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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
460/612

459.彼らと別れてみた

「あざーすっ」

「お礼言うんじゃねぇ。敵だぞ」


なまけものの解放を条件に場所を教えると、彼らは新たな船を出してそそくさと移動を開始した。一体何隻持ってんだ・・・。船なんて要求する必要ないじゃん・・・。


「次会ったら絶対船燃やしてやるからなっ!」

「もう一回燃やしてやろうか!」

「わははっ、やってみろ~!」


やらなかった。交渉時に戦闘はやめたから攻撃するだけ無駄だし。

彼らはやはり恨みがあるのか、笑いながらもこっちを散々煽りながら去っていく。流石にイラッとくるが、どうしようもない。


「オアシス情報程度で交渉に応じてくれて良かったわ」

「まぁね。無駄SG使わなくて済んでよかったよ。全く・・・、なまけのせいで無駄な交渉をしたよ」

「お前らがさっさと助けねぇからだろ!」

「アンタが落ちるからでしょうが!」

「それはココアに言えよ! というかそうなるって察してたなら言えよ、俺にも!」

「「落ちるとこ見たかったし・・・」」

「何でだよっ!?」

「おいおい、暴れると『アイスウォール』から落ちるぞ」


なまけものはココアの『アイスウォール』に一旦引き上げた。そしてそれを僕が引っ張る形でちょっと場所移動している。あの場所だと【海難】に襲われる可能性があるからだ。

今は【海難】と一定の距離を保ちつつ、相手が見える位置で立て直し中だ。


まぁ立て直し中といっても、


「ユウ、剣貸してくれ」

「? いいけど何に使うの?」

「毛を乾かしたい」

「・・・ま、いいわ。はい」

「助かるぜぇ」


こんな感じで、ただのなまけ待ちだ。SG的にはもう全回復済なのでいつでも行ける。

しかし燃える剣で毛を乾かす絵はシュールすぎる。


「ちっ、思ったよりも乾かねぇ・・・。ユウよ。もっと出力上げれないか?」

「私が持てば上げれるけど・・・。調整難しいから下手したら毛全部燃えるわよ?」

「もう燃やした方が早いんじゃないの? 軽くなれば僕も運びやすくてWINWIN」

「勝手に俺もWINにすんな。まぁこういう時は骸骨の方がよかったって思うけどな。散髪とかできねぇかなぁ」

「しようか? 爪だけど」

「してもいいわよ。焦げるけど」

「してもいいよ。凍傷になるけど」

「被害にあうしか想像できねぇ。てかココア・・・お前どうやってカットする気だ・・・」

「え? 濡らすでしょ~、凍らせるでしょ~、それで折って切る」

「それ氷だけ折れて毛はそのままなんじゃ・・・」

「じゃあ抜く」

「それはやめろ!」


結局、ユウさんが出力を上げつつ乾かすこととなる。ユウさんは「何で私が・・・」と言いつつも手際よく乾かしていく。炎の調整も完璧だ。


「ところでポンタよ。アレ大丈夫なのか?」

「アレ?」

「あいつらだ。ちゃんと【海難】について言ったのか?」


なまけものはもう声も届かないだろう船を指差す。方向的に【海難】に近づいているから気になったのだろう。あの距離なら襲われてもおかしくない。


「いやいや、ちゃんと言ったよ」


新しい船を彼らが出した際に、流石に注意しておいた。しかし伝わらなかったのか気にしてないのか知らないが、彼らは【海難】を無視して最短距離でオアシスへと突き進んでいる。


「大丈夫・・・あっ」

「あっ!」

「あ~あ・・・」


気になった矢先、船は大津波に消され、一瞬で粉々になり海に散った。

次回更新は3日後の予定です

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