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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
248/612

246・引き続き占拠戦を続けてみた⑧

「死ねやコラァ!!」

「ヒィイイ!?」


カイザーさんの猛攻が続く。鋭い嘴による刺し攻撃に足の鉤爪による引っ掻き、そしてキック。速いので回避が出来ない。そして一つ言いたい。「あんた魔法使いだろうが!」と。


まぁ物理攻撃の威力低いから魔法撃たれるよりマシだし助かる。

問題は・・・


「テメェ結婚とはどぉいうことだぁ!?」

「そこだけ聞いてなんでそうなってんですか!? 結婚のけの字もありませんて!」

「それはけの字も気が起きないほどユウの魅力がないってことかぁ!?」

「違うわばかやろー!!」


馬鹿みたいに飛んでくるので思わず殴ってしまった。いい感じに入ったな、これで死んでくれれば・・・。


「回復するわー」


な訳ないよねぇ・・・。

やっぱりリコさんから先にやるべきか。


「ほら・・・ユウちゃんを取ろうとするポンタくん来るよ。いいのユウちゃんが取られたらあんなことやこんな・・・」

「!!? それはダメだぁああ!」

「はぁ!?」


あの人ボソボソとカイザーさんにあることないこと言ってるー!! もー!! 最初の結婚からあの人の作戦のうちか! 

あの人上手いことカイザーさんの変態を使いこなしている。

やはり先に倒すべきだ!


・・・なんてね。こんなの逃げるに決まってる。ゲームなのに身の危険が凄いする。

ということでカイザーさん・・・もうカイザーでいいや、が体勢を崩している間にさっさと離れよう。


「では失礼し、おっと!」

「逃げんな!」


『縮地』であっさり回り込まれる。逃げられない。


「いい加減死ーー」

「煩い! 『火炎』」

「どへぇ!?」


ちぃ! リコさん、カイザー盾を盾にしてダメージは無しか。

なら、


「『縮地』、からの・・・」


『火炎』でカイザーが怯んでいるうちに背後に回る。そのまま『猛毒弾』でも撃ち込んでやる。リコさんはカイザーの回復をしてる筈、今なら・・・。

と、思った時、リコさんと目があった。え? 何でこっち向いてるのさ・・・


「残念、その予想はは・ず・れ! 『ウサナックル』」

「いいいぃぃい!?」


リコさんの手が少し膨張したかと思うと、かわいいスキル名からはありえない速度でパンチが飛んでくる。キュインとか殴る音じゃない。目があった時にヤバさを感じで咄嗟に後ろに下がったのが良かった。首の一つの鼻先にリコさんの拳が迫る。

・・・これ拳から何か飛び出す系のスキルじゃなくてよかったー。


拳圧に押されるようにそのまま後退して距離を取る。


「あら? 届かなかったわね。残念」


リコさんはそう言いつつも、こっちが離れたのを見てカイザーの回復を行う。

まずいな、あの人夜叉の時に共闘した時とスキル構成どころか戦闘スタイルが違うぞ。リコさんも魔法メインだと思ってたのに、さっきのパンチで確信する。絶対物理特化だ。回復できるインファイターだ。となると回復スキルは前と一緒としたとして、残りのスキルは一新されてると思った方が良いかも。


もしかしてさっきココアがスキル構成似てるって言ってたあれも・・・あの人の嘘か?


「嘘は言ってないわー。進化して変わったけど、それを言ってないだけ。言おうと思ってたんだけど、このイベントあるって聞いたから黙ってたのー」

「いや何でですか? 別にいいでしょそれくらい」

「そう? でもこうして敵として戦うことになるかもしれないし、出来るだけ情報は隠すものよ」

「でもココアからは情報聞いたんでしょ?」

「もちろん!」

「・・・・・はぁ」


思わずため息が出る。まぁ別に隠すものでもないし、いいけどさぁ・・・。

たかがゲームの一イベントにそこまでするかと思ってしまう。


「そこまでしますか? 普通」

「私負けるの嫌いなのよねー。ユウちゃん以上に」

「あーそうですかー・・・」


凄い納得した。

ユウさんと違うのは、その為に事前準備や作戦を立てているところかな。ユウさんは策略などなく、[面倒くさい事はしない。真正面からぶつかって勝つ]方法しか基本しないから。大抵の逆境は咄嗟の判断で対処してるし。


「私はその咄嗟の判断ができないからねー。だから作戦立てるし、相手の動きや視線などから先読みして動くしかないの」

「じゃあさっきのも?」

「ええ。ポンタくん、旦那を回復させた時私を少し睨んだでしょ? それで狙ってくるかなって」

「あれだけで!?」

「まぁ来なかったら来なかったで旦那を回復するだけだったしー」


ふふふと笑うリコさん。

ちょっとした仕草や動作で攻撃予測してくるとか頭の回転がおかしい。ますます勝てる気がしなくなった。

まぁ勝たなくても良いんだけど。


「じゃあ会話はこの辺にしておきましょうか。ポンタくんの時間稼ぎにこれ以上付き合うと本当に逃げられそうだし。あなた!」

「OK! じゃあポンタ死ねぇ!」


当然のようにバレてた。そしてとうとう魔法を放ってきたカイザー。

距離があったため回避は難しくなかった。しかし会話中大人しかったのに何で急にまた!


「じゃあ冥土の土産に教えてやる。いいか、妻には絶対逆らってはダメだとなぁ!!」

「そんな台詞が冥土の土産とか嫌過ぎる!」

「まぁ要は妻であるユウちゃんには逆らっちゃダメということよ。ポンタくん」

「!!?」

「あーもー! また勝手なこと言うー!!」


もうこの二人嫌い。

時間稼ぎももういい頃だしこのまま死のうかな・・・

次回更新は明後日の予定です

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