361.合流してみた
遅くなりました。
ようやっと9割程治りました。
今年一年もありがとうございました。
来年も同様に続けていきたいと思ってますので引き続き宜しくお願いします。
「何も・・・起きねぇ・・・」
目の前に歪に並んだ石像たちに変化はない。そして周囲に何かが起こった形跡もない。
「起きないね。順番ミスった?」
「いや合ってる・・・筈だ。多分、そう思う」
「どんどん自信が減ってるぞ」
となるとやり方が悪かったのか?
取り敢えず2人で石像の周辺を調べる。やはり変化はない。
「ダメか・・・」
「ダメっぽいね」
どうやらダメなようだ。その後も色々と試してはみるもののどれも効果は無かった。
僕らは目の前が真っ暗になった・・・というか一旦やめた。
そして1日を無駄に過ごした後、僕らは集合した。
「こ、こ、だ! 野郎どもやるぜぇ!!」
「おおー!」
恐らく昼間爆睡していたであろうなまけものとココアはテンションが高い。逆にユウさんは仕事終わりの週末なのでいつも通りどこかで疲れた雰囲気が出てる。
「テンション高いわね・・・。いいわね休んでた組は。ねぇポンタ?」
「ごめん。僕も休んでた組何だよね・・・」
ユウさんが眉をピクリと動かす。
そういえば弁当は不要と言っただけで、休みとは言ってなかった。なまけものには言ってたから言ったつもりになってたよ。
「ちょっと待って? 何? じゃあ私1人が働いている間、全員遊んでたってこと?」
「失礼な。ずっと寝てたわ」
「寝てたぁ」
「まぁ色々してたね」
「色々? 何してたのかしら?」
「いつも通りだよ。食いついても話せる程の中身はないよ」
というか何故僕にだけ食いつくのか。ここは2人に合わせて寝てたと言っておけばよかったかな。
「何だポンタ。彼女とデートでもしてたのか?」
「!?」
「そんな相手いるんだったら今ここに居ない」
「確かに即消されるか。悪い、無駄な問いだった」
「いいけどさ・・・納得したその理由が気になるんだけど?」
しかしなまけものは「まぁまぁ・・・」というだけで教えてくれなかった。よく分からないが下手にデートすると僕は消されるようだ。まぁそんな相手なんぞ居ないので気にする必要はないし、どうせなまけものジョークだろうからあまり気にする必要はないだろう。
「と、ところで。ここが例の場所?」
「おう、俺らが偶然見つけた隠しダンジョンだ。どうだ、凄いだろう?」
「なぜなまけものが自慢げなのか分からないんだけど?」
昼間考えていても結局謎は解けなかったので、2人も地下世界へ呼んだ。ユウさんが暴れ回りそうだったが、隠しダンジョンというキーワードが強かったお陰で、今のところ狂戦士化はしておらず、被害者もいない。
終わってからが怪しいが、終わったらそそくさと地上へ戻って、前回の海の探索続きへと戻れば今回は大丈夫な筈だ。
だからなまけ、ココア、ぬかるんじゃないぞ!
僕は目線を送ると、2人は小さく頷いた。大丈夫そうだ。
「よしっ」
「何が「よしっ」なの?」
「え? あ、ああ、4人居れば謎解けるよなって思ってね」
「・・・ふーん。その謎ってなまけとポンタ2人でもダメだったんでしょ? ゲームの仕掛けが苦手な私たちが入ったところで解ける気がしないんだけど」
「基本発想力とか発見力とかだから、こういうのは人数多い方がいいんだよ」
「そう? なら少しは貢献出来るかしら」
そう言うとユウさんはダンジョンへと足を踏み入れていく。
危なかった・・・。一瞬びっくりしそうになったよ。
考えてるとそのうちユウさんにバレそうだし、僕は今後のことを考えるのを止めて、後はなまけものら2人に任せることにした。
「仕掛けに関しては事前に説明した通りな」
「石像が持ってるこの松明を取ると石像が襲ってくるのね?」
「ああ。んで、仕掛けには床や壁などに書かれている絵の縁の数字が重要だと俺らは睨んでる」
「これね。・・・確かにあるわね。絵は関係あるの?」
「そこまでは知らん。ぱっと見は特になさそうではあるんだが・・・、いかんせん暗いし、松明持って見るにはゆっくり見れないしでよく見てねぇ」
「ふーん・・・。ならこれでちょっとでも見易くなるかしら?」
ユウさんはそう言うと、燃える剣を抜いた。
次回更新は3日後の予定です。