341.乱戦を終えて1人になってみた
すみません。昨日更新したつもりでしたが出来てませんでした・・・
「終わった?」
「今さっきね。はぁ・・・なんとか勝てたわ」
ユウさんがロロを倒したのを見届けて声をかける。ユウさんにしてはかなり苦戦してたみたいだ。まぁ初期魔物で勝ってる時点で凄いんだけど。
ユウさんは余程疲れたのかその場に座り込んだ。
「思った以上に相手が避けるのよ。おかげで疲れちゃった」
「手伝った方が良かったかな?」
「いいわよ。私一人でやると言ったんだしね。・・・というか途中邪魔したでしょ!」
「いや、だからワザとじゃないって」
というかワザとじゃないって分かってて言ってるでしょ。言い方で分かるぞ。
むっとすると、ユウさんはあははと笑う。
「でもおかげで倒す作戦思いついたから今回は助かったわ。ありがと」
「え? あ、うん・・・」
あのミスったスライディングから何の作戦を思いついたのだろうか・・・。
まぁいいか。勝てたんだし気にしないでおこう。
と、そこにレンゲとショウ君が寄って来た。
「お疲れ様です」
「あ、2人もお疲れ」
「残り冒険者そっち行ったでしょ? 大丈夫だった?」
「大丈夫。あの3人さえいなければ」
「あ、アレに苦戦してたのね」
「正確にはあの3人が邪魔で他の冒険者にやられてた」
つまりボスの3人+残りの冒険者の戦闘で勝てなかったわけか。というかボス知ってるなら教えといてよ。
大したことないからよかったけどさ。
「でも師匠よく勝てますね。あいつ全然攻撃当たらないのに」
「おかげでこっちも手こずったわよ・・・。勝てたのもたまたまだし、次やっても勝てるか分からないわ」
「それでもスゲーです」
2人はユウさんをべた褒めしてる。おかしい、僕は2人も相手したのに!
褒めてもらおうとアピールすると、2人はテンションを一気に下げ、
「だってポンタ君逃げてるだけだったし」
「なんかつまらない戦闘だった」
と酷評された。
同時にユウさんに笑われる。
「戦略! あれ戦略だから!!」
「でも私には遊んでるようにしか見えなかったわよ」
「「ほらやっぱり~」」
「待って!? ユウさん分かってて言ってるよね!?」
「さぁ? どうかしら」
何度も否定したが2人の評価は変わらなかった。せっかく頑張ったのにぃ・・・。
1人隅で落ち込む僕を置いて、ユウさんが切り出した。
「さて、ここもクリアしたし災害レベルも上がったところで今日は終わりにしましょう」
「「はい」」
「ポンタもそれでいい?」
「・・・お好きにどうぞ」
時間的にユウさんがそう言うだろうと思ってたので異論はない。近くの祠を探すのも面倒なのでオアシスに戻って3人と別れる。
「さて・・・」
勝てたユウさんやレンゲとショウ君が満足げにログアウトしていくのを見送った後、一旦魔物をズメイに戻す。
さっきまではみんなの時間、そしてこれからは自分の時間だ。
ふふふ、誰にも言っていないが、実は僕は明日休みなのだ!
だから今日は時間無視でとことん遊べるぞ。くくく、みんなはせいぜい明日を考えて、寝坊しないように早めに寝るがいいさ。わははははっ!
「はぁ・・・寂しい。移動しよ」
無駄にテンションを上げようとしたけど無理だった。首を振って1人モードへと変更し、マップを開いてどうするかを決める。
元々目指してたイギリスに行くか、前やめた島の先を探索するか、港町から違う方向へ行ってみるか・・・。
「何かどれも中途だなぁ・・・」
基本その日の気分で動く為、1つの目標が続かない。
少し考え、今回は1番最初の目的であるイギリス方面へ行ってみることにした。
次回更新は明後日の予定です。