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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
437/612

436.小部屋に入ってみた

今までの遺跡と変わらない作りの通路が少し続き、小さな部屋へと出た。

円形の小さなその部屋は周囲に松明が等間隔で置かれ、壁も訳のわからない呪具のようなものは飾られ、床にはどこの国の文字だろうか、部屋の中心を中心として円形にびっしりと書かれている。天井に至っては骸骨が大量に吊られていた。


何が言いたいかって? 凄い不気味で気味が悪い。これ第三者視点だとさほど怖くないだろうに、自身の視点で見ると何でこんなに怖いのだろうか。


で、こういう部屋に限って素通り出来ない。僕は部屋の中央に供えられている供物を見てそれを確信した。


「骨だな・・・」

「骨だね」

「長さ的に指?」

「指・・・だな。多分」


オーバーな程丁寧に祀られたその指の骨をなまけものが取って眺める。呪いでもあるのかと思ったが特に問題はなさそうだ。なまけものは一通り確認するとユウさんに投げる。


「ほい」

「ちょっと! 投げないで戻しなさいよ」


と怒りつつキャッチするユウさん。しかし受け取ると直ぐに落ち着き「ふーん・・・あ、そゆこと」と何か納得した。


「どゆこと?」

「持ったら分かるわ。はい」

「そう? あ、ども」


ユウさんに渡され・・・持てないので前脚を曲げてそこに乗せてもらう。直後インフォメーションが表示される。


[【海難】が捧げた供物を手にしました。以降【海難】との戦闘時は儀式の強化は無効化されます]


「? どゆこと?」

「要は【海難】が弱体化するってことだろ」

「私的には攻撃が当たればいいんだけど・・・大丈夫よね?」

「さあな。まぁあれも『水化』だし。いけんじゃね?」

「もう嫌なんだけど・・・アレ」


ユウさんは大きなため息を吐きつつ、僕に渡した骨を取ると、ココアへと渡す。ココアはあまり持ちたくないのか、受け取って直ぐに捨てた。


「おいおいバチ当たるぞ?」

「なまけでガードするからいいもん」

「お前なぁ・・・」


なまけものは呆れつつもそれ以上は特に何も言わなかった。ココアが捨てた骨を元あった場所へ雑に戻す。流石に疲れたのだろうか。


「必要なもの手に入ったし帰るか?」

「はぁ?」


そう思いなまけものに声をかけると「何言ってんだこいつ」みたいな顔された。そしてやれやれと言いたげに首を振る。


「おいおいユウ。あんなこと言ってるぜ?」

「何が? 帰らないの?」

「お前もかい! まだやること残ってるだろ? 奥まだ行けるだろぉ!」

「「あ、ほんとだ」」


なまけものが指差す方にまだ奥へと進める道がある。確かになまけものの言うとおりだ。ここまで来て確認せずに帰るわけにはいかない。


「でも何があるんだろ。もうご褒美貰ったよね」

「おいおいポンタ。ボスクリアしたんだ、アレしかないだろう?」

「・・・アレかっ!」


どうやらステUPの時間のようだ。今回もスピードにしよう。

次回更新は3日後の予定です。

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