274.セカンド魔物で始めてみた
名前:ポンタ
種族:レッサーポニー
特殊スキル:突進
『突進』:一直線に突撃して攻撃。突進中は速度がアップし、助走距離が長いほど攻撃力が上がる。(上限有)
名前:なまけもの
種族:泥人形
特殊スキル:泥弾
『泥弾』:泥の玉を投げつける。溜めにて玉の大きさと威力強化&使用SG増加。
「お待たせ」
「悪い悪い。質問に時間かかっちまった」
「「おおー」」
最初の質問内容増えたかな? 思ったよりも時間が掛ってしまった。
新しい魔物の姿で僕らはショウ君らと合流する。
全く気付いていなかったが、いつの間にかどうやら1アカウントで複数の魔物を使えるようになっていたらしい。それで今回新たな魔物で始めてみようとなまけものが提案してきた。本人は何処かでやろうとしていたそうだが、1人でやるのもあれだし僕らの中で1人だけ新規でやるのもどうかということで、なかなかタイミングが無かったらしい。
因みにだが、名前はあえて同じにしている。変えると呼び間違いとか出そうだからだ。
「いやはや、丁度良かったぜ」
「・・・視線が低いしなんか落ち着かないな」
「というかお前また乗り物か? 助かるぜ」
「乗んな! おまえは汚いから絶対乗せないぞ!」
「汚くねぇ! ただの泥だろうが! 『泥弾』」
「撃ってくるな。どっちにしろ汚れるから嫌だぞ」
相変わらずゾンビ系のような見た目をチョイスするなまけもの。ドロドロと体を覆う泥が上から下に流れているが、不思議と地面は汚れていない。恐らくそう見えるだけで実際は流れていないのだろう。
そして案の定遅い。スケルトンよりは速いけど、なぜ相変わらず遅い魔物を選ぶのだろう?
「速いの選ぶと、バフォメット操作出来なくなる」
「成程ね」
納得。
そんななまけものに比べこっちは子馬なので最初からそこそこ速い。今回のコンセプトは速さ特化だ。折角の広大なフィールドだから超スピードで駆け回りたい。
ただそれだけで決めた。
「ゆくゆくは雷属性つけて、雷並みの速さで走りたいところ」
「いいね。その時は乗せてくれ」
「泥落としたらな」
なまけものは今回パワー特化にするつもりだそうだ。多少のダメージは無視しつつ、一撃で相手を倒すロマン仕様にするつもりらしい。
僕も一度は考えたが、当たらないとイライラしそうだからやめた。ユウさんのようにパワーとスピード両方高い近接特化もありだが、ユウさんのように避けれないし。
コンセプトを言い合ってると、ショウ君が恐る恐る聞いて来た。
「2人ともそこまで考えて決めてるの? というか最初はそこまで決めて始めた方が良かった?」
「いや、俺らがそうなだけだ。ショウが好きでスライム選んだんならそれでいいんじゃないか? 行き当たりばったりも楽しいぞ」
「それに魔法が使いたいとか、状態異常特化にしたいとかある程度なら今からでも調整きくし心配ないよ。流石にスライム嫌だになるならやり直した方がいいと思うけどね」
「だな。というかこうしたいってのはあるのか? 魔法使いたいとか」
「どっちかって言うと近接がいいかな。遠距離ちまちまは合わないし」
ショウ君のさっきの戦闘見ただけだと、絶対ユウさんと同じ突撃タイプだ。
「レンゲは?」
「派手なのが良い!」
「それなら魔法だな」
というわけでそれぞれの伸ばすステータスは決まった。
僕はスピード、なまけものはパワー、ショウ君はパワーとスピード、そして念のためHP。レンゲは魔法系統へ進化するため、魔力だ。
「よっしゃ! やるぞぉ!!」
「「おー!!」」
「おー」
なまけものと、なまけもののフレンドリーな雰囲気に慣れて来た2人と一緒に僕はオアシスの外へと飛び出した。
次回更新は明々後日の予定です