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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
192/612

190・スキルを獲得してみた

次回更新は明後日の予定です。

「ただの道じゃん!」

「まだ入ったばかりですよ・・・」


何故か明るい洞窟をひたすら進む。てっきり入った直後に何かあると思っていたカイザーさんは不満そうだが、夜叉の時も倒した後それなりに歩いたので今回も同じだと思う。


無言のまま2人で進むこと数分。先を歩いていたカイザーさんが急に止まった。何事かと思ったらどうやら分岐地点だったようだ。


「どっち行く?」

「そうですね・・・」


とりあえず両方の道の奥を確認・・・暗くてよく見えないな。ん?


「どした?」

「あっちの奥で火のような光が・・・」

「じゃああっち行くか」


錯覚かもしれないけど、火のような橙の色が一瞬見えた。それを聞いたカイザーさんは悩まずすぐそっちへ行ってしまう。相変わらず判断の早い人だ。それでいて間違ってないことが多い。


「何でですか? 見間違えかもしれないですよ?」

「その時はその時。けど迷ったときは、自分が何か感じ取った方を選ぶと大体うまくいく。駄目でも「やっぱ何か見えたあっちにしとけばよかった・・・」なんて後悔も無いしな。お前も選ぶときはそうするといいぞ」

「・・・はぁ」


要は深く考えるなということだろうか。

場合にもよるが考えずに決めるにはリスクが多そうだが・・・。カイザーさんっていつも選ぶことでミスしないんだよな。感がいいのかな。


「お、ほら見ろポンタ! 当たりだぜ」

「あ、社ありましたね」


少し歩くと蝋燭に火が灯った社が目の前に現れる。夜叉を倒した時と同じ物だ。

その社を見て、カイザーさんは一度振り返りもう一度社を見る。


「ふむ・・・。なるほどな」

「何がです?」

「ここは天照を倒さないと来れない場所なんだろうな。倒してないとさっきの分岐が無くて、倒せば道が開ける。気付いてたか? あそこ隠し扉になってたのを」

「いや知らないですね」


カイザーさんの予想では、天井に溝があって扉のようになっていた壁がその溝に入ることで開いたらしい。そんな溝があることによく気付くなぁと思いつつ、常に周りを細かく注視しているカイザーさんをすごいと思う。

シスコンさえ無ければほぼ完ぺきなのに・・・


「どした?」

「いえ、何でもないです」


変に感づかれる前にさっさとお参りしてしまおう。

今回の報酬は・・・どれかのステータスアップか天照のスキルの獲得か・・・、適正(適性)値は無いなぁ、あれ結構レアな褒美だったのかな? 『縮地』を取ったのは早計だったか?


適正値取って突然変異しようかと考えてたのに。いや・・・でも『蜃気楼』も欲しいなぁ。あ、『晶撃波』も悪くない。


「早く決めろよ・・・」

「カイザーさんはもう決めたんですか?」

「ああ、『晶壁』にしたぜ。・・・本当は適正(適性)値取るつもりだったんだがな、無いからこっちにした」


『晶壁』は水晶の壁で攻撃を防ぐ防御スキルだ。カイザーさんは回避が得意なのでいらない気もするが、やっぱり回避しきれない技とかがあるようでその時用らしい。

とはいえ別に欲しい訳でもなかったようで、遠距離攻撃スキルは今更要らない、近距離攻撃スキルは使う機会が無いから要らない、『蜃気楼』は迷ったそうだけどクールタイムが長いからやめたそうだ。


「で、お前は何にするんだ?」

「『晶撃波』か『蜃気楼』のどちらかにしようかと思ってるんですけどね・・・」


『晶撃波』の射程は『スケイルショット』よりも短いが攻撃力が高い上、攻撃範囲も広いし残弾数を気にせず撃てる。『毒双斬』では少し届かない距離から攻撃するにはいいスキルだ。ただ『火球』があるので取ったところで使うかどうか・・・

『蜃気楼』はタイミングさえ合わせればかなり使える技ではあるが、カイザーさんが取らなかった理由でもあるクールタイムの長さがネックである。連発できないのでもしもの時用しか使えない。


うーん・・・


「『蜃気楼』にするか」


どちらをよく使うかで考えると『蜃気楼』の方が多そうだ。それにいざって時、咄嗟に使えるかどうか疑問だが確実に回避できるのは大きいし、使い方次第では相手の意表をつけると思ったからだ。


僕が取ったのを確認すると、カイザーさんは「次行こうぜ」と行って歩き出した。何処か行く当てでもあるのだろうか?


「いや、分岐の反対側まだ行ってないだろ? とりあえず先進んでみようぜ」

「あ、そうでしたね」


考えている間にもう一つの分岐を完全に忘れてた。

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