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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
459/612

458.また船を燃やしてみた

「あっ、ども~」

「「「「!?」」」」


先行して相手の船に乗ると、全員が一斉にこちらを見た。


「あっ! お前ら!」

「さっきはよくも!!」

「これ新しい船? もう一回燃やすわね~」


そういいながらユウさんが燃えた剣を甲板に突き刺す。そこから一気に船が燃え始めた。一応情けで一気には燃やさない。


「持ち主は潰れる前に戻した方がいいよ」

「「「「下種野郎どもが!!」」」」


心外だ。ちゃんと情けかけたのに・・・。

襲ってきたので飛んで回避。そのまま船から離脱する。スキルや魔法が飛んでくるが、距離がすでに離れているので避けるのも苦ではない。後は適度に近づきつつ、SGを極力使わないように『火炎』で複数カ所を燃やしていく。


ものの数十秒で船は沈没した。

目の前にはデジャヴのように、海を泳いでいる彼らと・・・なまけもの。

どうやら予想通り、予告なく船を送還したココアのせいで海に落ちたようだ。「助けてくれ」と連呼するので、近寄って足に捕まってもらう。しかし体毛が海水を吸ったなまけものはかなり重く、持ち上がらなかったので捨てた。


「何で落とすんだよ!」

「重い、無理」


普段でさえ二人持ち上げはきついのに、更に重くなったなまけものなんて持って飛べるか!


「ユウ降ろせばいいだろ! 俺とユウどっちが大事なんだ?」

「ユウさん。ユウさんの方が軽いから」

「愛は重いずぅあっ!?」


何か言ったなまけものの額にユウさんが放った『火炎』が当たる。


「ユウさん攻撃先間違ってる」

「あれは罰よ。それよりもポンタ、アレ」

「ん? 何?」


ユウさんに言われた方角を見ると、そこには青い海上では異物感半端ない赤いアレが・・・。


「うわ出た! いつの間に!?」

「分からない。さっき見まわしたら居たの」


目に悪そうな赤い服を纏った【海難】が、こちらの戦闘が終わるのを待つかのように佇んでいる。いや、ニタニタとこちらを見ている時点で待ってるな。

襲ってこないのはまだこちらが戦闘中だからだろう。こりゃ戦闘が終了したらすぐに大波が来るぞ。


「こりゃなんとかしてなまけ拾わないと」


【海難】との戦闘には、アタッカーのなまけものは必須だ。何とかして助け出さなければ・・・。

しかしそう思った矢先に戦況が変わる。一緒に浮かんでいた敵さんたちが、なまけものの周りを取り囲んだ。

全員がなまけものを攻撃できる態勢をとり、こちらへと話しかけてくる。


「お前ら、俺らを忘れてはいないだろうな?」

「忘れてないけど?」

「ならいい。交渉だ、俺らに船を寄こせ。こいつと交換だ」

「やだ」

「いやよ。何言ってるの?」

「やだ~」

「うわっ!? ココアか・・・。びっくりしたなぁもう・・・」


なんかなまけものを人質に船を寄こせと言ってきた。当然だが拒否する。

いくらでも復活できるなまけものの価値は船より低いんだ。


あっさり拒否され、敵さんは若干戸惑う。


「・・・こいつらマジか? だ、だが、お前ら次にアレと戦うんだろう? アレが何かは知らないがこいつがいないとまずいんじゃないのか?」

「・・・まぁ、そうだね。でもやられてもすぐ復活するし」

「出るオアシスは遠いだろう?」

「いやそこにあるよ?」


オアシス自体は見えないけど、ある場所はここからでも見える。

しかし相手は知らなかったようで、「え? マジで?」と目を丸くした。最寄りはそこだと思うのだが、どこから来たんだろう。

当然、その場所を知りたがる彼ら。


「どの辺?」

「教えると思うか?」


そして当然教えない。


「そいつと交換で教えてあげる」

次回更新は3日後の予定です

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