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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
321/612

320.海戦してみた⑪

「ぬぉりゃああ!」

「どふぅ」

「スライムが肉弾戦出来ないと思うなよ? 俺はむしろ物理寄りじゃあ!」


肉弾戦押し切る予定だったが、相手のスライムは反撃しだした。

思ったよりもコイツ出来る。


不定形の特徴を活かし、触手のようなものが人間ではあり得ない軌道とリーチで何度も攻撃して来る。幸いそんなに攻撃力が高くないが、手数が多く反撃する余裕がない。


「ちっ」


仕方なく一旦距離を取る。まさか殴って来るとは予想してなかった。キレたふりして肉弾戦に持ってったつもりだったが甘かったか。なら次のーー


「!?」


そんな俺にスライムが何かを吐き出した。嫌な予感がして慌てて避けると、それは当たった船の一部を溶かした。


「『溶解液』か」


にしては範囲狭いし速い。違うか。


「『酸弾』な。連発出来るけどやろうか?」

「やってみろよ」

「・・・・・」


しかしスライムはしなかった。

わざわざ聞いてくるところに疑問を持ち返したが、やはり出来ないのか。まぁ壊すとKASUTAROU煩そうだもんな。

こっちも似た奴居る・・・あいつ、さっきから見ない思ったら舵輪の所でゲットの待機してやがる・・・。


何だよ、その早く倒せと言いたげな顰めっ面はよ。・・・あ、もしかしてそろそろ船が消える時間か!? まだ余裕あると思ってたんだが・・・。

ならこうだ。


「『アクア』、『アクア』、『アクア』」

「なぁー!? 何してんだ!?」

「えっ? 壊すだけだが? 奪えないなら壊すだろ」

「やめろ! 面倒になるだろが!」


その辺に『アクア』で穴を開け始めると仰天したスライムが慌てて襲ってくる。数発攻撃を受けるが、予定通り。俺は新たにバフをかけ直す。


「『シャインxサンダーxサンダー』」

「なっ!?」


今度は速度特化のバフだ。一気に移動して不用意に襲ってきたスライムを捕まえる。そのままスライムを持ち上げ一気に海へと放り投げた。そして『ウィンド』でさらに飛ばす。スライムはドロドロと体を垂れ流しながら飛んでいき、海へと落ちた。


「ココア今だ!」

「えっ? あっ! うん!」


これで奪えなかった条件[敵が船に残っている]をクリアだ。他に敵プレイヤーが居なければこれで奪えるはず。


「出来たぁ!」


どうやら上手くいったようだ。ココアが舵輪付近で飛び跳ねている。これでコイツも上機嫌になるし一安心だな。

後は落としたスライムにトドメーー


「じゃあ壊される前に消そっと」

「!? おいまっーー」


止める前に俺の視界が海一面になった。そのまま何も出来ずに海へと落ちる。勿論浮けるココアはそのままだ。

睨むと笑われた。


「あははははっ!」

「このやろっ・・・後で覚えとけよっ!」


その前にスライムだ。ああもうっ、後は船から適当に魔法を放って倒す予定だったのに・・・。

海にいる状態では波が強くスライムの位置が見えないし魔法で狙えない。海から出てたら多少分かりやすいのだが・・・。


「ねぇねぇ」

「あっココアてめー! よくーー」

「海の上に居るんでしょ? 雷落としたら終わりじゃないの?」

「・・・確かに」


その手があったか、というかさっきやったな。

なんか俺、今日ボケてる?


「もうボケ始まっちゃったか~」

「んなわけあるか!」

「でも食事偏ってるし、割とマジでヤバいよ」

「・・・マジな返答はやめて、本気で気にするから」

「ちゃんとした人に栄養考えた食事を用意してもらうといいと思うよ。あたーー」

「ならポンタに頼むか。ユウの策略で無駄に飯スキル上がってるしな。・・・どした?」

「・・・何でもない」

「?」


何拗ねてんだと思う横で大きく水飛沫が上がる。同時に紫色の何かが飛び出してきた。


「だからイチャつくなー!!」

「「あっ、居た」」


飛び出してきたスライムに『サンダー』と『アイスランス』が突き刺さった。

次回更新は3日後の予定です

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― 新着の感想 ―
[良い点] イチャついていますね。 [気になる点] ふと思いましたけど、ポンタみたいな大きいモンスターは船室に入れて操作権奪えるでしょうか?
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