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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
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528. ヨセフと戦闘してみた②

どや顔のなまけもの。

どうやら僕が考える間の囮を志願してくれたようだ。お礼の代わりに尻尾でヨセフの前へと押し出し、僕は後方へと逃げる。


「ちょお!? 何すんだぁ!!?」

「え? 囮役やってくれるんじゃないの?」

「違うわぁ!」


踏み潰されるのを器用に躱しつつなまけものがヘッドスライディングでこっちへ逃げ帰ってくる。立ち上がろうとしている足がプルプル震えていて、四つん這いの姿がまるで小鹿のようだ。


「後ろで震えていた小鹿野郎が今更何の用だ?」

「言い方ひどすぎだろ。・・・まぁ、なんだ。・・・思ったよりも何ともなかったから参加するわ」


なまけものはヨセフが思った以上に遅く、死霊使いのトラウマが発動しなかったらしい。ユウさんらもどうようで、なまけものらのよこにしれっと立っている。

まぁ復活してくれる分にはデメリット無いので良しとしよう。あ、ユウさん乗るのか。『霧化』使えないわ。


「んでダメージは全く効かないのか?」

「ミリ単位で減る。ただ倒す前にSG尽きる。状態異常は全部ダメ」

「弱点は?」

「まだ分からないけど、見た感じは無いね」

「んじゃ【海難】の時みたいに事前にどっかいかないといけないパターンなのか? まぁそれは死んだら考えるか」


簡単に情報を伝えると、なまけものはぶつぶつ言いながっら僕から距離を取って後退する。僕はそんななまけものに攻撃がいかないよう、ヨセフの周りを旋回してヘイトを稼ぐことにした。


「硬っ!? え? 皮膚よね?」

「ほぼ骨と一体化してるけどね」


近付いたタイミングでユウさんが攻撃を入れるが、硬い皮膚に剣が負ける。キィン!と音を立てて弾いてくるのは冗談みたいで面白いが、HPを減らしたい現状、その硬度は絶望しかない。


「火だとどうかしら?」

「多分効かないと思うよ」


と言いつつも『火炎』で攻撃してみる。ピンポイントで当てたものの焦げ目すらつかなかった。


「ん~・・・」

「だめね・・・」


やはりただ攻撃するだけではダメそうだ。やはり何かギミックがーー


「!?」

『『鎮魂火』』


いい加減追いかけっこに飽きたのか、『火炎』に怒ったのか知らないが、とうとうヨセフから明確な攻撃が飛んでくる。しかし放たれた『鎮魂火』と呼ばれる白い炎は僕らの方に飛んで来ず、上昇し、天井付近にある大きな白い炎へと吸い込まれた。


「?」

「攻撃・・・なのかしら?」

「さぁ?」


疑問に思った矢先、天井付近の白い炎が爆ぜた。爆ぜて小さな白い火の玉をフィールド上にばら撒く。


「ポンタっ」

「うん。了解」


しかし火の玉の間隔は広く、落下速度も遅いのでそれほど回避は難しくない。すいすいっと避けれた。しかしどうやらこの攻撃は一度じゃないようで、避けたと同時に再度爆ぜて次の火の玉が降り注いでくる。

大したことないが地味に邪魔な攻撃方法だ。流石にずっと回避し続けてると動きが制限されるので、適度にユウさんに弾いてもらう。


「次来るわよっ」

「りょうかーー」

『『縁切り』』

「!?」


火の玉に気を取られていた間に、ヨセフが次のスキルを発動する。瞬間フィールド全体が光ったように感じたが、ダメージもなく特にないもおこらない。スキルが失敗したのだろうかと考えたが、ボスがスキルの失敗なんてそんなことあるのだろうか?


「いてっ!」

「あっ! ごめん」

「大丈・・・あ!」


そんな時ユウさんの降った剣が角へと当たる。この姿でユウさんを乗せての戦闘はまだ慣れていない為、ユウさんの剣の振る範囲に頭を入れてしまった。ポーンと角の先っちょが切れて落ちていく。しかし斬られたのはどうでもいい。


「どうしたの!?」

「HP減った・・・。これって・・・」

次回更新は3日後の予定です。

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