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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
205/612

203・火山エリアの隠しエリアを進んでみた③

「さっさと修正されろー!」

「助かったんだからいいだろ別に。どうせ放っておいてもいずれされる」


足を踏み外して今にも落ちそうだったなまけものを回収して次へと進む。そろそろボス戦だとありがたいが、道の先を見る限りその様子は全くない。となるとさっきみたいな運営の殺意マシマシフィールドが用意されてるかもしれない。


「頂き!」

「・・・俺らはいらんから急がなくてもいいぞ」


涼しくなってきたので、ココアも通常運転に戻りこの辺りから通路の周囲に生えている宝石の原石 (だと思う)を取り込んでいる。どうやらなまけものが漏らしたダイヤボディに興味が出たらしく適正(適性)値を上げるためのようだ。


「面白そうではあるけど、きらきらしすぎてこっちの目には悪そうね」

「確かに。でもダイヤの精霊なんてあるのかな?」

「いきなりダイヤゴーレムとかになったりしてな」

「・・・ありだな」

「なしだよ! ゴーレムってダサいじゃんー。もっさりしてて動きづらそうだし、可愛くない」

「ゴーレムプレイヤーの前では言うなよそれ」

「まぁ仮になったとしてもなまけが背負ってくれるから移動は大丈夫だろ」

「いや歩けよ! 大きさにもよるけど流石に無理だからぁぁああああ」

「あっ・・・」

「落ちてったわね」


なまけものは後ろを向いて歩いていた所為か、落とし穴にあっさりとはまって乗っていたココア共々真っ暗な底へと落ちていった。

目では見えないので声を掛けてみる。


「おーい!」


返事は無い。情報は来ないので死んではいない様だが・・・

ここで分断されるのはちょっと困る。隠しエリアではボス戦以外にNPCとの戦闘は無いと思うが、そのボス戦がいつどこで始まるか分からない。夜叉戦では4人で苦戦したのだ、あそこより推奨レベルの高い火山エリアなので2人ではかなり厳しいだろう。


追って落ちれば合流は出来そうだけど・・・先が安全とは限らない。なまけもの達から連絡があれば行けるのだが、待っても来ない。


「僕らも下りる?」

「うーん・・・・。大丈夫なら下りてもいいけど・・・」

「じゃあ先に行こうか。どこかで合流できるかも」

「そうね」


落とし穴を回避して危険だが2人だけで先へ行くことに決めた。合流できるとかもと言ったが、内心は多分無理だと思う。仮にーー


ドォォオン!!


「!?」

「今の何?」

「先の方から聞こえてきたし、もしかしたらなまけ達かも」


尋常じゃない地響きと音の圧が僕らを襲う。僕らは特に何もしていないので、何かが作動したとなると十中八九なまけもの達だろう。他のプレイヤーの可能性もあるが、今現在この隠しエリアでは一人も見ていないので、他には誰もいない可能性の方が高いからだ。


僕らは急いで通路の先に見えた光に向かって走る。そして通路を抜けた。


「わっ!? ポンタちょっと待って!!」

「あだっ、どうしたの?」

「あ、アレ見て!!」


先を走っていたユウさんが急ブレーキを掛ける。止まれずユウさんにぶつかる形で僕も止まった。

一瞬落ちそうになったユウさんを引き戻し、ユウさんが指さした下を見る。


場所はさっきと同じような大空洞で、下にマグマで埋め尽くされており、ところどころ足場になりそうな突起が壁から無秩序に生えている。そしてマグマの中央に馬鹿デカい人が両手を振り回して暴れていた。


「何あのデカいの?」

「そっちじゃなくて、そのデカいのの周り見て周り!」

「周り?」


周りと言うと突起物のことだろうか?

言われた通りユウさんが指さす方向の突起物を見て回ると、何かが突起物を足場に移動していた。


「あ、なまけ」


居たのはなまけものだった。巨人の振るう手を躱すように『縮地』で移動している。状況が良く分からないが、どうやら落ちた先にあの巨人が居たのだろう。


つまりあの落とし穴はボスへの直行便だったということか・・・


「ポンタ、助けに行くわよ」

「了解」


僕らは近くの足場から移動し、巨人に向かった。

次回更新は明後日の予定です。

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