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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
240/612

238・占拠戦を続けてみた⑨

いつも誤字脱字報告ありがとうございます。

「のぁあああ!!」


・・・・・

うぅ・・またここか。

高ポイントの占拠ポイントをメインに奪うことにしたのだが、問題が何個か発生した。


1つ目は相手が強い。

あれからポイントの高そうな所を探してまわっているが、そういうところの相手が強い。やはり高ポイントの場所はガチ勢というか強いプレイヤーばかりに占拠されており全く勝てない。連携が上手かったり個人のプレイヤースキルが高すぎて僕らが相手にならん。初見の『縮地』タックルを見切ってカウンターとかどんな反応速度だよと言いたい。


現在5戦5敗。流石にイライラしてきた。

その上いちいち近場のリスポーンポイントに戻されるのも地味に辛い。


「一気にやる気なくなるな・・・」

「俺も・・・」

「ちょっと! 負けたままで終わる気!? 勝つまでやるわよ!」

「ポンタ、次の位置行ってくれ」

「へーい」

「ちょっと!?」


ユウさんの負けず嫌いが発動した所為で何度も同じところを戦ったが流石に勝てん。僕はなまけものの指示に従い違うところに向かうことにした。

ユウさんが背中の上で「絶対次やったら勝てるって!」と言ってるが、今回はユウさんと相手の相性が悪いので無理だろう。

ちなみに僕はプレイヤースキル的に勝てないんだけどね。


そんなこんなでなかなか占拠ポイントを奪えず結局海エリアまできてしまった。


「んでここもか」

「だな」


でもう一つの問題。

眼下ではプレイヤー達の戦闘が至る所で行われてるこれだ。狙った占拠ポイントに先客がおりこっちが戦闘出来ない。待ってもいいんだけどさっき5分程待って挑んで負けて・・・ただの時間の無駄だったしどうしようかと悩む。


「お、終わったぞ。どうする?」

「行くでしょ! ポンタ!!」

「へーい」


挑戦したプレイヤーチームが勝った。直後ユウさんの降りろ指示。復活ポイントはそれほど遠く無いのでここは従う。なまけものも異論ないようだ。


「降りる前にココア起こせよ」

「いつもだがよく寝るなこいつ。ほら起きろ!」

「あれー? もう終わった?」

「今から戦闘だ! 寝るなら終わってからにしろよ・・・」


ココアが起きたのを確認して占拠ポイントに着地。同時に相手がこっちを向く。げんなりしてるところを見る限り相手は今戦闘をしたくないと見た。

まぁさっきの戦闘でそれなりにダメージ受けてるの見てるからな。回復してない今は戦闘したくないのだろう。


「げっ!? 来たやん」

「ちょっと回復待つとかのフェアプレイ精神は無いのか?」

「すまん無いな、時間無いからな。『ファイアx6』」


なまけものが先手必勝とばかりに放つ。

しかし相手は流石というか、その攻撃を躱した。1人を除いて。


「なぁああ!?」

「スライムー!!」


1人疲れて座り込むと

いうか地面にへばりついていたスライムっぽい魔物が逃げきれず燃え尽きる。どうやらなまけものは一番逃げきれなさそうな彼を狙ったようだ。


「へっへ。ご愁傷様」

「ポンタ行くわよ!」

「へーい。どっち?」

「まずは飛んでるアレ。落とすわ」

「りょーかい」


ユウさんの指示に従って飛翔する。なまけものはそのまま地上の残り2人を相手にするようだ。相手は手負いとはいえ2人は厳しいと思うので、早々にかたずけて援護に向かわねば。


とりあえず目の前を飛ぶキラキラした火の鳥をさっさと消そうと思って突撃すると、相手はこっちを見た瞬間、あの名前を言ってきた。


「もしかして、ゆずぽん!?」

「!?」

「略してきた! あ、そうだけどその名は出来るだけ言わない方向で・・・」


同時にユウさんの目つきが悪くなった。

とりあえず面倒なことになる前に言うのを止めてもらおう。

しかし僕はどうでもいいが、ゆずぽん酢という名前はそれなりに周知されているようだな。こりゃ当分ユウさんの機嫌は悪そうだ。

ココアには後で距離をとるように言っておこう。


と、そんなことより戦闘に集中しなければ。

相手は格上なのかこっちの攻撃を飄々と躱しつつ全く当たらない。しかも攻撃してこないどころか・・・、


「マジでゆずぽんなん? ほんまか? 写真撮ってええか?」


まさかの写真リクエスト。

呑気なのか、なめられてるのか・・・。どちらにせよ、自分が不利な状況なのに危機感が無いな。


「あーそれは無ーー」

「ダメに決まってるでしょうがぁ!!」


無理と断ろうとした僕の言葉を遮り、ユウさんの『炎撃』が相手へとぶち当たる。しかし相手は真っ二つになりつつも、「あかんのか~・・・」写真を断られたことにショックを受けてるだけだ。


「何で!?」

「『炎化』だね。ユウさんと同じ」


切れた部分が燃えているのを見て『炎化』なのはすぐ分かった。そしてマーキングで確信する。


名前:たこ焼きぃ

種族:フェニックス(6)

レベル:49


しかしどっかで見たような名前だな。まぁずっと同じサーバーでやってるから何処かですれ違っただけかもしれない。


「正解や。残念やけどウチに物理は効かんで」


たこ焼きぃは目の前でニヤリと笑う。

しかし『炎化』はまいったな。攻撃する手が無いぞ・・・


次回更新は明後日を予定してます

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― 新着の感想 ―
[一言] ココアよくゲームしながら寝れますね。 それとこっちがゆずポンだとあっちはナマココアでしょうか…
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