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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
175/612

173・階段守護者にからまれてみた①

「おいおい、素通りかよ!? つまんねぇな」

「おいチキン共。そんなんじゃこの先勝てねぇぞ!」

「やーい、チ・キ・ン。チ・キ・ン」


階段守護者の横を通ろうとすると、彼らが両手を広げて煽ってくる。ウザい、この上なくウザい。

だがルールは守っているようで、攻撃をしてくる様子はないな。


・・・とりあえず通報しとくか。


「ねぇ? あれはルール的にありなの?」

「煽りをするしないは自由だ、鬱陶しいのなら通報でもしとけ」

「そうね」

「通報するー」

「ちょ!? 待って、待ってぇ!!」


全員で通報しようとすると階段守護者の3人が慌てて僕らの目の前までやってくる。

おい、道塞ぐな。通れないだろ。


「通報はマジでやめてくれ! 結構やばいんだよ」

「なら煽りなんてやめればいいのに・・・」

「雰囲気つくりは重要なんだよ」

「知るか」

「全部演技。本心じゃないから許してくれー」


すでに結構通報されてるらしく、運営から警告が入っているそうだ。

本人たちに悪気はないらしいが・・・

普通BANされたくないなら警告入った時点でやめる。


大体警告入るほど通報されているってことは・・・彼らがそうなるまで周りから迷惑に思われる行為を行ってきたってことだ。

悪気があるかないか知らないが、BANされても自業自得だろう。


「演技というか完全に馬鹿にしてたよな?」

「あの程度挨拶みたいなもんだろ? 大体あの程度で通報するとか器小さすーー」

「あっ!」

「おい!」


気付き、二人が慌てて口を塞ぐが、もう遅い。

なまけものたちは一斉に通報ボタンを押した。


煽りが挨拶みたいなもんか・・・。まぁ人によってはそういう認識かもしれないが、僕らにその認識はない。

というか器小さいとか初対面の相手に言う時点で、こっちを馬鹿にしてるのは確実だ。


「待ってくれ、今のはーー」

「いやーイラっとして押しちゃったわ」

「私も」

「あたしも連打しちゃった」


その返答に口を塞いでいた二人が天を仰ぐ。

呆然としていてどいてくれないので、僕らが避けて先へ進むことにした。


「さて時間ないし先進むか」

「だな。ん? おおっ!?」


すぐ傍で何かが僕を切り裂く。気付いて飛びのいたが、ちょっと掠った。


「おい、ルール位守れよ!」

「暗黙のルールだ。守る必要は無い!」


回避後に攻撃してきた階段守護者を睨みながら言うが、相手は気にした様子はなく目が完全にやる気だ。

放って先に行ってもいいが、攻撃されたのですでに戦闘中になってしまっている。

相手によるが、逃げるよりも倒した方が早いかもしれない。


「面倒くさいなぁ」

「ほらさっさと倒すわよ」


ユウさんに言われとりあえずマーキング。


名前:MS-5

種族:リザードソルジャー(5)

レベル:39


名前:L

種族:アクア・ビッグデーモン(5)

レベル:38


名前:TAKUYA

種族:ラヴァゴーレム(5)

レベル:39


「ふむ・・・」


レベルはこちらよりも低いし、人数も1人少ない。攻撃も相手からなのでレベルシンクもない。

負ける確率はかなり低そうだ。

各種族の説明文から察するに相手はL以外物理メインのようだ。となると僕とユウさんで2人を抑えつつなまけものとココアで攻撃しよう。


「じゃあココアはあのゴーレムな。相性的に楽に倒せるだろう。俺はまずあのデカいデーモンやるわ」

「りょーかーい」

「ユウさんはゴーレムの抑えに回って。あ、水魔法は気を付けて」

「分かってるわ」


それぞれがすぐさま動く。相手もこちらのマーキングが終わったのかLが後退し、MS-5は僕の前へ、TAKUYAはユウさんの前へそれぞれ移動する。


「速攻で倒してやる」

「じゃあ逃げ回ろうかな」


MS-5が腰に差していた2本の剣を引き抜いて構える。

さて僕はどうしようかな。ユウさんの方はココアが付いているから多分すぐ終わるだろうし、適当に逃げ回っておいて挟み撃ちしてもよさそうだ。

剣持ちだから遠距離攻撃も少なさそう。あっても『風切』のような直線攻撃だろうし、遠距離からちまちまやるか。


次回更新は明日の予定です

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