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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
489/612

488.次に進んでみた

暗い視界の中、自身の周囲で何かされている音だけが聞こえる。自身にも何かされている気がするが、感覚が無いので分からない。だがなまけものの作戦だ。面倒な予感しかしない。

そう思い、身動きが取れるようになったどうするかを考えていると、唐突にココアが「あっ!」と大きな声を上げて視界が戻ってきた。

誤って僕から手を離したのか? すぐに『霧散』で場所を転移する。しかし慌てて転移した先で見たのは、自身の目の前に浮かぶ[WIN]の文字。


よく分からないが勝ったらしい。


「何が起こった?」

「・・・猛毒でココアのHPが無くなったんだよ。全く・・・HPの確認くらいしとけって」

「思ったよりも早かった~」

「あ、そういうこと」


猛毒にしておいてよかったぁ。おかげでなまけものの変な作戦にやられずに済んだぞ。


「ねぇねぇポンタ。もう一回しよ!」

「やめとく。僕はこれからやることがあるから」

「え~!?」


そう、()ることがあるんだ。主にさっきの助言とか嫌がらせしようとしたこととかね。


「何か用事か?」

「うん。ちょっとなまけにね」

「そうか悪いな。俺も用事あるんだわ。じゃ!」


しかしそれはなまけものも予測していたらしい。僕が答えた瞬間、即座に逃げだした。察しがよすぎて嫌になるね。


「ココア!」

「! 捕まえるんだね! やる!!」

「あっ、ちょ・・!?」


だがココアの近くに居たのが運の尽き。ココアの伸ばした手に触れられ、一瞬にしてその場に倒れた。


「捕獲~!!」

「グッジョブココア」

「いいわよココア。さて・・・やるわよ」


いつの間にかユウさんも参加。楽しそうなので止めはしない。止められもしない。


・・・

・・・・

・・・・・


「あぷっ! あぷっ、お、おいぃ・・・。助けてくれぇ!」

「お前が考えた作戦だろう? 気分はどう?」

「最悪だー!」


今なまけものはココアが『生成』した球体の大きな容器に海水と一緒に入ってもらっている。

作り方は簡単。『生成』した球体の容器を用意し、中に海水を溺れない程度に入れる。あとは行動不能にしたプレイヤー(なまけもの)を入れるだけ。『凍死』を受けたプレイヤーはその場から動かせない仕組みだが、動かせるものに乗せて『凍死』させれば苦労するけど移動は出来る。ちなみに今回は海獣となった僕の背中に乗せて運んだ。


入れてしまえば入口を蓋をするだけで簡易拘束ドームの出来上がり。あとは揺すって中の反応を楽しめばOKだ。

中々鬼畜だが考えた本人は僕らじゃないので許されるはず。


「凍らせるオプションもあるよー」

「いらねぇ! てかいつまでやるんだよっ!?」

「あたしが飽きるまで〜」

「いつだよ!?」


まぁまぁ酷いことしてるように見えるが、実のところなまけものが魔法使えば簡単に破壊できる。だから実際はなまけものもわざと捕まっているフリをしている。

だからさ・・・通りがかりの人達、通報はやめてね?


「というか飽きたわね」

「だね。先行こうか。どこ行く?」

「海じゃないところ。当分海見たくないわ。あとアレも」

「ははは、【海難】ね。・・・まだ居るんだ」


ユウさんの指差す先に赤い姿が見える。探すと見つからないのに、探していない時にはちょこちょこエンカウントするのはどのゲームも同じか。


「じゃあ陸のほうに行こうか。アフリカを南下する? ここから東に行く?」

「そうねぇ・・・。暑そうだから南下で」

「了解」


言われた通りユウさんを乗せて南下。

海嫌って話だし・・・。山でも行こうかな。


「ちょおおーい!? 俺放って行くなぁ!!」

次回更新は3日後の予定です

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