表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
353/612

352.逃げつつ戦ってみた⑤

「逃がすかよっ!」

「だと思ったよ」


襲ってきた死神は横振りで大鎌を振るう。

しかしなまけものはその大鎌を軽々と止めた。そのまま柄を掴み、手首を捻る。するとあっさりと死神は体勢を180度回転させて上下逆さまになる。


「しまっ!?」

「鎌を振る時は浮かない方がいいぞ。踏ん張りがないから体勢なんてすぐ変えれるからな。『ファイア』」


そして右手を逆さの死神に向けて『ファイア』。死神は衝撃で吹っ飛ぶが所詮は『ファイア』、まだ死神を倒すには威力が足りない。


「む? また大鎌を手に入れてしまった」

「なまけもの、凄いしっくりくるねそれ」

「今日からデスサイズなまけものって名乗っても良さげ?」

「いいと思う」


僕は呼ばないけどね。

しかし死神を吹っ飛ばしたところでまだ攻撃は終わらない。僕らの背後から何やら走る足音が聞こえ振り向くとそこには跳躍した隻眼ゴリラの姿が。


両手を合わせ、振り上げている。


「ゴリラハンマー!」

「うおうっ!?」


渾身のアームハンマー。

体を捻るも擦り、当たった衝撃で体勢が崩れそうになる。何とか耐えて逃げ始める。


「危ない危ないっ!」

「ちっ! おいそっち行ったぞ!」

「「任せぇ!!」」


ゴリラの声にドラゴンと赤い球が僕らの道を塞ぐ。すぐさまなまけものが2体に『アクア』をはなち牽制。しかし『アクア』は赤い球が放ち返した『ビッグバン』の前に虚しく蒸発する。それを見たなまけものはあっけらかんとした声で、「あっ無理」と漏らす。


「ぬおおおおぃ!」


『ビッグバン』・・・というよりは赤い球が何かしらの魔法を放ってくると予想していたので、何とか躱しきる。だが『ビッグバン』はそのまま遠くに行ってくれたらいいものの、僕らのすぐ後ろの拳が地面にめり込んで引き抜くのに必死なゴリラへと当たって爆発。その爆風で地味にダメージを受ける。


「うっ!?」

「眩っ!」


しかし爆発を予測できていなかったのは相手も同じだったようだ。爆風で一瞬の目眩しとなったようで、その間にドラゴンに体当たりする形で突破。すぐさま逃げつつHPの確認。もう1割もない。


「ヤベェ! 2割位しかねぇ!」

「こっち1割もない!!」


2人して「ひーひー」叫びながら逃げる。体当たりしたのが良かったのだろう。相手のドラゴンは焦っているのかもたついている。

その間に少しでも距離をーー


「ぬおりゃあぁああ!!」


が相手は逃がさまいと次の一手。

ゴリラが何かを投げるモーション。石か何かかと思ったら赤い球だった。


「うわっ。飛んできた!」

「なまけ撃ち落とせ!」

「! おうよ。くらえデスサイズブーメラン!」

「いや、魔法使えよ!!」


なまけものは対抗するかのように大鎌をぶん投げる。んな適当に投げたものが当たるか。

そう言おうとした時、「ぐあっ!」と声が聞こえ、赤い球が大鎌に弾かれた。同時になまけものがガッツポーズをしながらドヤる。


「見たかぁ!!」

「・・・・・」


色々言いたかったが、まあ当てたなら良しとしておこう。何とか距離をとって例の場所へと移動した。

次回更新は3日後の予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ