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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
364/612

363.ボス部屋に入ってみた

「はぁ〜、マジ腹立つ仕掛けだ。簡単な癖に暗いだけでこうも面倒だとはな!」


そう言ってなまけものが最後のマークを押した。

直後、松明が大きく燃え、周囲が一気に明るくなる。そして暗くて見えなかった奥に大きな扉が現れた。


「あれか・・・」

「ボスかな?」

「多分な。ほらユウ、出番だぞ。サクッと頼むわ」

「何で私1人なのよ。嫌よボスなのよ」

「ポンタつけるから1人じゃないぞ」

「なまけも戦いなさいよ」

「初歩レベルの魔法しか使えない俺はここでは戦力外だ。言っておくがマジで役に立たんぞ」

「スキル使えないだけでそんなに弱くなるの? ここ?」

「なまけは強さの根源スキル封じられるし弱体化が酷いんだ」

「そゆこと。すまんな」

「牽制くらいできるでしょ」

「まぁそれくらいなら。言っておくけど期待するなよ? 当たったところで相手怯みもしないだろうからな」

「分かったわよ。・・・じゃあココアもダメかしら?」

「ココアはまだ魔法バリエーション多いからなまけよりはマシかな。ただ氷体作れない分、防御面はヤバイね」

「大人しくなまけを盾にしてます。回復はするね」

「はいはい、じゃあいつも通りにお願いね」


そう言うとユウさんが僕に跨る。


「ポンタ、いつも通りよろしくね」

「遠距離攻撃出来ないからあまりフォロー出来ないよ」

「ポンタも!? はぁ・・・分かったわ」


ユウさんは大きくため息を吐くと僕をポンポンと叩く。GOのサインだ。

指示に従い、僕は扉を押して開けた。


扉の向こうは同じような作りの円形の闘技場だった。

そして真ん中に何かが仁王立ちしていた。


「1体か。手こずりそうだな」

「複数よりマシでしょ」

「1体だとスペック高いからやなんだよな。ここだとスキル使ってこない分ステクソ高そうだしさ」

「そっちの方が面白そうじゃない」

「それはお前だけな。俺らは避けきれねぇから嫌なんだよ」


今回はなまけものに全面同意。

動きの速く、攻撃手数の多いボスは苦手だ。戦ってて楽しいし勝った時の達成感は凄いけど、基本勝つまでが大変過ぎる。今回の敵は見た限り上半身裸の身軽そうな男。武器は男の周囲に突き立てられているに2本大曲剣かな。リーチもありそうで余計に勝てる気がしないね。


「いい感じね。これ・・・降りた方が楽しめるかも」

「じゃあ僕は基本ピンチのみフォローでいいかな?」

「それでお願い。ちょっと打ち合ってくる」


剣を抜いて嬉々として走っていくユウさん。それを見たなまけものは鼻で笑う。


「やっぱ1人でいいじゃんか」

「ははは・・・」


しかし笑っていられたのは一瞬だけだった。

ユウさんとボスが激突した瞬間、ユウさんが吹き飛ばされた。正確にはボスが大曲剣でユウさんの振り下ろしを受け止め、そのまま振りぬいて弾き飛ばしたのだ。


「こりゃやべぇ!」


すぐさま戦闘モードに移行するなまけ。

僕は吹き飛んだユウさんを受け止めに移動。しかし勢いが強く、受け止めた際に壁へと激突する。幸いダメージは無かった。


「ふぅ。セーフ・・・。大丈夫?」

「弾かれただけだから大丈夫。助かったわ」

「想定とは違うけどね・・・」


とはいえのんびりしていられない。なまけものがボスの気を向けるために魔法で牽制しているが、狙われたら終わる。僕たちもすぐに態勢を整え、


「上から奇襲かけるから、相手が背を向けたらユウさん攻撃して」

「了解」


そして僕らもボスへと突っ込んでいった。

次回更新は3日後の予定です

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