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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
543/612

540.白炎ヨセフと戦ってみた③

「うわぁあああ!」

『何っ!?』


ヨセフの杖の先から放たれた白炎に包まれる。白炎は熱さを感じさせず、ダメージもなく、僕を燃やすことなくただ体内へと入っていた。

そして僕の体は動かなくなった。いや、動かせなくなった。


「ポンタ!」


動けず地面に落ちた僕にユウさんが駆け寄る。

ヨセフが杖を持ち出した瞬間、ユウさんの元へと『霧散』で移動し、ユウさんを射程範囲から投げ飛ばしたまではよかったが、OFFにしていた『霧化』が間に合わなかった。庇ってノーダメージでやり過ごし、ヨセフにドヤるつもりだったのに・・・。


「大丈夫!?」

「なんか体動かせない。・・・嫌な予感するから僕から離れて」

「でも!」


受けたスキル『傀儡化』。スキル名の通りなら、体を動かせなくするスキルではないだろう。偽物の僕を作って敵として出してくるような場所のボスだ。恐らく・・・


「! いいから早く!!」

「!? は、はい!」


シュボッと頭に白煙が灯り、意識していないのに尻尾の先が動き始めた。咄嗟に大声でユウさんに距離を取らす。すると体が勝手に動き出し、ヨセフの傍へと移動した。


「何やってんだポンタ!?」

「!? ・・・・・」


声が出ない。

大声を上げたことがヨセフの気に障ったのか、喋れないようにされたみたいだ。


ポンタ   :コントロール乗っ取られた。声も出ないのでこっちで話す。


しかしチャットは問題なく使えるので意思疎通は大丈夫そう。しかしまさかこのゲームで体のコントロールを乗っ取られるとは・・・。自分の思いと違った動きするのですごい気持ち悪い。


『余計な邪魔が入ったが・・・まあよい、傀儡にするまでの時間が少し伸びただけだ。それにこいつはこいつで使い道もある』


まさか乗り物として使うじゃないだろうな!?

嫌だぞ、敵からもその手の認識されるの! あとお前重そうだから絶対乗ったら動けないぞ!!


しかしヨセフは僕に乗る予定は無いようで、僕を上へと移動させる。フィールド中央辺りに移動させると、なまけものたちの方へと顔を向けた。


ポンタ   :多分ここから攻撃すると思うからよろしく。多分狙いはなまけかな

なまけもの :俺かよ! 攻撃し返し有りか?

ポンタ   :なしで


直後『ミストブレス』がユウさんへと飛んでいく。しかし身構えていたなまけものが『晶壁』で防いだ。


「違うじゃねぇか!!」

ポンタ   :すまん! あ、また攻撃するわ


怒鳴るなまけものに、『ミストブレス』が飛んでいった。



ーーーー



「ちぃい! 撃ち落としてぇ!」

「撃ったらその瞬間その首落とすわよ」

「何でだよ!?」

「ポンタは私の身代わりでああなったの。やるなら私に攻撃しなさい」

「お、いいのか?」

「いいわよ。その代わりその首飛んでも知らないわよ」

「結局落とす気じゃねぇか!」


ユウは少しイライラしているようだ。剣で負けたからってのもあるだろうが、単純にポンタを取られたのが腹立たしいのか? あいつ独占欲無駄に強いからな。

いや、身代わりになったポンタに罪悪感でもあるのか? だが乗っ取られた当の本人は、適当なチャット送って来やがるくらいのんびりしているんだから、そんなに気を使うことでもない気がするぞ。


「イチャつけないからからじゃない~?」

「ああ、そうかもーー」


首が急に熱いと感じる。気づくと首のすぐ横でユウの剣が寸止めされていた。すぐさまココアを自分の前に出す。


「こちらが茶化しの元凶でございますゆえ、私めにはどうかご慈悲を」

「ちょぉ!? 何してるの!?」

「慈悲はないわ」

「「え~!?」」


そんな俺らに、「遊ぶな」と言いたげな『ミストブレス』が直撃した。

いや遊んでないからな!

次回更新は3日後の予定です。

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