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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
214/612

212・ユウさんも進化してみた

「進化しました!」

「「「おおぅ・・・」」」


集合と同時に言ってみたら、大きさにビックリしたのか3人が一斉に後ずさった。


「お前・・・ポンタだよな? デカくなりすぎだろ」

「というかそれ以上に変わりすぎよね。一瞬誰かと思ったわ」

「これ乗れるんじゃない?」

「もう乗ってるよね?」


とりあえず勝手に乗ってたココアには降りてもらう。みんなは昨日ログインしていなかったので進化はまだだ。聞くと一応各自の進化先は既に見ているようで、ココアとユウさんは既にそれに進化するつもりらしい。


「あれ? なまけは気に入らなかった?」

「いや・・・良いんだけどさ・・・」


歯切れが悪いなまけものは、進化先を僕に見せてくれた。種族はバフォメットと書かれていた。説明には魔法云々のことが書かれており、魔法使いであるなまけものにとっては悪くない進化だ。


しかし・・・


「骨じゃねぇんだよな・・・」

「そこ!?」


どうやらなまけものは骨がいいそうだ。というよりアンデット系でここまで来たので最後までアンデット系でいきたいという変な使命感があるらしい。まぁ分からんでもない。

とはいえわざわざ隠しエリアまで行って出てきた進化先だ。苦労して出てきた進化先だし説明を読む分には結構良さそうなので、なまけものもすぐ「やめとこ」と出来ないらしい。


・・・こりゃ当分決めれないな。


「なまけ時間かかりそうだし、先進化しとく?」

「そうね」


というわけで場所移動。ココアの提案で海エリア、例のプライベートまで移動する。

ユウさん達も周りの目を気にして人気無いところで進化することにした。というか無駄に目立ってた僕にプレイヤーの視線が刺さってたのを察したらしく、進化直後から自分達もそうなるのを避けるためだ。


僕は昨日からなので多少慣れたけど飛び終えてオアシスに戻った直後は結構キツかったな。視線のレーザー食らってるみたいで精神ダメージがヤバかった。


「それにしても飛ぶのって楽ね。前あんなに歩いたのに飛んだらすぐだもん」

「ハァハァ・・・そ・・そう・・・なんだ」

「大丈夫?」


せっかくなので全員を乗せて飛んで移動してみた。正直やめときゃ良かったと思うくらい今しんどい。1人なら大丈夫だが、ユウさんとなまけものを同時に乗せるのは明らかな重量オーバーだった。途中何度か墜落しそうになったね。


因みにプライベートビーチは誰かが占拠してたけど、僕がゼーハーしてるうちにユウさん達があっさりと蹴散らしていた。


「じゃあ私から!」

「「「おー!」」」


発表をするかのように僕らの前へ立ったユウさんへ拍手して盛り上げる。ユウさんは落ち着いてとジェスチャーをし、進化を開始。既に進化先の種族は聞いているのでどんな感じなのかが楽しみだ。

1分ほどユウさんは光った後に少し小さくなって進化を終えた。


「おめ!」

「おめでとう」

「おめでとー!」

「ありがとう」


進化したユウさんの見た目は殆ど人だった。しかし髪の毛と腰にぶら下げている剣は常時燃えており、両耳の上から刺又のような赤いツノ・そして整った顔に似合わない牙が2本口から見えている。体温が高温なのか、体は赤く発光しておりちょっと眩しい。ただ巫女のような袴姿は似合っていた。


「それが炎鬼?」

「みたいね。小さいしなんかひ弱な感じがするわね」

「もっとオーガっぽいのが良かったか?」

「うーん・・・そう言われるとこっちの方が良いかも。動きやすいし」


ユウさんが進化したのは炎鬼。そのまんま炎を纏った鬼だ。名前的には種族階層6っぽくないが、見た目からは「あ、あれヤバいやつ」と1発で分かる強者感が溢れている。


炎鬼:伝承に記されている意思を持った炎が形作った鬼。自身の炎により常時一定範囲が高温状態になり、雨すら体に触れる前に蒸発し、飛び道具ですら燃え尽きる。戦闘においては他の鬼同様、異常な身体能力で他を圧倒し、体を炎に変えることで物理攻撃を無力化する。


「物理攻撃無力化とかズルくね?」

「多分制限付きスキルだと思うけど・・・。使われたら勝てる気しない」

「だよなぁ・・・。近接なら攻撃効かないし、魔法使いは一気に距離詰められて終わる」

「あー!!」


説明文を読んでなまけものと2人で「やべぇやべぇ」言ってると唐突にユウさんが大声を上げた。びっくりしてユウさんを見るとスキルを見て固まっている。多分僕と同じで大きくスキル構成が変わったのだろう。もしかして何か問題が出たのかな?


「剣技が・・・無くなってる」


震えるユウさんが見せてくれたスキル一覧にはユウさんが愛用していた剣技が全て無くなっていた。

次回更新は明後日の予定です

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