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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
357/612

356.和解してみた②

「ここじゃないかと思うんだけど・・・」

「ないねぇ。どうだ? やり方見つかったか?」

「いや、もうちょっと待って」


結局僕も交じって3人で「どれだどれだ?」と探し回る。そこへ暇そうにしていたなまけものがやってきた。

そしてなにやら操作した直後、ドラゴンが驚いた声を上げる。


「うわっ、なんか出た!」

「出たやつポチってくれれば終わりだから押してくれ」

「これか・・・。よしっ、押したぞ」


どうやらなまけものが変わりに申請を出したようだ。ドラゴンがそれを承認し戦闘状況が解除される。一安心と何とか終わった申請に一息つく。


「なまけはやり方知ってたのか?」

「そりゃな。こんなのすぐ見つかるだろ?」

「「「・・・・・」」」


それは嫌味かな? さっきまで頑張ってた僕らへのさ。

むっとした顔をしてると、ドラゴンが聞いてきた。


「消すか?」

「「消そう」」

「おいおい待て待て!? 何する気だ!? 痛ぇ、痛ぇ!! 押し込むな入らねぇよ!!」


三人でなまけものを近くの穴へ押し込もうとするが、残念、穴が小さかった。上半身が入らずなまけものはまるで栓をしているか状態になる。


「「「今日はこれくらいにしておいてやる」」」

「いきなり何なんだよ!? というか何でポンタもそっち側なんだよ!!」


理解していないようなのでとりあえず放置することに決めた。

小さくため息をつくと、ドラゴンが同情の眼差しを向ける。


「大変だな」

「いや、今日は多少酔ってるから面倒なだけだから。気にせず先行ってくれ」

「分かったけどいいのか?」

「いいよ。隠しダンジョンは何度か行ったことあるけど、早い者勝ちとか無いからね」


アプデ後はあの宝箱ワープだけだが、アプデ前をカウントするとそこそこ行っている。

特に隠すことも無いので、宝箱ワープに関しては情報を伝えておいた。


「マジか! よっしゃあ! 船奪って行ってみるぜ」

「詳細の場所は分からないから、見つけるのは根気いるよ」


実際僕らも偶然見つけたので、正確な場所は分からない。後で文句を言われないようにそこは念を押しておく。


「大体の位置が分かればいけるいける」

「だな。ちょっと潜って探せば見つかるだろ」


しかし彼らは情報を得た喜びであまり気にしていないようだ。恐らく海の広さに絶望するだろうが、言っても聞かないだろうし言わないでおくか。


「おっし。じゃあさっさとここクリアして行ってくるわ!」

「情報サンクス」

「明日テストだが今日は寝れないぜぇ!!」

「だな。わははははっ!」


彼らはお礼を言うと、テンションMAXで突撃していった。襲われる形の出会いだったが、まぁ悪い人ではなかったな。・・・多分。


「なぁ? そろそろ出してくんね?」

「ん? あぁ、はいはい」


ノリで穴へ押し込んだなまけものが助けを求めてくる。引っこ抜いて助け出した。

抜くとなまけものは不服そうな顔のまま大きく伸びをした。


「ったく、ようやくどっか行ったか。消されずに済んでよかったぜ」

「だね。隠しダンジョンあって助かった」

「しかしあいつらどういうルート通ってここにたどり着いたんだろうな?」

「どうやら僕らが気付かなかっただけで、ここに来れる横穴結構あったみたい。あっちはもっと上の横穴から入ったみたい」

「・・・なるほどな。まぁそうだよな、あんな暗い場所で横穴1つとか・・・ここ、絶対見つからんわな」


「だよねぇ」と相槌をうってると、チャットが飛んできた。それを見てなまけものと顔を合わせる。


「来たか・・・」

「来たなぁ」

「どうするよ?」

「放置したいね。無理かな?」

「無理だろ」


僕らは今日一番のため息を吐いた。

次回更新は3日後の予定ですが少し遅れるかもしれません

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