466.作戦会議してみた
「凄いコブの量だな・・・」
「誰かさんが助けてくれないせいでな!」
「どうせ待ってる間、暇で足しただけでしょ? ほら、作戦練るわよ」
「・・・もうちょっと面白がってくれてもいいと思う。あと労ってくれてもくれてもさ」
「労る方がついでなのか・・・」
コブを払うように振り落とし作戦会議を始める。
「まぁ作戦考える前に攻撃当てる方法考えなきゃいかんな。ドームの切れ目にタイミングよく撃つだけではダメなのか?」
「ダメね。避けたり、ガードしたりしてくるわ。当てるのであれば同時攻撃するしかない」
「ついでに言うと、相手の攻撃を避けてると切れるタイミングが分からなくなるから、一人に時間測ってもらって攻撃するタイミングを支持してもらった方がいいかも」
「なる・・・。回避しながら撃つのは問題ないか?」
「相手との距離次第かな。『ウェイブスピア』をガードすればある程度までは近付けるけど・・・」
「じゃあ逆に密着した方がいいんじゃない~?」
「近付きすぎると『タイダルウェイブ』と『ウェイブブレイク』が来るわね。密着状態だとほぼ回避不可ね」
「海に潜れば避けれると思うんだけど~」
「賭けだが『タイダルウェイブ』はそれでいけそうだな。『ウェイブブレイク』はどうだ?」
「海中爆発だからねぇ・・・無理じゃないかな。むしろ爆発に巻き込まれるだけだと思う」
「でもあれは爆発位置指定してからちょい時間あるし、横に移動するだけで避けれるっちゃ避けれる。運もあるけど」
そう考えると密着した方がよい気もする。ただ回避が難しいうえ、潜るとなるとユウさんがアウトなので僕は無理だな。
なまけものも「俺はダメだな」と首を振った。
「確実に回避できると断言できればやるが、分からない以上無理できん。そもそも海上にいるあいつに近付くには、ココアの『アイスウォール』必須だ。滑る上で思ったように動けるとは思えんし、SG消費もバカにならん」
「それだけど『生成』使ったら? ココア持ってるでしょ」
「それ、俺が乗っても平気な板とか出るのか?」
「出るよ。ほら」
ドスッとなまけものの上に板が落ちてきた。ただのまっ平らな板で、大きさはなまけものが丁度乗れる程度。大きくするとその分SGを消費するとのことなので、必要最低限にしたようだ。
「浮かべてみて」
「・・・おう」
「何故俺の上に出したんだ」と言いたげななまけものは、それを抑え、オアシス中心の池に浮かべてみる。板はオアシスに沈んだ。
「乗る前から沈んでるっ!!」
「あれぇ? じゃあコレは?」
またなまけものの上に落ちてくる板。どう『生成』したのか知らないが、さっきよりも軽いようで今度は池に浮かんだ。なまけものはそれを片手で押して浮力を確かめる。
顔が言っている。「これ絶対無理なやつ」だと。
「なまけ、ゴー」
「乗るけどよぉ、絶対無理だろ・・・」
僕も無理だと思う。とりあえず火でも起こしておこうかな。
次回更新は3日後の予定です