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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
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48・4度目、ロイゼンと戦ってみた①

名前:ロイゼン

職種:冒険者

レベル:13

ランク:C


知ってるけど一応マーキング。

え?なんかレベル上がってるんですけど!?

前はレベル10だったよね?


「しまった! レベルリセットを待ってから戦うべきだった!」


僕のマーキング結果を見たなまけものが後方で叫ぶ。レベルリセットって何さ!?


「後よ。来るわ!!」

「え? やば!!」


ちょっとよそ見をした瞬間にロイゼンが一気に距離を詰めてきた。そして剣を振り下ろす。ユウさんの言葉を聞いて、慌てて下がったおかげで攻撃はなんとか回避できた。しかしロイゼンは追撃をしようと剣を再度振り上げる。


『避けたか・・・む!』

「やぁ!!」


だがユウさんがロイゼンに斬りかかる。ロイゼンは躱したが僕はその間に距離を取ることができる。


「ポンタ! 大丈夫!?」

「ごめん。ありがとう!」


ユウさんはそのままやり返してきたロイゼンと剣を交える。そのまま何度も大きな音を立てて剣同士がぶつかる。


『ふむ! できるな! だが!!』

「! 『紋切』!」


ギギギィン!!

互いの『紋切』がぶつかり合い、お互いその反動で後ろに下がる。一撃入ったのかユウさんのHPが2割程減っている。しかしそれはロイゼンも同じようで、左腕から血の代わりの赤いエフェクトが見える。


『ほう・・・『紋切』を使うのか!』

「ココア!」

「はーい。『ヒーリス』」


ユウさんの呼び声に合わせてココアが回復魔法をユウさんにかける。『ヒーリス』は回復魔法だが、一気に回復するわけでなく、かけている間毎秒一定量回復するため、ダメージ量によっては時間がかかる。今回は大したダメージ量ではないので10秒も要らないはず。

だが『ヒーリス』がかけられたのを見たロイゼンは、すぐさまココアの方を向いた。


「! 『風切』来るぞ!」

「『ブラックエッジ』」

『むぉ!?』

「あわわ!」


なまけものの『ブラックエッジ』を無理に躱したことで『風切』の軌道が逸れ、ココアのそばを通り過ぎた。ココアは「あわわわ」言いながら『ヒーリス』をかけ続ける。

草原エリアに来る前に決めた内容はこうだ、ユウさんや僕がダメージを負った時はココアがすぐ回復し、なまけものはその間ココアがやられないように援護する。適応されロイゼンの動きが変わるか、その態勢が崩れない場合は基本この作戦で進める。

上手くいけば、僕かユウさんがダメージを与えさえすればいずれロイゼンに勝てるはず。


『そっちも魔法使いだったか!』

「おわ!!」


今度はなまけものに『風切』の攻撃が飛んでいく。なまけものは咄嗟に杖で防ぐ。続く二波、三波も器用に杖で防いで叫ぶ。


「ヤバイって!、援護してくれ!」

「分かってるわよ!」


回復し終えたユウさんが再度ロイゼンに向かって距離を詰め、剣を振るう。ロイゼンはそれを後ろに跳び退いて躱す。


「『風切』」

「『溶解液』」


すかさず着地した瞬間を狙って僕らは攻撃する。しかしロイゼンは攻撃が届く前に、連続して跳び退いて更に後ろへと下がる。どうやら跳び退いた時に狙われるのを予測していたようだ。


「当たらなかったか・・・」

「予測してたみたいね。前に誰かがやったのかしら?」

「さぁ? それより僕らも少し下がろう。このまま進むとなまけもの達が援護できない」


今の位置だとまだ届くだろうが、ロイゼンの位置までいくと彼らの攻撃や回復範囲から外れてしまう。恐らくロイゼンはそれを狙っているのだろう。


「了解。分かったわ」


ユウさんと僕はロイゼンから目を離さず後ろに下がり始めた。

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