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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
36/612

35・状況報告してみた

チャットをユウさん達に送って数分。2人がオアシスに戻ってきた。

ココアの飛び方がいつもより不安定だ。


「「赤ぁ!?」」


またか。

まぁ仕方ないな。2人を待っている間も通り過ぎるプレイヤーが口々に「赤っ!」と言って去っていく。おかげで最初は嫌だったけど慣れてきた。


「2人とも進化したんだ」

「説明文に馬鹿って書かれてる!」

「ふっ、説明文の馬鹿は運営からの褒め言葉なんだぜ!」

「そうなの?」

「ネット情報だけどな。運営が「ここまでする馬鹿少ないだろ」って思いながら用意した進化先だから馬鹿がつくらしい。他にもいろいろあるらしいけど、総じて馬鹿と付いていないやつより強いらしい」

「ええ~!! いいな、いいな!」

「いいだろ! でもデメリットもあるからなるなら気を付けろよ」

「デメリット?」

「俺の場合、魔法を使うと、魔力消費量に応じて防御力が下がる。だから殴り合いでは弱くなる。ポンタの場合は体色で目立つから隠密行動がとりにくい。どっちも今までと同じ行動での戦闘が難しくなる」

「じゃあ、役割も見直さないとならないわけね?」

「そういう事、後で役割を変えて試してみたいがいいか?」

「いいわよ」

「ありがとう。あ、でもまだスキルを試してないんだ」

「馬鹿どものせいでな」

「決闘したのよね。何があったの?」

「馬鹿がレベル上げ手伝えって言ってきてーー」

「あ、僕動画撮ってるよ」


チャット画面で動画を再生する。これでみんな見えてるはず。


「何で撮ってあるんだよ・・・」

「僕も通報しようと思って」

「あ、この人達」

「知ってるのか?」

「昨日私も誘われたの。凄いしつこくて困ってたんだけど、丁度ポンタがログインして来てくれたから転移して逃げたのよね」

「それで正解だ。こういう輩に絡まれた時はログアウトするか、俺たちの元に転移すればいい」

「分かった~」


そのあとみんなで決闘の様子を確認。

僕は後ろに居たので、決闘の様子が綺麗に撮れている。残念なのは、戦闘がショボかったところかな。盛り上がるところは無く、ただなまけものが魔法で倒すだけの戦闘は何も面白くない。

後はただの暴言祭りなので、戦闘終了の所で動画を止める。


「この2人はこの後どうなったの?」

「垢バンされた」

「あか・・・何?」

「アカウントBAN。要は規約に引っかかる行為をして運営からアカウントを停止された」

「他のプレイヤーたちも通報してたみたいでな。目の前でBANされたわ」


目の前でBANか・・・。

考えてみれば意外と珍しい光景だったのかもしれないな。


「それでユウ達は何してたんだ? 俺たちより早くからログインしてたが」

「ココアの練習に付き合ってたの。スキル使用中に回避ができないって言うから」

「それアクションアシスト使ってるからだろ。外さないと避けれないぞ」

「それを知って外したの。じゃあ今度は上手く飛べなくなって・・・」

「飛ぶ練習に付き合ってたのか・・・」

「最初全然飛べなかったのよ! ずっと練習でまだお昼も食べてないの」

「ごめんね~」


ユウさんが愚痴るなんて珍しい。ずいぶんと大変だったようだ。

ココアはもう慣れてきたのか、今は若干ふらついてるけどちゃんと飛べてる。


「2人はもうお昼食べたの?」

「食べた」

「俺も」

「じゃあ集まってすぐで悪いけど一旦抜けるわ。お昼食べてくる」

「私も。ユウちゃん一緒に食べに行こ!」

「昨日も外食だったでしょ? 少しは自炊しないとすぐお金無くなるわよ」

「そうなったらユウちゃんとこ食べに行く」

「嫌よ。自分で何とかしなさい」


何かさっき俺たちがやったやりとりをしながら2人はログアウトしていった。


「どうする?」

「とりあえずレベル上げに行こうぜ。もうちょっと魔法を試しておきたいし」

「そうだな」


僕もスキルの確認しないと。

僕達は誰にも邪魔される前にそそくさとフィールドへ出て行った。

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― 新着の感想 ―
[一言] 35ページでよく録画してたなと言ってたのにポンタもちゃっかり録画してたのか
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