表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
474/612

473.【海難】と再戦してみた⑦

海面の光がまだギリギリ届くほどの深さに【海難】は居た。

やはり『タイダルウェイブスコール』が発動したときに『水化』を解いていたのは見間違いじゃなかった。

【海難】は渦のドームに閉じこもり、杖を抱くように持ちながら何やらぶつぶつ呪詛を発している。恐らく今海面がひどいことになっている『タイダルウェイブスコール』を維持するための行為だと推測する。

そして相手は目を閉じ集中しているからだろう、僕が目の前にいるにもかかわらず気付いていないようだ。そのうえ完全に無防備。渦のドームがあるとはいえ、ただの的と化している。


これはつまり・・・、ボーナスチャンスだ。


(『破砕突き』!!)

『!?』


当然躊躇なく攻撃する。隙だらけの【海難】に『破砕突き』を当てる。

さっきまでなら渦のドームを破ったあたりで、説明できない速さでガードしてきたが、今回は逆に怖いぐらいあっさり攻撃が通る。


『な!? 何故、ここに居る!? あの攻撃をかいくぐったのか!?』


そのうえ【海難】は驚愕するも抵抗はしてこない。というより動かない。

僕に気付いたにもかかわらず抵抗もせず逃げもしない、まるで拘束でもされているかのように何もしてこない。


もしかしてと思い、ちょっと地上組に聞いてみる。


ポンタ   :まだ攻撃続いてる?

なまけもの :そうだがお前どこにいるんだ?

ユウ    :無事なの!?


やはりだ。

切り札・・・つまり発動に集中力がいるであろう『タイダルウェイブスコール』の発動中は動けないのだと確信する。そう考えると攻撃を極力受けない海の中に隠れて使ってきていることにも納得できる。普通に動けるなら、僕らがよく見える地上で使う方がいいに決まってるし。


つまり、だ。これはボーナスチャンスではなく『タイダルウェイブスコール』が続く限り殴り放題のボーナスタイムということだ。


(やったぜ、殴り放題だぜ)

『くっ!? ぐぁ!』


海中なのでメインの中距離攻撃スキルが軒並み使えないが、この状況では『破砕突き』だけで十分。動けない【海難】を今までの躱されたイライラを込めて突きまくる。


『き、貴さーー』

(終われぇ!)

『させん! 『ボルテクススピア』ぁ!』


『タイダルウェイブスコール』の発動を終えたのか、【海難】が渦の大槍放ってきた。しかし躱している余裕は時間的にない。相打ち覚悟で最後の一撃を叩きこむ。


『グッ!? ァァ・・・』

(・・・痛ってぇ・・・)

『・・・許さん、許さんぞ・・・。必ずお前らを見つけ、報い・・・を・・・』


目の前で海に溶けるように消えていく【海難】。対しこちらは『ボルテクススピア』が首二つを含む体の4割近くを削り取ってほぼ死にかけだ。正直体のダメージ具合では死んでないの方がおかしい。


(はぁ・・・勝った・・・)


HPは満タン近くから死ぬ一歩手前まで減っているので、あとちょっとでもダメージを受けていた状態なら倒す前にこっちが死んでいた。

結局最後は運任せの勝利だったなと反省。そしてそのまま息切れで死んだ。


死ぬ直前インフォメーションに何かが表示されているのを見た。

次回更新は3日後の予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ