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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第4章 占拠戦
174/612

172・墓場エリアを探索してみた①

「キィァァアアアアア!!!」

「煩い!」


ユウさんが、奇声を上げる死体を棺桶ごと蹴り飛ばす。この墓地エリアに慣れたようでなによりだ。

ちょっとイラついているのはさっきのことを思い出してるからかな?

明らかになまけもの狙って蹴ってるし。


「おい! こっちに蹴るな!」

「煩いし仕方ないでしょ!」


現在、さっき中断した墓地エリアの探索ついでにレベル上げとして、気になった棺桶を開けて戦闘をしている。どうもこの棺桶、見た目はさほど変わらないが、死体の持っている宝石の色で戦闘時に呼ぶ髑髏が変わるらしい。

せっかくなのでどの色で何が出てくるか試している。因みに今回の宝石は緑色、髑髏騎士4体の一番弱いパーティだ。なまけものが言うには一番ヤバいのは黒色らしいが、まだお目にかかれていない。


現在確認できたのは髑髏騎士、髑髏術師、髑髏呪詛、髑髏犬、髑髏巨兵の5種で、一番強いのは髑髏巨兵だ。しかし髑髏犬は素早さが異様に速いので僕は巨兵より苦戦した。

巨兵なんて攻撃力が高いだけなので、見てからの回避が余裕だし。


「終わりっ!」

「ユウ。ちょっと飛ばしすぎだ。そのペースだと疲れるぞ」

「そう? でも今日は行っても10階層まででしょ?」

「そうだが降りるごとに敵が強くなるし抑えとけ」

「わかったわ」


10階層まで下りれば入口からワープできるそうだ。なまけものは前回1人で頑張ったが、1人では6層ぐらいが限界だったそうだ。

ステータス的にも、精神的にも。


「そんな怖いのか?」

「怖くはない。他のプレイヤーがうざい。1人だからソロや2人パーティのプレイヤーとかに狙われるんだよな」

「あーそっちか」


普段4人で行動しているからあまり他のプレイヤーが襲ってくることは少ないが、2人とかだとそれなりに増える。

大抵は自分たちより多いプレイヤーが襲ってくるが、たまにソロプレイヤーが襲ってきたりもする。そして大半はソロプレイヤーと戦った時に負ける。


なまけものは見た目強者っぽいのに・・・それでも襲ってくるんだな。


「いや、アンデットって動き遅いだろ? だからヒットアンドウェイすれば簡単に勝てるんだ。だからソロのアンデットはカモなの」

「いやでもお前魔法使うじゃんか」


それ物理攻撃しか出来ないアンデットへの戦法だろ? 

魔法メインのなまけものには意味ないだろうに。


「相手は俺が魔法使いだと分からないからな」

「そりゃその見た目で魔法メインですとか言われても、ねぇ?」

「ねー」


まぁ骨格だけで見ると力強そうなデーモンだしな。見た目詐欺ではある。

まぁそもそもちゃんと種族の説明読めばすぐ魔法メインだと分かるんだけど、みんなあまり読まないのな。

人のこと言えないけど。


「お、レアっぽい!」

「豪華な外装ね。当たりかも」

「いや中身は多分普通」

「・・・ちくしょう正解! 来るぞ」


そんなこんなしながら一層を歩き、そして2層への階段へたどり着く。大きな廊下をただ真っ直ぐ歩いていただけなので探索感が無いが。なまけものは要らないそうだ。

深過ぎるからそんな要素入れられるとやる気がなくなるらしい。まぁ面倒くさいので、分からんでもないな。


「じゃああれは?」


僕は階段を降りるのを阻むように立っている魔物達を見て聞く。


「あれは階段守護者だな」

「なにそれ?」

「此処を通りたくば俺らを倒して行けー的なやつ?」

「そんな感じ、まぁボスごっこだな」


墓地エリアでは結構有名なロールプレイなのだそうだ。一応暗黙のルールがあり、戦闘開始は次の階層へ行きたい側が行う。そして守護者側は戦闘開始まで攻撃しない。

階層守護者とはいえあくまでこのノリに乗ってくれるプレイヤーとだけバトルし、戦いたくない人は素通り出来る。


「どうする?」

「「「素通りで」」」

「やるだけ無駄。先行こうぜ」


と言うことなので無視して先へと進むことにした。


次回更新は明後日の予定です

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