてないんだけど。「私ゲームします」って見た目の人居ないから聞き難くてね・・・」

「あたしは、指導員の人がやってるって!」

「僕もそう。あ、でもパーティ勧誘は断ったな」


柳先輩のパーティは3人らしいので「どうだ?」と言われたが、めんどくさいし適当に理由をつけて断ったのだ。


「何で?」

「だって職場の先輩と日曜日も一緒とか嫌だし。みんな同期だから気楽にできるけど、先輩だと気を使って面倒」

「「分かる!」」

「・・・確かに」


ユウさんとココアが頷き、なまけものも気付いたのかちょっと考えた後に同意する。

柳先輩は「ゲームだから気にするな」と言うだろうが、限度があるしタメ口使うわけにもいかない。仮にタメ口とかOKでやってると、今度は現実でタメ口になりそうだからな。


「むむむ・・・。まいったな。もうフレ登録までしてるし・・・」

「別にいいんじゃないか? 毎週日曜日にやるわけじゃないんだろ? 自分が暇した時に一緒にやればいいと思うけど」

「そうだな・・・」


「大体今この話で時間を潰して良いのか? 早くしないと朝になるぞ。そうなったら亡霊出てこないんだろ?」

「おっと、それはいかんな」


考えこんだためかなまけものの歩みが止まり、つられて僕たちも止まる。

荒野エリアには入っているが、入口付近だからか周囲に野営地や冒険者の幽霊は見えない。

他のプレイヤーは沢山いるけど。


「大体こんな所でボーッとしてると襲われるかも知れないしさ、取り敢えず何処かの野営地まで行こうよ。一応荒野エリアの冒険者の強さ見ときたいし」


そもそも荒野エリアに来たのは初なんだよな。

だからまだ冒険者の強さとか地形とか何も知らない。今は暗いから遠くも見えないし、このエリアの情報が少なすぎる。

このエリアの適正レベルは23らしいので僕らのレベルよりも高い。まぁレベル2程なら、調子に乗らない限りは負けないけどさ。


「悪い。そうだな」

「じゃああそこの野営地から攻めましょ」

「「「了解」」」


ユウさんが1番近くにある野営地を見つけて指差す。

僕らは今までと同じスタイルで野営地攻めを開始した。


が・・・


「ちょっと待てやぁ!! 落とし穴とか卑怯すぎるし、猛毒入りとかもう嫌がらせだろうが!!!」

「あはは、落ちた瞬間笑っちゃった。一瞬だったわね」

「ポンタだけボコられてた。あ、動画撮ってるけど見る?」

「見ない・・・」

「あ、私見せて。なまけものが邪魔で見えなかったのよね」


オアシスでキレるなまけものを尻目に、僕のボコられ動画を見て笑うユウさんとココア。


野営地に近づいたまでは良かったのだが、ある程度まで寄った所でココア以外が穴に落ちた。暗くてよく見えなかったけど、どうも冒険者が掘った落とし穴(底に猛毒入り)だったようで、落ちたユウさんとなまけものは猛毒状態→死亡。猛毒が効きにくい僕と、落ちなかったココアは、魔法と弓矢の集中砲火を浴びた。


そしてあっさりとオアシスに送迎されたのだ。


「もう一回行くぞ!!」

「良いけど、ゲーム内時間はもう朝よ」

「マジで!?」


既にゲーム内時間は5時を回っている。今から移動しても荒野エリアで探索する頃には朝になり、冒険者が彷徨くだろう。


「今日は幽霊無理かな。普通に荒野エリア彷徨かない?」

「そうね」


結局今日も幽霊には会えないようだ。

次回更新は明後日になります

宜しくお願いします

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