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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
522/612

519.暴いてみた①

引き続きなまけ視点

「おいユウ、助けに行かなくていいのか?」


聞くと、小さい声でユウが「チャット」とだけ話した。


「・・・なるほどね」


チャットに[コピーを撮ってみた]という楽観的な文言と共に画像が送られて来た。画像には2体写っているけれど、撮る余裕はあるようなのでそれほど強くはないということか。

納得すると、ユウは「それよりも・・・」と言い出し、


「いい加減、本性表したらどうなの?」

「「!?」」


と今だに息を切らす2人に問いかける。

一瞬何を言っているんだ?と思ったが、それをユウに問いかける前に2人が声を上げた。


「な、何言ってるんですか!?」

「そうですよ。それよりも早くポンタさんを! 死んじゃいますよ!?」

「別にいいわよ。というかそう言うわりに、何で入口塞ぐように立ってるのかしら?」


確かに2人は俺らから見ると入口を塞ぐように立っているな。


「!?」

「それは、たまたま・・・」


俺もたまたまだと思う。大体助けに行くにしても先導してもらう必要あるし、彼らが避ける必要はないだろう。そのまま回れ右して案内してもらえればいいんだから。


しかしユウは小さくため息を吐くと、


「私・・・剣道やってたからちょっとした目線や仕草で相手の思考がある程度予測できるんだけど、あなたたちさっきから目だけで私たちの立ち位置などをずっと気にしてるわよね? 話してる時も周囲確認してるし」

「そ、そんなこと・・・、ないですよ!」

「そうですよ!」

「ちょい間があったな。というかお前そんなことまで出来んの?」

「出来ないと読み合いで負けるわ。ちなみになまけが変なこと言う時とか思いついた時はちょっと目が細くなるわよ。だからすぐ殴る準備に入ってるわ」

「通りで攻撃が速いわけだ・・・。クソッタレ!」


反応速度もだが、おそらくポンタの思考を読んでるのもその能力によるものだろう。的確に読み切ってるところからポンタの癖は全て見抜かれていると思ったほうがいいな。悲しいが、付き合ったら最後ポンタは一生尻に敷かれ続けるだろう。


「それで、その能力で今回どう読んだんだ?」

「私たちを嵌めたいみたいね。接触して来た時の話を聞く限り、やり返したいって行った方が正しいかしら?」

「「・・・・・」」

「ダンマリってことは当たりでいいかしら?」


向こうはユウの言葉に言い返さず、小さく笑った。

そして本性を表したのか、急に口調が変わる。


「目だけで気付くとか、ネカマキモッ!」

「あーもー、クソだるぅ・・・。折角いい感じに騙せてたのに・・・」


それからも罵詈雑言の嵐。主にユウに飛んでいくが、本人は初っ端に言われた言葉を理解せずフリーズしている。


「ネカマ?」

「ネットおかまの略。要するに男がネット上で女っぽく振る舞うってこと」

「なるほど。ってなんでそうなるのよっ! このゲーム現実と性別リンクしてるでしょ?」

「知らないだけだろ。あー、一応言っておくけど、コレマジで女だから。見た目は悪くないぞ、中身はバーサーカーだがーー」


裏拳で顔を潰された。何故だ。フォローしたのに!

しかし言葉遣いが一気に悪くなったな。というか言い方がなんか子供だな。今までも話してて何となくそんな気がしてたが・・・。


「マジで!? うーわっ、こんな女嫌だわぁ。男出来んだろ!」

「だな。マジで無理」

「家事完璧なのになぁ。そんなんだからあいつに引かれるんだぜ?」


しれっと混ざれば平気かと思ったが蹴り飛ばされた。何故だ、本当のことを言っただけなのに!

しかしこのまま2人を放置するのはまずい。ユウのストレスが溜まると俺ら・・・いや俺に影響が出る。ここはさっさと消えてもらうしかないな。

次回更新は3日後の予定です

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