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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
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29・アシスト切ってみた

「行くわよ?」

「『羽矢』。よし、ばっち来ーい!」


私はその辺の石を拾ってを構える。エイムアシストを使って少し離れたところ飛んでいるココアに狙いを定め・・・・投げる。

石は放物線を描いてココアに当たった。


「あ痛ぁ!」

「避けれないー?!」

「無理ー!」


ココアが今日の朝、急に「回避出来るようになりたい!」と言ってきたので始めたのだが、中々避けることが出来ない。

とはいえ普通に飛んでいる場合は回避はできる。ただ『羽矢』や『ヒーリス』を使用中は避けられない、いやそもそも動けなくなるらしい。

そんなことないと思ったのだけど、石を投げてみたら簡単に当てられた。最初は本人が避けないだけかと思ったけれど、何度かやっているうちに理解した。

ココアがスキルを使用中、全く位置がずれないのだ。まるでその場に吊り下げられているような錯覚すら覚えるくらいずれない。

さっきので8回目の投石だが、何度やってもココアはずれなかった。


「うーん。やっぱり駄目! 動けないぃ!」

「やっぱり変よね」


私は石で狙っている時は動けるし、他の鳥系魔物を使っている人も『羽矢』を撃ちながら避けていた。

ポンタ達もスキルを使いながら普通に動いているし私もそう。


つまり動けなくなるのは『羽矢』を含むスキルのせいは無い・・・筈。


「こういう時ポンタ達がいれば良いのに」


意見を聞きたいが、2人は現在ログアウト中で居ない。最終ログイン時間を見ると2人とも午前4時になっていた。

教訓はどうしたのよ・・・。


ログアウト時間から2人が再インするのは大分後になりそうだし、私達で探すしか無いわね。

こういう時はまずマニュアルを見て・・・


「・・・多いわね」

「うん・・・」


何? マニュアルの項目が300超えてるとか、ふざけてるの?

一気に読む気が無くなったわ。


「ユウちゃん・・・」

「分かってるわよ。私は上から、ココアは下から探して」


やる気をなくしてもやるしか無い。お願いされた以上、出来るところまではやる。

駄目なら2人のどちらかがログインした時に聞けば良い。


「えーっと・・・、基本操作、基本操作・・・これも基本操作。はぁ・・・」


基本操作ばっかりじゃない。

ん? これって・・・


「ココアってアクションアシスト使ってる?」

「うん。上手く飛べるか分からなかったからオンにしてる」

「それでか」


アクションアシストは人間と違った形になるため、移動や攻撃などの基本動作がうまくできない人用の補助機能だ。これを使用すると操作し易くなるが欠点もある。ココアの場合だとスキル使用中やエイム中に落下したりするのを防ぐのだが、かわりに動けなくなる。

要は一部の行動の際、アシストが優先されて自由に動けなくなるみたい。


「じゃあこれを外したら避けれるの?」

「多分。外し方分かる?」

「分からない。教えて」


まぁそうよね。

最初に自動で設定してくれる事って、外す時が大変なのよね。


「これで・・・、これの、これ・・・で、このチェックを外したら・・・わぁ!?」

「・・・大丈夫?」

「む・ず・か・し・い」


1から順に設定画面を操作して解除した瞬間、ココアは地面に落ちる。

アシストが切れて上手く飛べなくなったようで、地面から飛び上がってもすぐ落ちている。必死に飛ぼうとしているが、上手くいかないようだ。


「飛ぶ練習する?」

「する」


それから練習内容が変わった。

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