20・チャットしてみた
森エリアに入った直後、なまけものからチャットが届いた。
なまけもの :さっきはすまん。戦闘中だった。今終わった
ココア :同じく
ポンタ :二人は一緒にいるのか?
なまけもの :おう。俺たちも森に居るんだ。後で合流しようぜ!
ポンタ :了解。適当にぶらついたら連絡する
なまけもの :分かった
ココア :ところでさ。2人はデート?
なまけもの :マジで!?
ポンタ :違う!
ポンタ :そっちがデートじゃないのか?
なまけもの :そうだぞ!
ココア :違うしw
なまけもの :ココア・・・そこは「そうだ」って言って驚かせないと面白くないじゃん
ココア :しまった! そう、私たちデート中
ポンタ :騙そうとするなら書くなw。裏で合わせろw
なまけもの :しまった! まぁいいや。じゃあ都合よくなったら連絡くれ
ポンタ :りょ
なまけもの :今は略さんでもいいだろ
ユウ :私たちはそんなのではありません
なまけもの :?
ココア :???
ポンタ :ユウさんその話もう終わってる
なまけもの :あ、そういう。はっは、ポンタ、フラれたなw
ポンタ :やめろ
ユウ :え?
ココア :フ・ラ・レ・タw
ポンタ :やめろ
このままだと永遠にチャットが終わらん。
見るのをやめて、困ってるユウさんに声を掛けた。本人はまだチャットの状況に追い付いていない。
「もういいよ。とりあえず適当に回ってから合流しようか」
「え? チャットはもういいの?」
「いいよ。殆どどうでもいい話だから。連絡事項は6行目で終わってるし」
「ええ? そうなの!? うぅ・・・みんな打つの早すぎて追いつけない」
最初はみんなそんなもんだって。
こういうのって何書くか考えている間に話題が変わるんだよな。
それで書き込もうとした時気付いて止めることになる。
「あ、ちょっと待って。またなまけものから来たわ」
ユウさんがそう言うのでチャット画面を見る。まだからかう気か?
なまけもの :ちょっと真面目な話。森エリアの木の実は食べると回復出来る奴があるからHP減った時食べるといいぞ
なまけもの :中には毒とかもあるけど、赤くて丸いのはセーフ
ポンタ :了解
「赤くて・・・丸い・・・! アレじゃないかしら?」
同じくチャットを見ていたユウさんが1方向を指差す。そこにはなまけものの言う通りの木の実が付いている。
だが・・・
「高ぁ!」
目的の実は高さ2〜3m程の木に付いていた。この高さだと俺は当然、身長が中学生程のユウさんも届かない。
これ・・・取るためには木登りするしかないぞ。
あいつらどうやって取ったんだ?
「ココア飛べるじゃない」
ああ、そうか。飛べたら取れるな。
「魔物によっては取りやすさが違うってのはどうかと思うわ」
「多分エリア毎で有利不利があるんだと思う。森エリアでは鳥系は飛びにくいし、障害物も多くて『羽矢』も使いにくい。戦闘に不向きなエリアだからじゃない?」
森エリアに行く場合、鳥系の魔物を使用しているプレイヤーはソロだと辛い。かといってパーティに入れて貰おうとしても邪魔者扱いされるかもしれない。それ対策として木の実があるのだと思う。
実際はどうか知らないけど、個人的にはそんな気がする。
とはいえ
「折角あるのに採れないのは嫌だよな。登れるかな?」
「え? 登るの? というか登れるの?」
「多分いける」
確か巻き付いて登ってた動画をテレビで見たことがある気がする。
出来るか知らないけどやってみよう。




