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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
61/612

60・PvPをしてみた①

名前:わんこ

種族:サーバル・ウルフ(4)

レベル:20(26)


サーバル・ウルフ:剣を食べ過ぎたせいで、体中から剣が生えてきてしまった馬鹿な狼。気性は荒く、なんでも構わず切りつける。剣は折れてもすぐ生え変わるが、生命力を消費する。


目の前の魔物をマーキングして、レベルと種族を確認する。レベルも種族階層も僕達よりかなり上だ。

しかもこっちが4人組だからか、レベルシンク後でも僕よりレベル高い。


大体そのレベル、種族階層の奴がこんな所で襲ってくるなよな。襲うならもっと先のエリアで違う奴にやれよ。

と、その時なまけものからチャットが入る。声だと相手にも聞こえるのでこっちで連絡してきたようだ。


なまけもの :手伝うわ。もうちょっと回復するまで待って

ユウ    :私も

ポンタ   :じゃあ時間稼いでうく


急いで返したら一文字打ち間違えた。

勝ちたいけどレベル的にはちょっとキツい、ここは素直に待つとしよう。

気付いた時は1人で何とかできると思ってたんだけど、確認すると無理だわこれ。


サーバル・ウルフのわんこはそんな事を思う僕を困惑顔で見ていたが、すぐに切り替え直し、身構えてジリジリと間合いを詰めてくる。既に『溶解液』なら届く範囲にいるけどまだ撃たない。この距離だと確実に避けられる。

「『キラーファング』!」

「うおっと!」


『猛毒牙』の攻撃可能範囲に入ったと思ったら、相手から仕掛けて来た。口を大きく開け噛み付いてくる。咄嗟に躱した際、空を噛んだ歯がガキィィンと剣同士をぶつけた様に音を鳴らす。チラッと見えたが歯も剣だった。

こっちが躱すのを予測していたのか、わんこはすぐその場で回転し剣がびっしり生えている尻尾で狙ってくる。何とかしゃがんで回避したが、少しかすってダメージが入った。レベルか種族か知らないが、スピードは向こうの方が上そうだ。

しゃがんでこっちも尻尾で足払いを仕掛ける。しかし軽々跳んで回避され、すぐさま次の攻撃をしてくる。今度は額の剣で串刺しにするつもりなのか狙いを定めて突っ込んできた。


「『デススティンガー』!」


スキルを言った瞬間、額の剣が黒く光ってわんこが加速した。慌てて横に跳び額の剣は何とか回避したが、回避出来たのは頭だけで尻尾までは間に合わなかった。そのせいで思いっきり踏まれる。狼だから良かったが、もしコレが体重の重い魔物だったら尻尾千切れてたかも・・・


わんこは攻撃直後のスキに攻撃されないよう、止まらず駆け抜け遠くでUターンする。そしてさっきと同じ様に構えて突っ込んでた。こっちが対応できないと思ったのか、同じ攻撃がもう一度くる。


「『溶解液』」

「『デススティンガー』!」


相手の攻撃タイミングはさっきと同じ、わんこのスキル発動に合わせ『溶解液』をぶっ放す。突撃系の技だ、発動直後にすぐさま方向転換は出来ない。

こっちの『溶解液』に気付いたわんこは慌ててスキルをキャンセルするが、『溶解液』を回避出来ず頭から被る。一気にHPを減らしながらその場に倒れ、慣性で転がってくる。

顔の半分が溶け目にも入ったのか、わんこは戦闘そっちのけでのたうちまわりながら叫ぶ。


「目がぁ、目がぁあああ!!」

「『溶解液』、『溶解液』っと」


逃げられても困るので、その間に『溶解液』追撃。前足、後足を順番に溶かしてまずは動けなくする。あとは適当に・・・ってあと一撃で終わるな。


「待って! 後ちょっとでレベルがーー」

「知らん」


なんか言ってきたけど、無視して尻尾で叩きつけた。HPが無くなったわんこはあっさり消えていった。

意外と何とかなったな。『溶解液』が上手く当たって良かった。


まぐれだけど勝てると気持ちいい。経験値も美味しいし。

対人か・・・ちょっと興味が出てきたな。


次回の更新は明後日を予定してます

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