226・イベント当日に揃ってみた
いつも誤字脱字申し訳ありません。
報告ありがとうございます。すごい助かります。
イベント当日。
早々に晩御飯を済ませてログイン。集合時間よりも2時間早いのでユウさんたちはまだ来ていない。
「あれ~? 誰かは居ると思ったんだけど・・・」
みんなご飯でも食べているのだろうか?
前科があるので遅刻しないようにと早く来たものの、誰も居ないのであれば待っていてもしょうがない。とりあえず火山エリアにでも移動しようかな。まだ進化してからは行ってなかったし、遊覧飛行でもしようかな。ついでに戦闘もすればレベルも上がる・・・いや、今からじゃ無理か。
なまけもの :ログインしました
「ん? 来たか」
そして火山エリアで空の旅を満喫中、なまけものがログイン。連絡してきたので場所を伝えて合流し、2人でのんびりとその辺の冒険者を狩る。
「プレイヤー少ないな」
「みんなイベントに向けて準備してるんじゃないか?」
「かもな。どうする? このまま冒険者狩るか?」
「それでいいけど・・・。また隠しエリア行くか? 経験値は結構もらえるぞ」
「それはやめようぜ。2人でタイタンは面倒。タイタンまで行くのはもっと面倒」
「あっそう」
というわけで適当に飛び回ってから、ユウさんたちと合流。
そのころにはイベントまでの時間が残り30分となっていたのでイベント開始会場につながるオアシスにはプレイヤーが溢れていた。
「お疲れ」
「おっす」
「あ、来たわね」
「ヤッホー」
合流後、僕らはイベント開始会場への転移装置周辺へと移動。すでに周辺にはやる気に満ちたプレイヤーが居て、それぞれのパーティで作戦を話し合ったり、雑談して時間をつぶしている。魔物の外見を見る限り、同等かそれ以上の進化階層かもしれない。イベントエリアで見かけても余りかかわらない方がよさそうだ。
まぁ僕より上の進化階層だとレベル的に一つ上のグループになるから大丈夫だけどね。
「分かってたけど簡単には勝てそうにない奴ばかり。無双できるとは言わんが進化して楽できるとちょっと期待してたんだが・・・」
「期待するだけ無駄でしょ。ポイントって1か所につきどれーー」
「よぉ! ここにいたか」
ユウさんの言葉を遮ってカイザーさんが現れた。最近進化したと言っていた通り、テンペスト・イーグルではなくなっていた。
「げぇ!? カイザーさん!」
「おおん? なんだその反応はよぉ?」
「そりゃ面倒な人が来たなという反応ですけど」
「具体的に言うんーー」
「邪魔! 今話してる最中だからあっち行って!!」
僕に絡もうとするカイザーさんをユウさんは思いっきり蹴とばす。カイザーさんはドップラー効果の悲鳴を上げてオアシス中央の湖に落ちて行った。
「ユウちゃん。ちょっとやりすぎよ」
「いいんです。喜びますので」
「「「うへぇ・・・」」」
カイザーさん・・・蹴られるのが好きなのか・・・。
いやユウさんに構ってもらえるのが好きなのか?
「あらそう? 私がやっても大丈夫?」
「大丈夫じゃないですかね」
「分かったわ。因みにどれくらいの力でーー」
これ以上あの会話に関わるのはよそう。
同じことを思ったなまけものとココアの3人での場所から少し離れる。ついでにユウさんの質問を聞いてみた。
「今回のポイントって占拠した数で決まるのか?」
「正確には占拠した占拠ポイントに決められたポイントが貰える。だからいっぱい確保すれば多く貰えるわけだが、ポイントが少ない所ばかりだと、多い所ちょっと取るのと変わらないかもな」
「じゃあ高い所を取らないといけないね」
「残念だが、取るまで点数は分からん。運営が言うには行きにくい所や乱戦になりそうな所、見つけにくい所は点数が高いといっていたけどな」
「ふーん。じゃあポイント次第では昨日決めたルートはやめた方がいいか?」
「かもな。まぁ昨日決めたところは行きにくい所が多いから、それなりにポイント高いと思うぞ」
まぁ山だもんな。上るの大変だし高ポイントの可能性は大いにある。流石なまけもの、その辺りは既に考慮済みのようだ。
ポーン・・・
「ん?」
「お、来たな。時間だ、移動するぞ」
どうやらイベント開始10分前になったようだ。視界の上にてイベント開始までのカウントダウンが流れる。どうやら参加者はこの時間内にイベントエリアへ転移が必要らしいので、ユウさんを呼んで移動するなまけものについて行った。
「おおー」
そしてイベント用の転移陣に乗り移動すると、大自然が広がるイベントエリアへと到着。
昨日見たマップと同じで、スタート地点である今いる場所の周辺は草原が広がり、遠くに山や森が見える。流石に荒野などは高低差が無いので見えなかったが、そっち方面へ少し進めば見えてくるだろう。
問題は・・・
「むー・・・、思ったより遠いな」
「ああ。あのマップ尺度書いてなかったけど、イベントエリアだからそれほど広くないと思ってたんだが・・・」
「なんか今あるエリアを繋いだだけのように見えるんだが?」
「流石にそれは無いだろうけど、そう見えるよな。こりゃ回りきれんかも」
「かもなぁ・・・」
想像以上の広さに2人そろってため息を吐いた。
そんな僕らの視界に映るテロップの時間が残り3分を切った。
次回更新は明後日の予定です。