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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第5章 大規模アップデート
290/612

289.使用人と戦ってみた⑦

ひゅん!


動かした首スレスレを短剣が通り過ぎる。そしてすぐ後に炎の剣が首横を突き抜ける。見えないところからの分、炎の剣の方が怖い。

その炎の剣は分身の中心、淡い光を正確に突く。


「ポンタ次っ!」

「はい」


今のでハンセンの分身も残り3体。半分減らせたが、こちらのダメージもそろそろ危険域。僕はまだ少し回復出来るが、ユウさんがそろそろヤバい。正直ユウさんのHPを考えると一旦引くべきだが、本人は全く引く気がない。ガチの戦闘時に出る超真剣モードとなってしまっている。一応提言はしたが、「今更逃げるのは嫌」と速攻拒否された。

まぁここまで相手を削ったのだから、僕もここで逃げるのが嫌だけどね。とはいえ、死んでまたオアシスからというのは面倒なので極力避けたい。


「大丈夫よ。分身が減ってあっちの攻撃頻度は減ってるし、もう当たらないわ」

「それはそうだけど・・・」


奴らの攻撃で厄介なのは同時スキル短剣飛ばし、1人だけがスキルで短剣を飛ばして来ても回避は余裕だが、6人同時は流石に無理だった。全方位からひっきりなしの攻撃に回避が間に合わない。その上連携して近距離攻撃も混ぜてくる。1人なら確実にクソゲーと投げてるくらい理不尽な攻撃だった。

正直なところ、更に転移までされたらあっさり負けてた。分身は短剣を持っていない為、転移が使えないお陰でなんとかここまで減らせたのだ。


「せめてなまけが居れば・・・」

『ーーー』

「来たわよっ! 上へ!!」

「!?」


ユウさんの指示に従い上昇。直後右から短剣が僕の下を通り抜ける。同時に頭上で剣が弾かれるような音と共に視界の端に勢いを失って落ちてく短剣が見えた。どうやら上からもスキルの短剣が来てたらしい。


「危なーー」

「下っ! 回転して!!」

「はいぃ」


すぐ様次の指示。感想も言えないままいわれるように頭から尻尾までを軸に一回転。ユウさんが落ちないように高速で回る。一瞬下に分身の姿が見えたが、回転後に覗いたら既に依代が真っ二つにされ消えていく分身が。


「よくあの回転中に斬れーー」

「次よ。感想は終わってから!」

「はい」


言われるがまま残り2体の内、近い方へと向きを変える。すると狙われたと気付いた分身は攻撃を止めて動き回わる。どうやら攻撃を当て難くするためのようだ。


ひゅん!


「!?」


そして横からスキルの短剣。体を捻って回避し、『スケイルショット』で反撃。

勿論当たると思っていない。これは、


「左上よっ!」

「っし、『縮地』」


奴に回避させるためのもの。僕は分身が『飛翔脚』で移動するであろう場所へと『縮地』で先回りする。

本来『縮地』は地上限定だが、意外にも地上の定義は曖昧だ。足がフィールドか何かに触れていれば地上と判断される。

なので飛んでいようが右後ろ脚がマストに触れただけで使えてしまうのだ。


「せぇい!」

『ーーー!』


移動した直後、分身がすぐそばに来たタイミングでユウさんが真っ二つにする。これで残り1ーー


「!? しまっ!」


しかし先回りは読まれていたのか、真っ二つにした分身で隠れるような角度から最後の1体の短剣がユウさん目掛けて飛んでくる。剣を振り下ろしたユウさんは当然躱せる体勢ではない。勿論『縮地』直後の僕もすぐ様その場から移動は出来ない。


「きょ、『強再生』!」


だから身代わりになるしかなかった。

首の1つを犠牲にして短剣を受け止める。噛んで白羽取りをすればノーダメージに出来たかもしれないが、一瞬でそこまで頭は回らない。ただユウさんに直撃しないよう壁になるこちしかできなかった。


「ぎゃあぁあ。目が、目がぁあ!?」

「ポンタ!?」


しかし運悪く短剣は目に刺さる。痛みはそんなだが、目に刃物が刺さるのは精神的にキツい。そして急所に受けたことで受けるダメージもかなりキツい。ぶっちゃけ一気にユウさんよりも死にかけ状態になった。


ついでに言っておくと『強再生』の使用でSGが空になった。

次回更新は明々後日の予定です

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