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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
352/612

351. 逃げつつ戦ってみた④

「一応確認するけど、現状勝てそう?」

「勝ち目は薄いなぁ。死神がお荷物状態だったらまだ可能性あったが・・」


あっさり勝てないと判断したなまけもの。

こちらも同様の認識だ。勝てると思ったけどやはり無理だったか。


「かといって逃げれる気もしないがなー。逃げ道ないし、追いつかれそうだし」

「逃げ道なら多分だけどある。あとなまけものが降りれば逃げきれる」

「何処に? あ、降りはしないからな」

「チッ! あの穴。かなり深そうだから入れれば逃げられるかも」

「入れればねぇ・・・。ダイエット間に合うか? あと露骨な舌打ちやめろ」


なまけものが僕の横腹をポンポンと叩く。どうやら僕の胴体では通れないのじゃないかと言いたいらしい。確かに入れるか怪しいが、パッと見た感じではギリギリいけるだろう。


「1人で入る分には問題ない筈の大きさだからダイエットはいらない」

「待て。1人だと? 俺は?」

「降りるしかないね」

「なら俺は穴に落ちろと? どのみち死ぬじゃんか!」

「知らない。じゃあ僕はそこから逃げるからあと宜しく」

「残念だがその作戦俺は許可しないことにした」

「許可を求めてないから。というかまだ問題あるし」

「問題?」

「あの穴入るにはまたUターンしないといけない。つまりあのドラゴンたちと一旦すれ違わないといけない」

「他の穴探せばいいだけだろ?」

「逃げ回りながら探せればね。この状況では流石に無理」


底の見えない穴自体はちょこちょこ見かけるが、僕らが入れる大きさの穴は、今移動している範囲では大鎌を捨てたあそこしかない。探せば他にもあるだろうが、今にも追いつきそうな後ろを気にしながら探すのはまず無理だ。それに仮に見つかったとしても、入れると判断した時には既にその穴の横を通り過ぎる。つまりどちらにせよUターンは必要なのだ。


「どこかで隙を突くしかないな。あんまりSG消費をしたくないが・・・」

「ん? この作戦は許可しないんじゃなかったのか?」

「どの道お前はするんだろう? なら嫌がったところで1人になって死ぬだけじゃん」

「そうなるね」

「ならフォローするさ。だから落ちる際はフォローしてくれ」

「分かってるよ」


最初からそのつもりではある。方法もまぁ無くはない。

頭の中でシミュレーションした限りでは多分いけるだろう。失敗してもなまけものが落ちきる前に拾えばいいだけだ。


「・・・待て。どういうフォローするつもりだ?」

「あとあと! ほら追いつかれるから牽制してくれ!」

「・・・分かったよ! 『アクア』!」

「ちぃい!?」


既に射程圏内で大鎌を振り上げていた死神へなまけものは『アクア』を放って邪魔をする。さらに追加で撃ち続けドラゴンの行く手を阻んだ。


「ここに来て魔法連打か・・・」

「相手切羽詰まってるからじゃないか。さっさと追い詰めてやっちまおう」

「そうしたいが水飛沫が地味に邪まぶっ!?」


そのうちの一つがドラゴンの頭に当たった。同時にドラゴンがその場に止まった。

目をしぱしぱしてるところ見るに、水が目に入ったのだろう。狙ってたのかなまけものがドヤ顔をしている。


「今の内だ、ポンタ! さっさとあの場所戻るぞ」

「あ、Uターンか!」


今の内に距離を離しておこうかと思ったのだが、確かに今Uターン方が早いな。

すぐさまその場で回れを右をして来た道を逆走し始める。と、その時死神が僕の直前まで迫っていた。

次回更新は3日後の予定です

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