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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
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70・ユウさんも1人で歩いてみた

夕食を食べてちょっとだけログイン。明日は仕事だから少しだけにしておかないと。みんなは・・・ココアだけね。ポンタとなまけものはもうやめちゃったか。

最終ログイン時間が1時間前になってるからさっきまでやってたのね。


とりあえずココアはいるから挨拶だけしておこう。


ユウ    :こんばんは


・・・

・・・・

・・・・・

あれ? 返信無いわね。気付いてないのかしら、それとも取り込み中かしら?

ま、いっか。今日は1人でやろうと思ってたし。

私は丘エリアに移動して探索を始める。ふふふ、まだプレイヤー居るわね。

早く誰か襲ってこないかしら。せっかく進化したのだから強さの確認も含めて戦ってみたいんだけど・・・


「あいつ1人だぞ?」

「でもあの雰囲気ヤバくね? なんか勝てる気しねぇ・・・」

「てか、オーガの雌って結構良いな。パーティ組んで眺めてたい」

「「分かる!」」


・・・・・何か変な目で見られてる? 

嫌な視線に耐えきれず私はその場から離れる。やっぱりこの装備が駄目なのかしら?

これもあの時とりあえずつけただけだから、PvPする前に先にもうちょっと良いのを探そ。


それから丘エリアを早歩きで移動し冒険者を探す。日曜日だからこの時間でも人が多いし、しかも訳わからない魔物も多い。何あのデカい生首、しかもパーティであろう他の魔物は逆に首無いし。死霊系でもウチの骸骨とはホラー度が全然違うわね。


『おい! 魔物が居たぞ!!』

「あ! ヤバ。『紋切』」

『がっ!?』


よそ見しながら歩いていると、1人の冒険者と鉢合わせした。会った瞬間大声で叫び出したので、『紋切』で退場してもらう。装備は・・・うん要らないわね。


「ふぅ・・・危ない危ない」


ここの冒険者は、魔物を見つけると周りの冒険者に知らせるのね。レベル上げには持ってこいだけど、1人で対処するのは厳しいかもだし、今はさっさと倒したほうがいい。


「なぁ、ちょっと良いかな?」

「え?」


さて次に行こうかとした時、後ろから声をかけられる。一瞬冒険者かと思ったが振り向いた先にいるのは2匹の魔物だった。1匹は水色の毛をした大きな猫で、もう1匹は・・・


「豚?」

「猪! 牙ないけど」

「あ、ごめん。で、何かしら?」


猪ね。ちっさいし牙ないから豚かと思った。


「いや1人なら一緒にレベル上げしないかって思ってさ。どうかな?」

「見たところアンタ強そうだから手伝ってくれると嬉しい」


お手伝いか・・・

私もレベル上げしたいし別に断る理由はないけれど・・・、前に勧誘してきた人たちを考えると知らない人と関わりたくない。戦うだけ良いのだけど、そういうわけにはいかないし。

ここは断っておこう。


「ごめんなさい。今日は1人でやりたいからちょっと・・・」

「そう言わずにさ。助けると思って!」

「ええ~・・・」


断ったんだからそこは「分かった」と言って帰ってよ。何で粘るの?


「そう言われても、私もしたいことあるから」

「そこを何とか。ここだと冒険者が強くて俺ら2人だと勝てないんだ」

「そう言われても・・・」


というか勝てないのなら違うエリアに行きなさいよ・・・

前もそうだったけど、どうして声かけて来る人達ってこう引かないのかしら?


・・・もし次粘ってきたら斬ってみよう。


「やっぱり無理かな。今日はあまり時間無いし」

「じゃあ俺らと一緒にレベル上げしたほうが効率がーー」

「『雷斬』」

「へ?」


やっちゃった。

ここじゃ勝てないって言ってる奴が何効率とか言ってるのよ。大体私の予定はレベル上げじゃないし。・・・そもそも予定ないけど。

ちょっとイラっとしたので、話している最中の猫の方に一撃を入れた。同時に体が急に重くなる。恐らくレベルが下がったからかしら。


「わ!? わぁあああ!!」

「おい! アンタ何すんだ!?」


でも威力は十分だったみたい。

『雷斬』をまともに受けた猫は、一撃でHPが無くなったのかそのまま消えてしまった。もう1匹の豚・・じゃなかった猪は消えた仲間と視界の戦闘表示で、自分たちが攻撃されたことに気づいたのだろう。口ではそう言いつつも、こっちに向かって構えている。


何かちっちゃくて可愛い。


名前:走り屋

種族:ソニックファング(3)

レベル:18


ソニックファング:速さに特化した猪。速さを追求するあまり、邪魔な牙が退化し、スリムな体型へと変化した。最高速は目に見えぬ程速いと言われているが見たものはいない。



速さ特化ね、どれくらい速いのか凄く気になるけど、敵対した以上見る前に倒さないと。

説明文からすると速くて見えなくなるっぽい。ロイゼンの『雷斬』も防ぎきれなかったし、見えないほど速い攻撃だと躱せない。

急いで攻撃に移ろうとするが、相手は何故か構えたままだ。そしてこっちに向かって話しかけて来る。


「なぁ、何で攻撃したんだ!?」

「しつこいから。ごめんね」

「! くそっ!!」


謝る必要は無いんだけど、一応不意打ちしちゃったから念のため。

彼もすぐに『雷斬』退場して貰った。


ごめんね。

次回更新は明後日の予定です

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