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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
53/612

52・4度目、ロイゼンと戦ってみた⑤

『このまま全快させるわけにはいかんし、そろそろ終わらせるぞ?』

「くっ・・・、まだよ!」


ユウさんは粘っているが、状況は良くない。


「ユウ! 下がれ!!」

「! 了解!」

『ほう、他にも持ってたか』


なまけものの声にユウさんが下がる。少ししてロイゼン目掛けて『ファイアボール』が撃ち込まれた。

ユウさんを下がらせたのは爆破に巻き込ませないためか。

というかロイゼンにもろ当たったように見えたけど、倒したのか?。


もと思ったら爆風を剣で振り洗い、ロイゼンが顔を見せる。

爆風で多少のダメージは入ったと思いたいがそんな感じはしない。というか服が焦げていないので、完全に避けられてたか。


「ちっ! もう1発。『ファイアボー・・痛っ!」

「痛い! え?、わっ、ちょ、何?」


なまけもの達が急に攻撃を受ける。ロイゼンは動いていないので違う。

となると・・・


『行くぞ。2体なら俺たちでもなんとか出来るかもしれん!』

『倒せなくとも、ロイゼンさんがあっちを倒すまで足止めするんだ!!』

『『うぉおおおー!!!』』


違う方向から、別の冒険者が走ってくる。

さっき攻撃したのは弓持ちの後ろ2人だな?。というかなぜこのタイミングで?。


『悪いがさっきの『ファイアボール』で隠れた際に援軍を呼ばせてもらったよ。後ろの二体が邪魔でのう、彼らには時間稼ぎをお願いをさせて貰った』

「そんなのあり!?」


まさか冒険者が援軍呼ぶとは・・・。正直なところロイゼンはずっとソロで行動してたので、複数戦を想定していない。

とはいえ呼ばれた以上やるしかないが。


「なまけとココアはそいつらの対処してくれ。僕達はロイゼンを倒す!」

「いけるか!?」

「いくしかないでしょ。ポンタ! 私が隙を作るから、あと任せるわよ!」


そう言ってユウさんがロイゼンに向かって突撃を開始する。

ココアは援軍冒険者の対処の為、ユウさんの回復も半分ほどで止まってしまった。今のままだと『風切』を受けただけでも死ぬかも知れない。

ユウさんがどう隙を作るか知らないけど余り時間はない。


「分かった!」


だから僕もロイゼンへと突撃する。

元々ユウさんとロイゼンの距離は近かった為、既に2人は斬り合いを始め出した。僕はロイゼンを挟み込むように背後へと回り込みながら近付く。


「『溶解液』!」

『ふん』

「そこ! 『紋切』!」

『! ワシもじゃあ!』


互いの『紋切』がぶつかり合う。最初と同様2人は反動で後ろに下がる。


『ぬぅ・・・』

「いたた・・」


同時にダメージが入ったのか2人とも顔をしかめる。というかユウさんのHPがヤバい。


『くっ・・・、まだワシは動けるぞ!』

「私もよ。『雷斬(らいざん)』!」

『何じゃと!?』


ユウさんが消えた。瞬時にロイゼンの後ろに周り、ロイゼンをよろめかせ、ガードに使ったのだろう剣を弾き飛ばす。流石はロイゼンか、剣は弾き飛ばされたがダメージは入っていないようだ。

だが、それで十分。


「『猛毒牙』!」

『ぬぉぉおお!!』


よろめいたロイゼンの首筋に思いっきり噛みつく。数秒でロイゼンが振り払うが、牙を刺した所からドス黒く変色していく。どうやら猛毒状態になったらしい。


『・・・ぬぅ。やりおったな』


ロイゼンはよろけながらも剣を探す。しかし剣はユウさんが既にパクっていた。

僕はまた木の実で回復されるのも困るので、探す隙に『溶解液』を腰のバックに当てておく。


『くっ・・・そこまでするか。武器もないし薬もない、これは詰んだの』


ロイゼンはその場に座り込んで、力なく笑う。


『ははは・・・ワシの負けじゃな。のぅ? このまま毒で死ぬのは嫌だし、さっさと止めをさしてくれんか?』

「分かったわ」


僕が『溶解液』を出そうかと思ったら、ユウさんが近付いて一撃を入れる。

ロイゼンは赤いエフェクトに包まれながら消えていった。

次回の更新は2日後の予定です。

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― 新着の感想 ―
[一言] 絶対初期エリア出していい敵じゃなうだなロイゼン、いい漢です。
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