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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
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49・4度目、ロイゼンと戦ってみた②

『ふむ・・・、こっちには来んか・・。なら今のうちに回復するとしようかの』


ロイゼンはそう言いつつ、堂々とバックから出したヒーリスの実を齧る。


「やっぱり回復手段持ってたか・・・」

「まぁ当然だわな。もっとランクの低い冒険者ですら使うのに、ロイゼンが使わないわけねぇわな」

「ちょっと、回復してるのよ! 止めさせなきゃ!」

「もう遅いし、それが奴の狙いだ。そうやって焦るとやられるぞ」

「でも〜、あれだと何度攻撃しても意味なくない?」

「まぁヒーリスの実が無くなるまではそうだろうな」


一撃で倒すか、ヒーリスの実を使わせない状況を作れば大丈夫だろうけど・・・。

となるとあのバックをなんとかするか、両手を使えなくするか。後者だと使う以前にそれでほぼ戦闘終了になるな。


ロイゼンは1個で足りなかったのかもう1個齧ってから剣を構え直した。こちらが攻めて行かないからかまた前進してくる。


「とにかく仕切り直しね」

「うーん。もう一回同じ戦法が使・・おっと!」

「ぐはぁ!」

「なまけ〜!!」


さっきと同じで行けるかと思ったら、ロイゼンがいきなり『風切』を撃ってきた。前を見ていた僕とユウさんは回避したが、気にして無かったなまけものは避けられず吹き飛ぶ。だが距離が離れていたためそれほどダメージは無いようだ。

とはいえ一応ダメージをおったので、すぐさまココアが回復する。


「おい、今俺を「なまけ」と略しただろ!」

「だって長いんだもん!」

「長いのは分かるが、それだけだと怠け野郎みたいじゃねぇか。変えてくれ!」

「なまけ、それは後にしなさい。次来るわよ!」

「え? ヤバッ!!」


今度はなんとか杖でガードした。

ロイゼンは一定距離から攻撃する戦法に切り替えたのか、さっきから『風切』を撃ち続ける。躱しやすいので

当たりはしないが中々前に進めない。


「どうする?」

「とにかくこっちも打ち返そうか。『溶解液』届くかな?」

「了解」


避けっぱなしも何なので、隙を見てやり返す。しかし距離があるためロイゼンは軽々と回避する。

ちなみに『溶解液』は届かず、相手に手の内を明かすだけになってしまった。


「キリがないわね・・・」


『風切』の打ち合いが続く中、「さてどうしようか」とユウさんが聞いてくる。ロイゼンは一向に距離を詰めてこないし、かといってこのままやってても終わらない。こっちが打ち返せば攻めて来てくれるかとと期待してたが、甘かったようだ。


「俺も攻撃しようか?」

「あたしは? こっちに攻撃来てないから攻撃できるよ?」

「なまけは撃ち続けると防御力下がるから待って。あとココアに攻撃来てないのは罠だと思うから止めといたほうがいい。反撃した瞬間狙われる」


恐らくロイゼンの狙いはココアな気がする。今ココアに攻撃をしていないのは、攻撃するチャンスだと思わせたいからだろう。ココアが攻撃し出した瞬間の隙をついて攻撃してくるはずだ。

回復役のココアに死なれるのは困るし、相手にとっては真っ先に倒したい役だからな。


「だから僕が行く。ユウさんが攻撃してくれているから今なら前進できる」

「大丈夫なの?」

「死んだら急いで戻ってくるよ」


ちょっとオアシスから遠いけど、急いだら3分くらいで来れるはずだし。

僕は『風切』が飛び交う中、ロイゼンに向かって動き出した。

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