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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
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43・野営地を攻めてみた③

この辺の冒険者は大体レベル10程度なのを考えると、目の前のレベル20はかなり高い。

コイツはたまに出る強キャラか?


「うーん・・・。ユウさん達はまだ他に手一杯だし・・・」


逃げたいけどこの大男ドラッグが、攻撃対象を僕からユウさん達に切り替えるとあっちが危ない。

さっきの攻撃力を見ると勝てる気はしないが、コイツは此処で足止めはする必要がある。


「遅そうだし、『溶解液』でねちねち攻撃するか」


幸い、他の冒険者はなまけものを倒すために集まってこっちには居ない。それともこのドラッグに任せているだけか? それともコイツが嫌われているだけだろうか・・・。

見た目から判断すると後者な気がする。


『ふん、馬鹿どもは雑魚の相手してりゃ良いんだよ。俺には分かる。お前がこの中で1番強いんだろ? だから俺はお前で楽しませてもらうぜ!』

「いや1番強いのユウさんですけど」


言い返しても相手に聞こえてないのが難点だ。

何故か強者認定してるけどその目節穴じゃ無いの? 僕なんてあんたが1発叩いたら死ぬレベルのHPしか無いんだけど。


『さて、そろそろ始めーー』

「『溶解液』」

『おおっとぉ! はっはぁ! やりやがったなぁ!!』


顔面狙ったけど躱される。ドラッグは思ったより素早い。その巨体で速く動くなよ気持ち悪い。

と、避けたドラッグは懐から何か取り出した。瓶の蓋を開け、中身を口に放り込む。

アレって・・・


『悪りぃな。ちょっとパワーアップさせて貰うぜぇ?』

「!? 『溶解液』!」

『おっと』


今度は胴の真ん中狙ったのにさっきより速いスピードで躱された。どうやらさっきのは言葉の通りドーピング剤だったようだ。僕相手なら無意味だが、この様子だとパワーも上がったようだな。


「しかし、スピードアップは厄介だな・・・」


さっき躱されたスピードで動き回られるのはちょっと不味い。適度に距離取って『溶解液』撃つだけでいいと思ってたのに、あのスピードで動かれると距離が取れない。


しかし人間だけドーピングなんてずるいぞ!


愚痴は後で運営に送るとして、こうなったらガチでやるしか無いな。

ここは死にゲーと、さっきユウさんに鍛えてもらった回避テクニックで全攻撃回避してやろう。

というか後ろ回ったら攻撃なんて出来んよな。


『ふん!』

「ぐぁ!」


そう思って相手の攻撃に合わせて後ろに回り込んでみたが、振り向きざまに長いハンマーの柄で思いっきりしばかれ、HPが一気に8割程持っていかれた。

死なないだけマシだったけど、ここでこのダメージはキツイ。ココアは今なまけものの回復につきっきりなのでこっちには来れないから回復は期待できない。


「こりゃ負けたかな・・・」


まぁやれるだけやるけどね。

1人だと適当にやって、死んでやり直すけど今はパーティ戦だ。ここで僕が倒されるとドラッグの攻撃対象がユウさん達に向く。どうせ勝てないし最終的にはそうなるけどある程度時間を稼ぐべきだ。


「『溶解液』」


しばかれて距離が取れたので、再度『溶解液』を飛ばして牽制する。

まぁ避けられるんだけどそれでいい。ちょっとでも時間が稼げるからな。


『そんな攻撃は何度やっても当たらんぞ? いい加減覚えたらどうだ?』


分かってるからさっさとかかって・・・いやそのまま話しようぜ。

そう思ったが、ドラッグはハンマーを真上に振り上げて距離をつけてくる。


『ふん!』

「おっ、これは避けれるな」


ちょっと下がるだけで攻撃範囲から抜け出せる。ドラッグ何度か繰り返すが、上からの振り下ろしは避けやすい。


『ちぃ! これならどおだぁ!!』


今度は大きく振りかぶってスイングしてくる。が、地面に伏せるだけで、ハンマーは地面から数十cmの高さで空を切る。人間などだと伏せるだけでは当たるが、ひらべったい蛇だと全然当たる気がしない。


避けに徹すると意外といける。この調子ならなんとか時間は稼げそうだ。

問題はいつ攻撃するかだな・・・


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